Earth95s――2025年10月現在、売られているもののなかで私の理想に一番近いキーボード
さてさて、長~い前置きがようやく終わったので、いよいよ、現状売られているもののなかで私の理想に一番近いキーボード、Earth95sについて書いてみたいと思います。
■販売ページ
■私のEarth95s
このキーボードをみつけたのは、2024年12月(開発が終わって発売になったちょっと後だったようです)。見た瞬間、それまで使っていたJISplit89の不満がぜんぶ解消しそうだと思い、すぐ、買うことにしました。
基本ははんだ付けが必要なキット(0.8万円)なのですが、キースイッチを取り付ければいいところまで作ってくれる組立サービス(1万円)があったので、とりあえず、1台だけ、組み立ててもらうことにしました。
特徴はオーバーラップレイアウト。左右とも、中央に1列、キーが多くあるのです(ファンクションキーの行も含めて)。そのかわりというかなんというか、Mistel MD770やJISplit89にはある右端の1列がなくなっていますが、遠くて使いづらい右端が近くて人差し指で使える位置に動いたようなものだし、キーそのものの数も増えているので(右端1列が左右中央の2列になったようなもの)、その分、BSやDelなどを割り当てるなどすれば便利になりそうだと思いました。(そもそも、Mistel MD770やJISplit89の右端1列は遠くて押しづらく、タイプミスも多くなりがちだった。Mistel MD770では、一部、押しにくくするためにキーキャップを外していたほど)
「6/お」は右手を基本に設計されていますが、オーバーラップ部分を使えば「6/お」を左手側にもってくることができます。「B/こ」も右手でたたく人がいたりするらしいのですが(私は左手)、それも対応可能です。「F6」も、左右どちらにも対応できます。このあたりを各自の好みに合わせられるのも、オーバーラップレイアウトのメリットでしょう。
そもそも、日本語JIS配列だっていうのも大きいところです。日本語JIS配列の分割キーボードって、ほんと、少ないので。ノートPCなど、ふつうの日本語JIS配列キーボードも併用する私のような人間にとっては、一般的な日本語JIS配列が基本というのは、とても大きな長所になります。
キーアサインはJISplit89と同じくRemapというソフトウェアでおこないます(自作系キーボードはRemapが多い)。なので、アサインの自由度は高い。複数台使う場合、Remap経由でキーアサインをコピーすることもできます。
ちなみに、価格は、組み立てサービスをお願いして総額3.2万円くらい、自分で組んで2.7万円くらいでしょう。総額というのは、キースイッチやキーキャップも含めた費用のことです。
キースイッチは、最終的には、嫁さんが隣にいるところで使うことも考え(山だとそうなる)、Yushakobo Fairy Silent Linear Switch(静音リニア、35g)にしました。一度は、東京の仕事部屋だけ浅い位置で入力できるスピードタイプのKailh Super Speed Switch / Linear(リニア。38g)にしたのですが、あっちとこっちで打鍵感が異なるのは入力ミスを招くかもしれないと考え直し、結局、統一することにしました。
さらに、親指でたたくキー(最下段中央部)は、ロープロファイルもどきのキースイッチ、Tecsee Medium Switch / Linear(リニア、50g→35gにバネを交換)にしてあります。親指のキーは、高さが少し低いほうがたたきやすいからです。また、ここは、キーキャップもふつうと上下逆、手前が下がるように付けてあります。親指で打つには、やはりそのほうが打ちやすいからです。
■親指でたたくキーは少し低く、前下がりにしてある
ちなみに、親指で打つのは、左右それぞれ4個ずつ。うち、一番中央寄りの1個だけ、高さが一段低いキーキャップにしてあります。遠くのキーを打つためホームポジションからずれた手を戻すとき、戻しすぎてしまい、真ん中から2番目のスペースのつもりで、真ん中側のキーを打つことがよくあったからです。真ん中側のキーが少し低くなると、キー2個の境目付近をたたいてしまっても、真ん中から2番目の高いほうをたたくことになります。さらに、このミスタイプを一番よく引きおこしていた「ー」(右手小指で打つ一番遠いキー)をオーバーラップ部分にも割り当て、そちらを基本的に使うようにしました。結果、このミスタイプはほぼなくなりました。
また、余禄として、オーバーラップ部分の中央2段目を親指で押せるようにもなりました。親指だと中央2段目と一緒に1段目も押してしまいがちなのですが、手前のキーが一段と低くなったので、そういうミスが生まれなくなったわけです。
キーキャップは、「Keychron JISレイアウト用 Double Shot PBT OSAキーキャップ・フルセット」なるものを基本に、こちらでカバーできない部分は光が透過しなければ印字の見えないものから大きさ・高さの合うものを選んで組み合わせています。
キーアサインは、基本的にJISplit89で煮詰めたものを踏襲し、もう一段攻めてみました(↓)。実はいまだに完全ではなく、試験的に、同じキーをあちこちにアサインしてあったりするのですが、最終形に行き着くまで待っていたら、いつまでたってもこの記事が書けなくなるので、現状で公開してしまいます。っていうか、たぶん、細かいところは、今後、ずっと変わり続けるのだろうなと思っています。
■キーアサイン(2025年10月現在。クリックすると大きな画像が見られます)
