ツール・ド・ふくしま2025――運営のあれこれ
新しい大会なのでしかたのない面はあるのだけれど、運営については、いろいろと……。今年は参加者が少なくて、それでこんなでは、来年、UCI世界選手権の予選として開催し、参加人数が膨れ上がったら大変なことになりそうだ。
もちろん、新しい大会を作るのは大変だ(学生時代にやったことがあるので、それは実感として知っている)。そして、なんとか形にしてくれた人々には大いに感謝している。その上で、参加者目線で感じたことをメモっておきたい。死人が出てもおかしくなかったことさえあるので。もし、ここを見た大会関係者がおられたら、来年以降の参考にしていただければと思う。
■給水のシステムがひどすぎる
スポーツドリンクを入れた自転車用ボトルが細すぎ、ボトルケージに固定されない。緩いとかそういうレベルではなく、まるで固定されない。そんなだから、路面の突き上げなどが少しでもあると、ボトルが飛び出してしまう。
私のボトルもあやうく脱落するところを足で押さえ、時速80kmくらいで坂を下りつつ、片手運転で下を見てボトルをケージに戻した。同じ下りで、前方からボトル爆弾が何本も降ってきて冷や汗をかいたという友だちもいる。そのボトルに時速80kmで乗り上げたら自転車なんて吹っ飛ぶ。高速道路で車から振り落とされるようなもので、死人が出かねない。
ちなみに、水にいたってはペットボトルなので、とうぜん、ボトルケージに固定されない。そんなだから、バックポケットに入れて走った人とかもいるようだ。
■ゴール地点に飲み水がない
当日は暑かったのもあって、みんな、水が欲しい、水がないと愚痴っていた。当日の記録にも書いたが、これはひどい。自販機は、みんながいるあたりには3台しかなくて、ほとんど売り切れ。ロングライドのイベントとかみたいに、水を入れたジャグだけ用意して、自分のボトルにくんで飲んでねっていうのでもいいから、水が欲しい。キッチンカーは出ているけど、食べ物もさることながら、水が欲しい。ボトル飲みきりでゴールするように考えて走ったのは失敗だったと思うくらいに水が欲しいと思った。それでも、私は、トイレ脇の自販機で500mlのペットボトルを2本買えたのでまだしもだったけど。
下手すれば、ゴール後に熱中症とか、笑えない話になりかねないと思ってしまった。
■ゴール地点に日陰が少ない
これはまあ、贅沢なのかもしれないが……リザルトを待っているあいだなど、日陰がほしい。スペースはあるのだから、テントをはるとかできないのだろうか。それでも、天気がよかったからまだしもかな。雨だったら、表彰式まで待つなんて不可能になっちゃう。
予算との兼ね合いもあるだろうが……。
■情報がなかなか出てこない
去年とはコースも変わっているしスタート・ゴールも変わっているしとなにもかもが変わっている。なので、私は去年も出たが、今年、なにがどうなるのかまったくわからない。なんだけど、情報がなかなか出てこない。どう動くことになるかとかがなかなかわからず、ずいぶんと不安を覚えた。まあ、大会側も、今年初開催みたいなもので、あれこれ決まっていなくて大変だったんだろうとは思うけど。
■ウェブサイトが見にくい
情報は基本的にウェブサイトで提供されるのだが、これが見にくい。どこになにがあるのかなかなかわからず、毎回、あっちもこっちも探ってみることになった。前にこんなのあったはずと思って確かめに行ってもすぐにみつけられないとかも、ほぼ毎回(--;)
■80kmや50kmについては、そもそも情報が提供されないことが多い
ようやく情報が出てきたと思えば、たとえば給水ポイントは140kmの距離しか提示されなかったり。80kmや50kmはどうでもいいってことねとネットでぐちったら、それを見たのか、給水ポイントについては、80kmや50kmの距離が追加されたし、見やすいように表で示されたりするようになったりはした。
でも、さ、「直前のご案内(駐車場・トイレ・出走サインと整列)」とか、140kmについてはいろいろと細かく書かれているけど、80kmと50kmについてはほとんど情報がない。あと、距離ごとに分けた書き方になっていないので、80kmについてはどうなのかと思って読むとなにがなにやらわからない。ああ、140kmか、これも140kmかと読み飛ばしていくと、「80kmは~」みたいなちょっとの情報を読み落としたり。カテゴリーごとにまとめて表示さてくんないと。
■現場スタッフになにか尋ねてもまっとうに答えが得られない
80kmのスタート地点で出走サイン場所がわからず(アナウンスはされていたが、私は耳が悪いのもあって、なんと言っているのかまともに聞き取れなかった)、数人のスタッフに尋ねても、みんな首をかしげるばかり。アルバイトもいるだろうから、スタッフ全員が答えられるようにしろとは言わないが、そういうことまでわかっている主要スタッフはそうとわかるようにしておくとか、本部テントでも用意して、そこに、あれこれわかっている人がひとり常駐するとか、自分ではわからないことを尋ねられたらどこどこにいるどういう人に尋ねてくれとスタッフ全員に答えさせるとか、やりようはいろいろあるはずだ。
■リザルト速報がない
最近は、ゴールしたらすぐに速報が見られる大会が増えている。計測チップでデータを取っているのだから、コンピューターでどんどん処理すればそのくらいできるのが当たり前。まあ、それこそ失格とかいろいろあるだろうから、最終結果にある程度の時間がかかるのはしかたないけど。表彰の可能性があると、帰ることもできず会場でぶらぶら待つしかない。速報で、あ、これはないなと思えばすぐに帰れるのに。
■名前は正しく読んでほしい……
表彰式では威勢よく「いぐちこうじ~!」って呼ばれたけど、私の名字、「いぐち」ぢゃなくて「いのくち」なのよね。まあ、たいがいは「いぐち」と呼ばれるから半分以上あきらめてはいるし、表彰式で名前を呼びまちがわれても、けが人や人死にが出るわけではないから、どうでもいいっちゃいいことなんだけど……。
これに関連して、Xで、ツール・ド・ふくしまのオフィシャルアカウントから表彰者リストが流れてきた。そこには、読みを確認したメモが……。
●ツール・ド・ふくしま表彰者読み確認リスト
確認してメモるなら、名だけじゃなくて姓も確認すればいいのに。ってか、姓も確認されてる人がいるから、私の姓は一通りしか読み方がないと思って確認しなかったんだろう。確認って、念のためにするものなんだから、これしかないと思ってもするべきもの。ってか、それが当たり前でしょう。昔、結婚式の司会を何回かしたんだけど、毎回、スピーチしてもらう人の名前は、全員、読みを確認してメモったぞ。
っていうか、今回の場合は、そもそも、こういうリストを漢字で作るのがまちがいよね。エントリー情報から抜いてきたはずで、そのとき、ふりがな側を引っぱってくるか、少なくとも、ふりがなも引っぱってこないと。
まあ、来年はUCI Granfondoシリーズに参加するので、リストはぜんぶ英語になり、少なくともローマ字表記の日本人については、読みまちがいがなくなるんだろうけど。
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