翻訳-業界

2013年2月27日 (水)

分納や部分翻訳について

産業系では分納を求められることが珍しくありません。このごろは納期が厳しくなっているため、翻訳と平行して後工程を進めたいと翻訳会社が考えることも多く、増える傾向にあると言えるでしょう。概要を早く知りたいからExecutive Summaryだけ先にちょうだいと言われることもあります。書籍でも、どうしてもこの時期に出さなければならないなどの場合に分納せざるをえなくなる場合があります(『スティーブ・ジョブズ』の場合もそうでした)。

産業系の場合、部分翻訳を求められる場合もあります。こことここだけ訳してとマーキングされた原稿が届いたりするわけです。前後処理で翻訳メモリーを使うのか、文単位でまだらにマーキングされていたりします。

こういう要望にはそれなりの理由もあったりはするのですが、翻訳をする人間からすればなんともむちゃな要求だったりします。「機械翻訳に関する天動説と地動説、そして解釈学的循環」に書いたように、解釈という作業は(実は表現側の作業も)循環的であり、ある部分だけを取りだすことが不可能だからです。

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2012年4月 3日 (火)

翻訳料不払いを繰り返している会社-一般的な調べ方

前回のエントリー、「翻訳料不払いを繰り返している会社」で「このブログにおいてこれ以上の詳しいことは書けません」と書きましたが、その後、もう少し書ける点があることに気づきました。取引先の信用をチェックする方法です。

新しい取引先についてはいろいろな形で調査をおこなうとともに、少しずつ取引を拡大してお互いの信頼関係を築いてゆくのが基本となります。まともなところであっても、自分とは相性が悪いなどのケースもありますからね。

では、調査はどのようにおこなえばいいのでしょう。

まともに信用調査をしようと思えば帝国データバンクなどを使うことになりますが、今回ほど悪質な場合は、そこまでしなくても比較的簡単な方法で確認できる可能性があります。

参考情報

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2012年4月 2日 (月)

翻訳料不払いを繰り返している会社

JTF会員の方は、3月29日付けのJTF事務局ニュース、「【ご注意】翻訳料不払いを繰り返している会社があります」を必ず確認してください。ここ何年か、翻訳料の不払いを繰り返している会社があるそうです。

個人会員だけでなく、法人会員も確認をお願いします。この翻訳会社は他の翻訳会社へ下請け営業を積極的に展開しているため、そこに発注すると、間接的ながら翻訳料不払いの片棒を担ぐことになります。

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2012年3月27日 (火)

実力と営業力-売れる翻訳者の条件

翻訳者が売れるためには、実力と営業力のどちらが大事か、みたいな議論がツイッターでおこりました。そのあたりについて、私が思うところをまとめてみたいと思います。

ツイッターの議論でも書いたのですが、ぶっちゃけた話、翻訳の世界は(↓)だと思うのです。

  1. ある一定レベル以上の実力さえあればなにをどうしても売れる
  2. なにをどうしても売れるほどではないけれど、実力がもう少し下のある一定レベル以上だという人には売り込み方法などのトッピングが効く
  3. 実力がある一定レベルを下回るとなにをどうしても売れない

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2012年2月24日 (金)

収入からはかる翻訳者の幸せ度

翻訳者transcreative(清水憲二)の日記&【今日のサッカー英語】アーカイブ」に「収入は増えても幸せ度は上がらない!? ダニエル・カーネマンの「経験する自己」と「記憶する自己」に関する記述」という記事がありました。詳しくは清水さんの記事を見ていただくとして、「年収6万5000ドルまでは幸福は収入の増加に従って増していく。それ以上収入が増えても幸福度はほとんどあがらない」という話を一応の基準として、翻訳者の幸福度を考えてみたいと思います。

この記事、以前書いたのに投稿しわすれていたようです。

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2012年2月20日 (月)

エージェントの現実と限界?