- 親指が担当するのは、最下段の中央から4個と2段目の中央1個の計5個。スペース、エンター、BS、右Shift、レイヤー指定などを割り当てている。ややこしそうに見えるが、これが慣れるとものすごく便利。特に、キーを押す長さでスペースとShiftを押し分けるのがとても便利で、これができないキーボードは使いたくないと思ってしまうほどです。
- 左Shiftは通常と同じく左手小指のところのものを使う。
- 左CtrlとCapsLockはパソコン側の設定で入れ替えている。ノートパソコン本体のキーボードも使うので、そちらに合わせた設定で使えるようにするため。そのため、「Ctrl+キー」の割り当てをする際には、右Ctrlと組み合わせている。
- 「ー」は左手オーバーラップ部分の2段目に割り当ててある。右上の通常位置は遠すぎるので。
- ふつうなら右Shiftになるキーは、カーソルキーの「↑」を割り当てている。こうすれば、カーソルキーがきれいにT字型になる。ちなみに、右Shiftは親指に割り当てたので、問題ない。
- レイヤー2のマクロは、大半が「全角記号」を入力するためのもの。ATOKの入力設定を切り替えて「!」「&」などを入力・確定し、その後、ATOKの入力設定を元に戻すという処理をする。地味に便利。
●半角「!?」の入力
●全角「&」の入力
マクロは、キーボードだけでできることなら、なんでも対応できます。いままで、AutoHotkeyとかでやっていたことも、かなり、対応できるはずです(プログラムを起動するとか以外はたいがいできる、はず?)。
ほんと、マクロが15個までという(おそらくはキーアサインソフト、Remapの)制限が緩和され、50個とか100個とかになってくれたらどんなにいいか……。
■置き方
手元にあったベニヤ板(18mm厚)をT字型に切り、T字型の縦棒部分に載せることでEarth95sが斜めになるようにしています。左右で長さの違うEarth95sでも傾きが左右同じくらいになるよう、右と左で高さの違うゴム足を背面に付ける工夫もしています。
テンキーもあったほうが便利なので、補助キーボード(Koolertron AE-AMAG23)をテンキー+αに設定してEarth95sの手前に置いています。
JISplit89時代の最後は、JISplit89の間にテンキー、2×6のミニキーボードをJISplit89の手前(左右で計2台)、(↓)と同じ位置にAE-AMAG23といろいろ置いていたのですが、Earth95sにした結果、ずいぶんとすっきりしました。
■不満
いま、世間的に買うことのできるキーボードとしては、私の理想に一番近いと言えるわけですが、不満がないわけではありません。
●ホールド/タップのスレッショルド設定
一番の不満は、ホールド/タップのスレッショルドを固定できないこと。これは、キーをどのくらい長く押さえたら、タップではなくホールドだと判定するか、その時間です。Earth95sの場合、デフォルトでは200msになっています(おそらくは作者さんの好みによる数字)。私は、150msくらいがいいようで、200msだと、ホールド判定+組み合わせるキーをたたいたつもりが、タップ判定されて誤入力になってしまうことが頻発します。指の動きが速いのでしょう。
Earth95sの作者さんに問い合わせた結果、Dynamic Tapping Termというコマンドをキーに割り当てれば調整できることがわかりました。でも、これ、キーボードをパソコンから取り外したり、パソコンを再起動したりすると、デフォルトの200msに戻ってしまうんです。なにせ、Dynamicなので。
これは、マイナスに大きく作用する問題なので(なんかタイプミスが多いなぁと思うと、デフォルトの200msに戻っていることが多い)、なんとか解消できるようにしていただきたいところです。
もうひとつ、キーボードマクロが15個までしか登録できないのも地味に困ります。最初に買ったEarth95sはコントロールのマイコンボードが自作系キーボードでよく使われているUSB-microで、マクロ領域が240バイトしかなく、マクロ10個ほどで領域を使い切ってしまいました。いまはこれがRP2040-Zeroというものになり、マクロ領域が広大になりました(←こうなった時点で買い換えた^^;)。なので、できれば、15個と言わず、30個とか50個とか、もしかしたら、100個くらい登録できるかもしれません。なのですが、キーアサインに使うRemap側が15個までしか対応していなくて……。
こちらは、登録個数が増えればもっと便利になるのにという不満なので、それほど大きな問題ではないのですが、でも、どうせなら便利マックスで使いたいと思ってしまいます。
Remapの作者さ~ん、マクロの登録可能数を増やしてくださいませ~m(._.)m
あとは、不満というほどではない不満がひとつ。
ロータリーエンコーダーに場所を取られていること。文字入力に特化した仕事用として考えると、ロータリーエンコーダーは不要というか、ロータリーエンコーダーをなくしてふつうのキーを増やしてよと思ってしまうのです(^^;) なにせ、昔は、音源ボードなしにパソコンを組んでいたくらいですから。まあ、最近は、仕事の資料として動画を確認することも少なくなくて、そういうときにはあって困らないのでいいっちゃいいし、実際、それなりに使っていたりはするんですが(^^;)
| 固定リンク
「PC-ハードウェア」カテゴリの記事
- メインマシンの大掃除(2011.09.13)
- メインマシンのHDD換装(2011.09.10)
- マウス問題の根本解決は難しいか(2011.02.11)
- マウス問題への対処(2011.02.06)
- インテルチップセット不具合で製品回収(2011.02.09)













コメント