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2010年8月15日 (日)

収益最大化のポイント-時間単価

先日、「友人の事務所開き」で久しぶりに会った友人から、以下のようなことを言われました。

Buckeyeさんはブログで単価の話をよくしてますけど、収益ということを考えると、必ずしも単価を上げることだけが重要じゃないですよね。単価が高い仕事はいろいろとややこしくて時間単価はかえって下がったりしますから。

言われてみれば、その点について今まで書いていませんでした。

年間売上高を最大化するとは、(↓)を最大化することだと言い換えられます。

平均の時間単価×年間稼働時間

稼働時間を増やす方策は(↓)でしょう。

  • 単価を下げる
  • 取引先を増やす

一方、時間単価は(↓)で決まります。

  • ワード単価×1時間あたりの処理量

こう考えてくると、年間の収益を最大化するためには、時間単価を最大化した上で、所望の年間稼働時間が得られるまで取引先を増やすというのが基本ということになります。

というわけで、ここでは時間単価について考えます。

■時間単価の最大化

「時間単価=ワード単価×1時間あたりの平均処理量」ですから、前述の友人が言うように、ワード単価が1割、2割あがっても、それ以上に時間あたり処理量が落ちるような案件は収益最大化という観点においてプラスとなりません。

なお、時間単価を考えるときは、最後は、必要となる休憩時間も含めて考えるべきです。「翻訳のチェック・リライトにどう対処すべきか」で触れたように、疲れてしまってほかの仕事がしばらくできないような仕事もありますから。

じゃあ、ワード単価は低いほうがいいのか……というと、それもまた違います。処理できるスピードには上限があって、案件がいくら簡単になっても一定以上のスピードは出せないからです。最後は各人が自分について考えて把握するしかない話ですが、ごくおおざっぱに言って、自分が快適に飛ばせる範囲でぎりぎり高い単価というのが、時間単価が一番よくなるのだろうと思います。

■長期的な視点

短期的には、「時間単価の最大化」で話はおしまいです。では、長期的に見たらどうなるでしょうか。

人間の能力は、鍛えれば伸びるものです。今、スピードががくっと落ちるような案件も、くり返し考えて翻訳をしていると、だんだん、そういう場合にはどう考えてどう処理すればいいのか、身についてスピードが上がってきます。つまり、「自分が快適に飛ばせる範囲」がだんだんと高単価のややこしい案件側に伸びてゆくのです。

このあたりを勘案すると、長期的に見れば、自分の能力を伸ばすのに必要な分くらいややこしい案件を混ぜるのがベストということになります。

実は、短期的にも、ある程度はややこしい案件が混じるくらいがいいのだろうとも思います。理由は、全量が快適に飛ばせる案件だったら、それが自分の快適範囲の上限近くなのか下限近くなのかわからないからです。下限近くなのだったら、単価が高くてややこしい案件を増やしたほうがいいことになります。

■現実の対処方法

フリーランスの翻訳者というのは、ほとんどの人が複数の取引先と仕事をしています。つまり、そのうちの1個所について単価を引き上げても、それはごく一部。そうやって、あっちこっち、少しずつ単価を引き上げる、あるいは、単価高めの新規取引先を開拓するなどしてゆくと、だんだん、ややこしい案件が増えてきます。ややこしくて厳しい案件が一定割合に達したら、そのあたりで単価の引き上げ努力をやめ、しばらくは実力涵養の時期とすればいいわけです。

ややこしい案件はどのくらいの案件がいいのかは、人にもよりますし状況にもよります。少しずつコツコツ身につけてゆくタイプの人なら少なめでしょうし、私のように、やるときは一気にやって伸ばすタイプの人なら多めでしょう。また、ちょうど伸びる時期なら、ややこしい案件を多めにしたほうがいいでしょうし、逆に壁に突き当たって迷っているようなときにはややこしい案件を少なめにして足元を見直したほうがいいだろうと思います。

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