翻訳フォーラム・シンポジウム&大オフ2017――最終案内
先日も告知しましたが……2週間弱後の2017年5月21日(日)、東京はお茶の水女子大学で翻訳フォーラムのシンポジウムと大オフを行います。
シンポジウムのテーマは「直訳と意訳の間で」です。どの話もそれぞれに有益ですが、私の個人的なおすすめは高橋さきのさんの「述語から読む・訳す」。
私は、2004年から2005年のころ、このやり方に転換しました。そう意識して転換したわけではないのですが、今回、さきのさんがまとめられた「述語から読む・訳す」を見て、ああ、あのときの転換はそういうことだったのだと思いいたりました。
以来10年あまり、その方向でいろいろと工夫をしてきたわけですが、その間に私の翻訳技術が進歩したとすれば(私としては大きく進歩したと思っていますが)、進歩の7割方はこの方向転換がもたらしてくれたものだと思っています。英日翻訳では、訳文の組み立て方が根本的に変化しますし、日英翻訳では、原文の読み取り力が格段に上がります。後者に関連しては、以前、このブログで「日本語はあいまいで非論理的か」という記事を書いていますが、この記事で取りあげた「日本語は悪文ばかりだ」と言われるのは、おそらく、「述語から読む」をしていない人なのではないかと、いま、振り返ると思います。
夜の懇親会、大オフは満席となってしまいましたが、シンポジウムのほうは、まだ、若干ながら席に余裕があります。日曜日丸一日を使うことになりますし、参加費もそれなりにかかりますが、参加して損のない会だと自負しています。
イベントの詳細や申し込みについては、下の画像をクリックし、イベントのページで確認してください。
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