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2010年8月16日 (月)

収益拡大の考え方

個人事業者というのは法人の経営者と同じ位置づけになります。たしかにいろいろな面で共通する点がたくさんあるのですが……収益を拡大しようと思ったとき、どう考えるのかという部分は、基本的な方向性が180度違うように思います。

会社の場合、事業の拡大や新規事業の立ち上げを考えます。拡大した部分が採算さえとれるなら、必要な分、人員などのリソースを増やせば売上も利益も増えることになります。利益率が低くなっても、売上が拡大すればそれはそれでよいことになります。

これに対して個人事業者の場合、基本的にリソースを増やすことができません。いや、お店などの業態であれば企業と同じようにリソースを増やせばいいんですが、我々のようにフリーランスと呼ばれる人種、しかも、翻訳のように職人の手間仕事という感じの職業の場合、リソースは自分ひとりで増やせません。ツールその他で多少の効率向上がはかれるにせよ、それだけです。この限られたリソースをどう活用すれば収益が増えるかと言うと……(↓)が基本的な方針となります。

  1. まず、リソースを使い切る状態にもってゆく
  2. リソースを使い切ったら利益率を拡大する

リソースが余っているなら、それを使い切るまで仕事量を増やすことが、まずは肝要でしょう。

「リソースを使い切る」というのは、別に、朝から晩まで必死で翻訳ばかりをしている状態にしろということではありません。自分が仕事に使うと決めた時間とエネルギーを使い切る状態にするということです。勉強の時間や家族との時間などは別枠で確保しておきましょう。

自分の能力と時間という限られたリソースを使い切った状態から、さらに収益を増やしたいと考えるなら、やれることはひとつしかありません。利益率の悪い仕事を切って、利益率の高い仕事を増やすのです。

翻訳のチェック・リライトにどう対処すべきか」で、(↓)という検討をしましたが、

価値判断の部分は人それぞれなので横に置いておくとして、ここでは、事業者として収益最大化に貢献するかしないかという観点からの検討を試みます。

これを本業の翻訳にも適用するわけです。

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