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2011年4月18日 (月)

iSteve

スティーブ・ジョブズは、ジャーナリストというか、モノを書いて生計を立てている人がきらいで、伝記もインタビューには応じない、公認もしないとそういう方針を貫いてきました。そのため、今までの伝記はすべて非公認。インタビューでいろいろと語っても、言いたかったこととは違う引用をされたりとか、いろいろとあったのでしょう。こういう話って、ジョブズにかぎらず、よくある話ですから(私程度でも、「えっ!」と思うような経験があります)。

まあでも、インタビューにも応じない、公認もしないとなると何をどう書くかはすべて書く人の裁量になるわけで、それがまた、いろいろと気になる取り上げられ方をしたりしてきたようです。それが原因で、また、物書きがきらいになったりした、なんてこともあったのではないかと思ったりもします。

物書きがそんなにきらいなら自分で書けばいいのに……っていうか、書いて欲しいなと思っていたのですが、ついに、公認伝記が書かれる運びになったようです。自伝ではなく、伝記をいくつも手がけてきた人物が2年も3年もかけてまとめるという形だそうです。

知られざる素顔のジョブズに「iSteve」で迫れ! 初の公認伝記の発売決定!

原著の発売は来年とのこと。当然、日本でも翻訳出版されるはずです。出ないということは考えられません。版権はどこが確保するんでしょう。

いろいろあってジョブズやアップルを取り扱った書籍を今まで数冊(出版されたものが3冊。現在進行中が1冊)訳している身としては、翻訳を担当させてほしいなぁと思います。でも、競争、激しいでしょうね。おそらく、すごくたくさんの出版社が入札で争うって形になるでしょう。つきあいのある出版社さんがとればお声がかかる可能性はあるんじゃないかと思いますが、今までつきあいのないところだと、やはり、そちらと縁の深い人のところへ行ってしまう可能性が高そうです。誰に頼むか考えるとき、どうしても、縁の深い人の顔が先に浮かびますからね。

"Outliers: The Story of Success"もやりたかったのですが、講談社が版権を確保したらしいとの話まではつかんだもののそこで終わってしまいました。あのときは気づいたのもかなり遅かったので、いずれにしても手遅れだっただろうと思いますが。

ともかく、iSteveは発表されたばかりで、誰が翻訳するかまだ決まっていないはずです。やりたいなぁ……といっても、翻訳者の立場だと待っている以外にあまり道がないんですよねぇ。

版権を取った出版社の方、万が一、ここを見られたら、ぜひ、お声をおかけください。

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コメント

私も井口さん訳を期待してます。プレゼン本がこれでけヒットしてるんだから、世の中的にジョブズ=井口訳という期待はあるとおもうんですよね。

それに何より、それが実現すれば、タイトルに

翻訳 iNokuchi

って書けるじゃないですかw。

投稿: baldhatter | 2011年4月21日 (木) 09時55分

わはは、その手がありましたか>iNokuchi

年末のノンフィクション出版翻訳忘年会のときなど、自社でもジョブズの伝記を出している編集さんからもほめていただいたりしたので、それなりの評価はされているのだろうと思います。まあ、なんだあれと思う人は、そう言ってきてくれないのでわからないのですが。

投稿: Buckeye | 2011年4月24日 (日) 20時00分

アメリカアマゾンで予約が始まったようです>iSteve
http://www.amazon.com/dp/1451648537/

私が見た時点で26位。

日本時間の今晩、WWDCにジョブズが登壇する予定ですが、それに伴ってiSteveもあちこちで取りあげられるはずで、あしたは1位まではねあがってもおかしくないと思います。

投稿: Buckeye | 2011年6月 6日 (月) 10時58分

おお~、日本のアマゾンでは洋書の1位……さすが。

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/1451648537/ref=nosim

投稿: Buckeye | 2011年6月 6日 (月) 12時12分

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