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2010年8月11日 (水)

2焦点のメガネを使ってみた感想

2焦点のメガネ」でいろいろと検討したメガネ、しばらく使ってみました。

いいですねぇ。もっと早くに買えばよかった。

2焦点累進の遠近用レンズということで、近用部分を中心に両サイドが見えにくいはずなのですが、私くらいの度だと、言われなければ気づかない程度です。なお、この場合、問題になる「度」は、遠用と近用の差です。今回の私のレンズはこれがレンズ4段階の1.00。視野が狭まってくるのは6段階の1.50くらいからで、あとは差が大きくなればなるほどレンズ設計に無理が出て視野が狭くなるということのようです。

今回のメガネだと、遠用部分、レンズの端ぎりぎりが、言われてみれば少しおかしい気がするという程度です。その少し前から像がゆがみはじめるので、実用上、まず使わない範囲だと言えるでしょう。

近用はもう少し狭く、視野(左右)がレンズの1/3強になる感じです。それでも、本を読んでいて幅が気になることはありません。今回の記事を書くにあたり、どのくらいまで見えるのだろうと注意しながら顔を振ってみて、あ、端っこはやっぱり見えにくいんだと思った程度です。

累進帯は近用よりも幅広く見えるので、なんとなくモニターを見ているかぎり、24インチワイド×2の状態でも何も気になりません。

ああ、もちろん、見えない部分というのもまったく見えないわけではなく、きっちり焦点が合わずなんとなくぼけ加減って感じの見え方になります。注意していないと気づかないかもしれないくらいです。

そんなわけで、総合すると、メガネが2焦点になっていることを意識せず、老眼が進んで見えにくくなったことを意識せず、普通にパソコン作業と手元の紙資料の確認とを進めることができています。

遠近を実質近近の度で作り、遠近の度数差が1.00程度なら、一番安いレンズでも特に問題はないようです。というか、おそらく、高いレンズにしても見え方は変わらないでしょう。屈折率が上がってレンズが薄くなるっていう以上のメリットはないと思います。

あまりによかったもので、実は、普段使いの遠近も買ってしまいました(^^;)

こちらは、いわゆる遠近の標準的な作り方をしたメガネです。遠と近の度数差は7段階の1.75。遠近の度数差が大きくなるので、累進帯を広くしたかったのと、多少なりとも視野が広いほうがいいからとレンズのグレードも上げてあります。結果、こちらも視野の狭さが気になることはほとんどありません。ただやはり、近のほう、幅も狭くなるし、そこから外れたときの焦点の合わなさもひどくなるって感じで、体からずれた位置に本を置いていたりするとちょっと気になることがあります。

ちなみに「慣れ」の問題は……どちらも、かけた初日の半日、軽い頭痛がしました。でも、2日目からはまったく気にならない範囲。

幅も慣れも、遠近の度数差が大きくなると問題が大きくなるので、早めに導入したほうがいいんじゃないかなと思いました。

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PC-その他周辺のもろもろ」カテゴリの記事

コメント

レポートありがとうございまーす。

先日いつもの眼鏡屋さんに相談に行ったら、やはり奨められたのは「近々」でした。Buckeye さんのこの記事を頼りにしながら、「遠近で実質近々」という方向を相談できます。もちろん個人差があるのでその場で試してみることになりますが。

ただ、私の場合はもうひとつ愛用フレームの問題があって、その店ではもう扱っていないとのこと。蒲田まで行けば John Lennon フレームをたくさん扱っているお店があるのですが、わざわざそこまで行くのもなぁ......と悩んでいるところです。

投稿: baldhatter | 2010年8月11日 (水) 14時46分

前の記事でも書きましたけど、遠近とか中近とか近近とか、いずれも、レンズの上と下の視野(幅)が違うだけで、一般的には遠近にちょうどとか、そういうことですからね。我々の場合、パソコンの使い方というか機材も通常とは違うわけで、「通常」にとらわれる必要はまったくないと思います。

フレームは……悩ましいですね。顔の印象を決めるのはフレームですし。まあ、仕事用であってそのメガネをかけて人に会うことはまずないって考え方もありますけど(私の仕事用メガネは、そういうつもりで似合わね~って思うフレームを気にせず使ってます)。