沖縄在住の翻訳者・通訳者、関根マイクさんのブログ、「翻訳と通訳のあいだ」に「エージェントの現実と限界。」という記事がありました。

この記事に書かれたIJET大阪プレイベントには私も行きたかったのですが、このブログを書くのもままならない状況であきらめざるを得ませんでした。それはさておき。マイクさんの「スターでも年収500万円は容易ではない」という項目はホントにそうなのだろうかと思ってしまいました。いや、それを言ったら大阪プレイベントのタイトル、「まずは年収500万!~いま、エージェントとの付き合い方を考える~」自体に異議を唱えることになるのかもしれませんが。

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2012年2月 7日 (火)

悲惨な翻訳のリライト案件

悲惨な翻訳のリライトをしてくれないかという話、珍しく打診がきました。世の中的には増えてるといううわさは聞いていたのですが、私のところには、昔からごくたまにしか打診がきません。必ず断るので、打診がないほうが手間がかからず、正直ありがたかったりします。

当然ながら、今回もお断りしました。(↓)のようなパターンで(もちろん、言葉遣いは下記と違います)

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2011年12月 1日 (木)

JTF翻訳祭2011参加レポート

一昨日の11月29日、2011年のJTF翻訳祭がおこなわれました。少し前までは参加者200~300人、午後一からの半日イベントでしたが、去年から複数セッションを平行するマルチトラックとし、今年は参加者700人、朝9時半から夕方6時まで(その後に交流パーティー)という長丁場になりました。

去年はお昼直前に基調講演、午後に5セッション×4トラックで1セッションあたりの時間が45分しかなく、内容的に食い足りないとの意見が多かったようです。休み時間も少なくて移動が大変(前のセッションが少し延びたりするとつらい)、翻訳関連企業が出展している翻訳プラザをのぞく時間がないといった意見もあったようです。

今年はそのあたりが見直され、午前2セッション+午後2セッション(×6トラック)で1セッションが90分、セッション間の休憩時間も15分→30分と増えたし、お昼休みも12時から1時間→13時から1.5時間と余裕をもったものに。もちろん、翻訳プラザもありますし、「プレゼン・製品紹介コーナー」が6セッション×2コーナー用意されていたりと、去年以上に盛りだくさんとなりました。

私はトラック6(中級者以上の翻訳者向け)の3番目、「翻訳者の営業方法」というセッションを受けもちました。

以下、自分が出席したセッションを中心としたレポートです。

さまざまな人がツイッターで実況中継をされたようで、そのまとめページも読まれることをお勧めします。

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2011年9月15日 (木)

外部業者の翻訳ミス?

少し前のニュースですが、外部業者の翻訳ミスが原因で、大学が学部新設を2年間ほどできなくなり、事業継続にも危険信号がともったという話があったようです。

「外部業者の翻訳ミス」 聖トマス大虚偽申請問題

聖トマス大(兵庫県尼崎市)が文部科学省に提出した学部新設の申請書類に虚偽があったとして、2014年度まで申請を認めない処分を受けた学校法人英知学院は30日、大学で記者会見し「英文の申請書類の翻訳を外部業者に依頼したが、ミスをチェックしきれなかった」と説明した。

これに先立つ報道(学部新設で兵庫の聖トマス大が虚偽申請 文科省が2年間新学部不認可)では、「学長の職歴が異なっていたり、外国人の教員予定者5人の学歴も、実態が確認できない海外の大学で取得したとする“学位”を記載していた」ことが問題とされています。

いろんな意味でさもありなんと思ってしまうのがなんとも……

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2011年8月22日 (月)

『アインシュタイン その生涯と宇宙』と機械翻訳とモラルハザード

『アインシュタイン その生涯と宇宙』下巻が機械翻訳ですごいことになっている件、翻訳者仲間でもあちこちで話題になっています。その議論で気になったことを少し書いてみたいと思います。

ちなみに、出版関係者の意見については(↓)の一読をお勧めします。私程度の関わりでも知っているような話が大半ですが(知らなかったのは武田ランダムハウス・ジャパン固有の事情くらい)、おそらく、一般的にはあまり知られていない話であり、読んでおいて損はないと思います。

機械翻訳をそのまま出版?トンデモ本の裏にあるもの

意見は大別すると(↓)のように3種類でしょうか。

  1. ほらみろ、機械翻訳ソフトなんて使い物にならない
  2. 機械翻訳ソフトの問題点が浮き彫りになった事件で、機械翻訳ソフトを使うべきでないことが改めて示された。
  3. 機械翻訳ソフトのようなツールは使い方次第。今回の事件はモラルハザードが起こしたものであり、得失を理解してうまく使えばいいだけの話。今回の件で機械翻訳はダメとなってほしくない。

ちなみに私は2番の立場です。なので、その他の立場についてコメントしたいと思います。また、1番は横に置いておきましょう。そう思う人は機械翻訳ソフトに手を出さないでしょうし、3番の人が「機械翻訳ソフトなんて使い物にならない」と言われて考えを変えることもないと思いますから。

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