仕事用マシンの入れ替え――購入編
私の場合、デスクトップマシンはいつも自作しています。そのほうが必要なもの「だけ」のマシンが組めるからです。特に昔は、いろいろくっついているとマシンが不安定になることが珍しくなかったりしましたしね。だから、周辺機器はなるべく少なくしていて、昔、私のマシンは、音源ボードをさしておらず、音が出ないとか、そんな状態でした。
最近は、マザーボードにたいがいなんでも組み込まれていて、そのあたりを考える必要はなくなっています。ただ、ここだけはぜいたくしようと思うところがあると、既製品は、いらん部分までいいものになってしまったりするので、いまだにいつも自作しているという感じです。正直な話、半分は趣味だと思いますけど(^^;)
パーツは、いつも、秋葉原のお店に行き、ずら~っと書かれたスペック表とかお店がなんだかんだと書いてくれている解説のメモとか見ながら適宜選んで買う、でした。今回もそうするつもりで秋葉原に行ったのですが……惨敗。
理由はいろいろあるのですが……
ここしばらくは、キューブ型のベアボーンキットというのを基本にしていました。なのですが、今回、最終的に4K×3枚にしようと思っているので、それなりのグラフィックスボードが必要、そうなると、ベアボーンキットでは電源が貧弱で、大容量の電源に買い換えないといけない。これがかなり高い。それくらいなら、一回り大きくなってもいいからほかにお金をかけようかと。そんなわけで、マザーボードの選択肢が広がったのですが……「方針編」に書いたように、SSDをM.2 NVMe×2枚にするというのがこれまた悩ましいらしく。わりと新しい規格だからか、これを2枚使おうとすると、排他性が出てしまって、使えないものが出てきたりとか、いろいろあるみたいなのです。初回はあんまり時間がなかったこともありますが、あれこれ見て、正直、どう組み合わせればいいのかよくわからずに帰ってきました。
2回目。行ったのは、パソコン工房 秋葉原 BUY MORE店というところ。
白旗あげて、お店の人に相談することにしました。
「仕事用のマシンを1台組もうと思うんですが……」
「どういうマシンがいいんですか?」
「年に何回か、車で運ぶので、なるべく軽く、小さくしたいので、Micro-ATXかMini-ITXかかなと思ってます。あと、3Dゲームとかするわけじゃないんで、スピードはそこそこでいいんですが……」
「わがまま言ってくれないと、絞りようがありませんよ。そこそこでいいなら、それこそ、既製品でいいんじゃないですか? どういうソフトを使ってます?」
「ソフトは……ほとんどがテキストベースでエディタとかなんで、軽いものばっかりなんですが、でも……」
「ウィンドウをたくさん開くとか?」
「はい。なんで、画面の画素数がけっこうシビアで。モニターは4kで……」
「4kなら、いまどき、オンボードでも対応してますよ……」
「最終的に3枚を考えてます」
「……そら、シビアですね」
「なんで、それなりのグラフィックスボードが必要だと思ってます。具体的には、GTX1060クラスかな、と。あと、ローカルディスクの検索とかよくやるので、SSDは高速なタイプのやつを……」
「最近のマザーなら、みんな対応してますよ……」
「……2枚さしたいんですが」
「……2枚ですか。そら、シビアですね」
「仕事用なんで、システムとデータでディスクは分けておきたいんです。システムが死んでもデータだけかんたんに取り出せるように。なんですが、2枚だと排他性がどうこうってどうにも心配なので、ご相談しようかと」
「それは正解だと思いますよ。そこは、けっこう、はまっちゃう人、いますから。それにしても、たしかに、これはけっこうわがままですね。選びがいがありそうです」
というわけで、大まかな方針が決まり、あとは、個別に相談しつつ、選んで、見積もりを作ってもらいました。
- マザーボード ASUS TUF Z390M-Pro Gaming(Micro-ATX)
- CPU Core i7 8700 3.2GHz
- CPUクーラー Coolmaster Hyper H412R
- メモリ Crucial 2666 16G×4枚
- SSD M.2 NVMe WD SN750、システム+辞書に500G、データ用に1Tの2枚
- グラフィックスボード ASUS PH-GTX1060
- 電源 Antec NE550 Gold
- ケース Coolermaster Silencio 352
ちなみに、マザーボードは、M.2 NVMe×2枚で排他性などの問題が出ないことを主眼に。Wi-Fiとか不要ですよね? 拡張性も、グラフィックスボードが1枚させたら、それ以上はどうでもいいですよね?ってことでこれになりました。
CPUは、i5でもいいかと言いつつ、ま、セカンドグレードの1世代前を基本にしているので、ちょっとおごってi7に。
CPUクーラーは、CPUにも付属していますが、移動時の振動で外れたりしないしっかりしたものをということで。
メモリは、当初、16G×2枚で見積もりをしてもらったのですが、もしかして、もう2枚買ったら、そちらも、マザーボードと同時購入の割引、してもらえます?って聞いたら、「……やりましょう」と返ってきたので(^^;)
ケースは、もっと小さいものもあって、事前に見たときはそちらかなと思っていたのですが、排熱などを考えるとおすすめできないと言われてコレになりました。
総計すると……メモリもSSDもおごりまくってしまったので、税抜き18万弱とけっこうなお値段になってしまいました(^^;)
見積書ができたところで。
「で、どうされます?」
「……いただいていきましょう」
「ありがとうございます」
ということになりました。リストアップしてもらった見積書を持って帰り、ネットで安いところを探して買い集めれば、もう少し安くなるだろうなと思うんですよ。でも、これだけあれこれ話を聞いてもらって、それならこんな選択肢がありますよ、ただし、メリット・デメリットはこれこれでと教えてもらったわけで、その構成で作るのに、ほかで買うって、それはないですよね。プロの仕事をしてもらったら、そこにお金を落とすべきでしょう。
思いっきりぜいたくな仕様にしてしまったので、かなりいい値段になりましたが、組んで動かしてみた結果、いま、大満足しております。テキスト処理なら、もう、爆速。KWICFinderで過去の仕事(書籍関連)ぜんぶを検索しても、1秒くらいで終わるんです。EBWinで青空文庫全体について全文検索をしても、1~4秒で結果が返ってきます。ついでに、研究社新大和英のJammingによる全文検索も、1秒ほどで結果が返ってきました。「この検索には数分かかる場合があります」とかなんとかメッセージが出るんですが、それを読み終える前に(^^;) いままでのメインマシンもSATA接続とはいえSSDなので、このくらいなら十分だよと思えるくらい速かったのですが、これに慣れたらいらつくだろうなぁと思うくらいスピードが違います。
これで、10年は、快適にメインマシンとして働いてくれるでしょう。そのあとサブマシンとしてしばらく働けるでしょうし。
いつも、ちょっとぜいたく仕様にしているのは、たとえ倍の値段になっても2倍の期間使えれば金額的には同じ計算になりますし、少なくとも、その間の前半は、速い速度の恩恵が得られると思うからです(後半は、そのとき、また、そこそこのマシンを新調して同じくらいの速度かもしれませんが)。
なんかもたつくとか、重いとか、聞いたことが何度もありますが、私自身は、そういう経験、少なくとも自作しているデスクトップではしたことがないんですよね。
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