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2020年3月16日 (月)

段落頭のカギ括弧

日本語の場合、段落頭は一字下げるのが基本です。これは、どこからどこまでが段落であるのかをわかりやすくするためでしょう。

ブログやSNSのように、段落間を1行空けることで表現するケースもあります。

段落頭一字下げが基本のケースで、例外的に下げない場合があります。よくあるのは(↓)でしょうか。

  • 箇条書きなど、段落頭になにかがくっついている場合
  • 段落頭が括弧の場合

(小見出しなどの直後だけ下げないという形式もありますが、それは今回の話とずれるので横に置いておきます)

箇条書きなど、段落頭になにかがくっついていれば、字下げしないのは当然ですね。逆に、段落頭が括弧の場合は、括弧が空白に近いため、一字下げ相当という扱いになっているのだと思います。

先日、とある雑誌を読んでいて気になったのが、この処理。

書籍などのカギ括弧は1文字分しっかり取る大きさのことが多いのですが、その雑誌のDTPでは、カギ括弧が半角分くらいに細いのです。カギ括弧が文章中に出てきた場合はそのほうがきれいに見える気もしますし、雑誌のように1行の文字数が少ないとカギ括弧が1文字分取っていると間延びして見えそうな気もします。ですから、それはいいのですが……

問題は、カギ括弧が段落頭に来た場合。カギ括弧が半角分の幅ということは、その次の文字が半角分、前にずれてしまうわけで。その状態からカギ括弧をなくすと、一字下げではなく半字下げにしかなりません。しかも、その半字が完全な空白ではなく、カギ括弧があるわけで。これじゃ、段落頭に見えません。こういう処理なら、段落頭のカギ括弧はその前後なりを少し空けるなどして調整しないとだめなんじゃないでしょうか。実際、話の展開がなんかおかしいなぁと思ったら、途中で段落が変わっていたとかありました。前段落最後の行がちょうど幅いっぱいまでだと、段落が変わったことに気づかなかったりするんです。段落って、文章の理解を助ける大きな装置なわけで、それがきちんと働かないのは困ります。

Kindleとかでもそうなってることがあって、そっちは画一的な処理にせざるをえなくてしかたないんだろうなとは思うんですが、印刷物は、ちゃんと組版してほしいですね~。

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