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2010年8月26日 (木)

テクニカルコミュニケーションシンポジウム2010

8月24日、25日はTC協会のシンポジウム、『テクニカルコミュニケーションシンポジウム2010』に参加しました。マニュアル制作に関連する人を中心に、毎年、夏に行われるものです。

初日の24日は、午後、(↓)のパネルを聞いてきました。

「オープン」の概念が翻訳を進化させる
~仕事の仕方はひとつじゃない ― 翻訳の新たな選択肢~

司会は、昨年のJTF翻訳祭でパネリストとして登壇し、独特の語り口で存在感を発揮した中村哲三さん(YAMAGATA INTECH)。

パネリストは、翻訳関係でよく知られた河野弘毅さん(アイタス)のほか、「コミュニティ翻訳」の事例として『翻訳の新しい進め方』で紹介したサンの取り組みを進めておられる斎藤玲子さん(日本オラクル~サンがオラクルに買収されたため)、オープンソースの翻訳メモリ、OmegaTにかかわっておられるJean-Christophe Helaryさん(翻訳者)でした。

前半はオープンソースとはなんぞや、オープンとはどういうことかなど、インターネットにおける「オープン」の概念を知らない人向けで少々たいくつしてしまいましたが……後半は、統計ベースの機械翻訳についての現状など、新しい知識が得られたので、やはり、出てみて正解だったようです。

休憩時間にぼんやりしていたら、「紹介してくれと頼まれたのだけれど……」と河野さんが他のパネリストの方々と一緒にこられたので、ご挨拶、しました。JTFの翻訳祭で登壇したときと雰囲気が違うけど……って、前半、斎藤さんがこちらを見ておられるような気がしたは気のせいじゃなかったんですね(今回は暑いのでTシャツ姿だったので^^;)。実は前半、たいくつ気味だったあたりでは眠くもなってしまって……この前何日か、東京を離れていて、この日は朝、3時起きで東京に戻ってきての参加だったもので……で、思いました、こういうとき、寝ちゃわないように気をつけないとって(^^;)

夜の懇親会でいろいろな方とお話しし、その後は、このセッションの人たちを中心とした2次会に参加させてもらってきました。

2日目は、午前中に「コンテクストライティングとトピックライティング ~ライティングの進化に対応する~」、午後に「理系クンが書くマニュアルが読みづらい!?」というパネルを聞いてきました。午後は「英文翻訳の品質を向上させる ~品質問題とその具体的解決法~」というパネルもあってそちらを聞きに行くべきかなぁと思ったのですが、初日の懇親会のとき、知り合いで英文翻訳パネルに関与している人に聞いたら、「JTFの翻訳祭などではくり返し語られてきたような内容なので、改めて聞く必要はないでしょう」と教えてもらったので。

2日目のセッションは、どちらもそれなりにおもしろかったのですが、自分にとって有益かと言えばそれほどではなかったなという印象です。今回のシンポジウムでは、初日の「オープン」関連パネルで紹介された「統計ベースの機械翻訳」についての話が一番の収穫だったと思います。(ここについては別途、記事をまとめようと思います)

ああ、あと、初日も2日目も、お昼ごはんが有益な時間でした。初日はJTFの案件に関連してのご相談をしつつのお昼、2日目は、ジャストシステムで企画・開発をしているという方と翻訳支援ツールについての話をしながらのお昼。ジャストシステムの方は、初日の懇親会が終了したところで「このブログを書いているBuckeyeさんですか?」と声をかけていただいて。よく、「情報は出す人のところに集まる」と言いますが、今回もそういうケースですね。初日の懇親会、2次会も含めて、オフラインで人と実際に会うことの大事さも改めて実感した2日間でした。

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