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2010年8月27日 (金)

書籍の販売にからんで思ったこと

おかげさまで、『スティーブ・ジョブズ 驚異のプレゼン―人々を惹きつける18の法則』、売れております。で、担当編集さんがいろいろな情報を集めてくれるので、あちこちの書店でどんな感じの販促をしているのか、今回はけっこう、見ることができています。

大阪ジュンク堂では壁一面にディスプレイ

■八重洲ブックセンター

ブックタワー

どちらもすごいです。八重洲ブックセンターはもう、ビジュアル的にインパクトありまくり。大阪ジュンク堂はディスプレイ方法としては一般的だけど、少しずつなるべくたくさんの書籍を置くことをポリシーとするジュンク堂がこれだけの冊数と、そしてスペースを使っているというのがすごいです。

ウチの近所のツタヤでも、平積みのところに小さなカードが立ててあって、平積みの中でも力を入れているんだなぁとわかる形になっていました。

勢いがあって売れているから書店さんも力をいれるし、書店さんが力を入れてくれるから売れるという循環にはいったのでしょう。最近は出版点数が多く、こうやって力をいれてもらえる本はごくごく小さな割合にすぎないので、ホント、ありがたいことです。

この本は多くの人の役に立つはずだと思うので、売れているのは素直にうれしいです。

さて、出歩かない私でもアマゾンの様子はちょこちょこと確認することができます。最近は一桁の後半をいったりきたりしているようなのですが……ここで取りあげたいのはちょっと別のポイント。

刊行されてまだ1カ月半ですが、アマゾンのマーケットプレイスには中古品がけっこうな数、出品されています。価格は、1500円~3800円。新品は1890円ですから、少し安い値段から新品よりもはるかに高い値段までの値付けとなっているわけです。高い値段は、品切れを起こしたときに出品されたものでしょう。増刷分がはいるのを待てないなら高くても買うだろうという考えだったのかなと想像しています。

増刷で出回る冊数が増え、品切れしなくなった最近は、もちろん、定価よりも高い値付けのものが売れることはないはずです。でも、ですね、1500円とか、場合によっては1700円とかでも売れていたりするんです。けっこうな頻度で。新刊は送料無料に対してマーケットプレイスだと送料が340円かかる→1550円よりも高ければ、支払額はむしろ多くなるというのに、です。しかも、今ならポイント10%還元。つまり、新刊が実質、1890-189=1701円で買えるんです。マーケットプレイスの送料340円を考慮すると、1361円で新刊と中古がブレークイーブン。でも、これより下の値付けは、今まで1回しか見た記憶がありません(私が見ていない間に出品→売れたというのもあるだろうとは思いますが)。

つまり、今まで売れた中古品のうち、新刊よりも安く買えた人はほんの数えるほど。大半の人は、安く買ったつもりで高く買っているわけです。いや、高くても中古品のほうがいいんだっていうことなら、意図通りのものが買えたことになりますが……そんな人、さすがにいないでしょう。

アマゾンのマーケットプレイスは、それぞれの商品価格のわきに配送料も書かれています。商品ページにはポイント還元の表示もあります。情報は提示されているのですが、それが見えていなければ、そこが考慮のポイントだと気づいていなければ、上手に買い物したつもりが実は落とし穴に落ちてしまうわけです。

なんというか……このあたり、翻訳の仕事でもよくあるなぁと思ってしまいました。考えなければならないはずのことは、そういうあたりを考えない人にとっては存在しないものであり、それが存在しないということは、その部分を考えなくて正解なわけで。

気づかないかぎり存在しないってこの状態、怖いですよね。自分では、どれほど大きな地雷を踏んでいても気づかないってことですから。はい、もちろん、私もどこかで地雷を踏んでいるかもしれません。気づいていないだけで。

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コメント

糸井重里さんがツイッターや「ほぼ日」巻頭の「今日のダーリン」(8/18だったかな?当日しか公開されないので今はもう見られません)で取り上げられたことは、影響しましたか? 
http://twitter.com/itoi_shigesato/status/21465724840

その前に糸井さんが同じように取り上げた"Marketing Lessons from the Grateful Dead"も、洋書なのに翌日Amazonのチャートでトップになっていたので、同じくAmazonアフィリエイトのリンクが張ってあったBuckeyeさんのご本はどうだったのかな、と思いまして。

投稿: Nest | 2010年8月29日 (日) 03時51分

Nestさん、

糸井さんをはじめ、よく知られた方々に取りあげられると、やはり、大きく違いますよ。アマゾンも、がーっと順位が上がったりします。今回の糸井さんについては、「スタイルが違っていて、自分にはあまり参考にならなかった」という取りあげ方だったこととすでにアマゾンの一桁だったのでめだった動きにはならなかったようですけど。

投稿: Buckeye | 2010年8月30日 (月) 10時51分

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