JTF翻訳祭2019のレポートを読んで思ったこと-その3「機械翻訳に関する提言について」
思ったことシリーズ第3弾は、別のブログを読んで思ったことになります。
「2019年翻訳祭④ 翻訳祭レポート①(会場到着からセッション1まで)」千里の道を一歩ずつ~ときどきひとやすみ~
こうやっていろいろとレポートしていただくと、参加できなくても多少のことはわかるので助かりますね~。興味関心のポイントは人それぞれですから、その場に行って自分の耳で聞くのが一番ではありますけど。
今回取り上げるのは、発表をされた開発者の方が翻訳者への提言としてあげられた3点です。
- Light Post-editorを見下してはいけない
- 質の高い訳を目指して努力することはもちろん重要だけど、プロならば相手の要求に応じて最適な(効率的な)方法で翻訳が行えるようになるべき
- もっと機械翻訳について学ぶべき
>> Light Post-editorを見下してはいけない
私の周りって、MTPEを否定的に見ている人が多いんですけど、でも、Light Post-editorを「見下している」人はいません。まるで違う職種として認識すべきであると言ってるだけで。
>> 質の高い訳を目指して努力することはもちろん重要だけど、
>> プロならば相手の要求に応じて最適な(効率的な)方法で
>> 翻訳が行えるようになるべき
これは無理ゲーです。人間、そんな便利にできてません。相手の要求に応じていたのでは、質の高い翻訳をする力をつけることはできないと思います。翻訳の力って、そんな簡単に身につくものじゃない、と。
これ、昔っから言ってることだったりします。昔は、「高い料金を払ってもらえる案件は全力で、安い案件はそれなりに」という風潮に対してだったりしますが。
「NHK『プロフェッショナル 仕事の流儀』-「遠回りこそ、最良の近道」肝臓外科医・高山忠利」
いや、そういうことができる人もいないことはないんでしょう。でなければ、「器用貧乏」なんて言葉は生まれないでしょうから。
自分はそういう例外的な存在であるとの自信があるなら、両方を追うのもひとつの道かもしれません。でも、私を含め、普通の人間は、やるなら、高品質をめざすか、柔軟な対応をめざすかの選択でしょう。両方めざせば、早晩、高品質側はついていけなくなります。
>> もっと機械翻訳について学ぶべき
これについては賛同します。翻訳者にかぎらず、翻訳会社の人なども含めて関係者全員が学ぶべきです。
私、自分は関係ないと思ってますけど、それでもそれなりには勉強してたりします。少なくとも、翻訳者のなかではよく勉強している部類というくらいには。ま、私の場合、もともとそういうことに興味を惹かれる人種だってのもありますけどね。
それはともかく、敵を知り己を知れば百戦あやうからず、です。機械翻訳についてももっと学ぶべきだし、自分について、自分がしている翻訳ってほんとはなにをどうしているのか、なにをどうすべきなのかとかも、もっと学ぶべきです。
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