投稿: Buckeye | 2010年8月11日 (水) 18時09分

もう遅きに失した感がありますが、「Reading glasses」(老眼鏡とはゼッタイに言わないぞ)使用者として一言。
私の場合、仕事用は「近近」のバイフォーカルを使用しており、これを家の外で使うことはまずありません。家の中限定だと、「近近」の方があらゆる状況に対応できるため便利だとは思います。
「遠近」だと焦点距離が長すぎ、かえって使いにくくなります(我が家が「遠近」を必要とするほど広くないってことなんですけどね^^;)。
外出用には「遠近」の透明レンズとサングラスの2つを作りました。で、その時の失敗。
サングラスは(それと家の中限定の「近近」も)、大昔チック・コリアがかけていたような丸い大きめのレンズなので問題ないのですが、透明レンズの方はフレームを今風の横長で細いデザインにしてしまい、「遠」と「近」の部分が近すぎて少々使い難い。「遠近」のメガネを作る時はフレームの形(特に上下のサイズ・口径)にも注意された方がよいでしょう。
baldhatterさんが好きな「ジョン・レノン」モデルは、口径が十分あれば形としては「遠近」向きだと思います。
では、送信と。

投稿: Jack | 2010年8月12日 (木) 18時37分

Jackさん、

「2焦点のメガネ」( http://buckeye.way-nifty.com/translator/2010/07/2-f43e.html )を読んでいただくとわかるのですが、まず、メガネレンズとしての遠近、中近、近近の違いは、レンズ上側と下側における左右視野角の違いです。遠近は遠用の視野角を広くした分、近用の視野角が狭くなっています。近近は下側、手元用の近の視野角を広くした分、上側、若干遠く用の近の視野角が狭くなっています。中近はその中間。

  細かいことを言うといろいろありますが、
  大まかな感じとしてはこれであたらずとも
  遠からずという理解です。

レンズがもともと遠近用として売られていることと、遠くに焦点が合う度数にするかどうかは関係がありません。遠近用として売られているレンズでも、度数を弱くすれば遠くが見えず、近くに焦点が合うようになります。

さて、我々の仕事用に限定して考えると、レンズ上半分が主体であり、レンズ下半分はときどき紙の資料を確認するときだけ使うわけです。で、レンズ上半分の視野角は広くないと、デュアルモニターなど広いモニター画面がきちんと見えなくなります。

というわけで、遠近のレンズを使い、遠用の度数を近にしたわけです。さらに、モニター画面はレンズ中央より下側まで広がっているので、アイポイント(レンズ上半分のレンズの中央)を少しだけ下側にずらしてレンズ上側のレンズで見える範囲を広げてあります。累進もゆるめにしてあります。そのほうが、Jackさんも言われているように、変化がゆるやかになって使いやすくなります。

見た目はレンズがでかくなってかっこ悪いですけどね。

投稿: Buckeye | 2010年8月12日 (木) 19時23分

みなさんの事情とはちょっと違うかもしれませんが、もともと視力がよかった自分が reading glasses :) を数年前に作ったときの失敗談をひとつ。

「近近」にしたのですが、眼鏡をかけた経験がまったくなかったので、眼鏡自体に慣れるのが一苦労でした。あまり深く考えずに、視野が広くて見えやすいだろうと大きいレンズにしてしまったのですが、度数の移行部分の左右の端で視界が歪み、それが頭を動かすたびにグニグニ動く動く。船酔いみたいになってしまい、慣れるまでかなりしんどかったです。(それまで眼鏡いらずだった幸福を感じました)

その後、度数がやや進んで新しい眼鏡を作るときに店で相談すると、視線の左右の移動があまり大きくないなら*、小さいレンズにした方がいいかもしれないとのこと。結局「近近」で小さめのフレームにしたところ、グニグニ感はかなり減りました。視野の広さも自分の場合は問題なし。最初からこっちだったら、かなり楽だったろうと思いました。(フレームを決めた後でよく見てみたら、小さく John Lennon model と書いてありました)

* こんへんが Backeye さんとちょっとちがうところかもしれません。4/3 ディスプレイ1台と原稿台で仕事をしています。

次回は「遠近のレンズを使い、遠用の度数を近に」というのを試してみようと思います。

投稿: yunaito@sapporo | 2010年8月12日 (木) 22時29分

ああ、メガネをかけ始めるときって大変ですよね。中学だったか高校だったか、メガネをかけ始めたときは、何日間か頭痛がして大変だった記憶があります。

メガネ周辺部がゆがむのは仕方ないんですよねぇ。高い両面非球面のレンズにすればゆがみが減りますが、減るだけでなくなるわけじゃありませんし。

周辺部のゆがみという意味では、小さめのレンズのほうがいいですよね。ただ、フレームを小さくすると上下幅も小さくなることが多く、それに合わせて累進帯の狭いレンズにすると、Jackさんが書かれているように、それはそれで使いにくく(慣れにくく)なります。

投稿: Buckeye | 2010年8月13日 (金) 12時00分

Buckeyeさんに奨められたサイト、のぞいてきました。
明視域(焦点距離じゃないんだぁ)というのを初めて知りました。確かにそれ
までかけていた近視のメガネに比べ、見える範囲(距離)が限定されていて、
はじめは使いにくかったものです。

ところで話は変わりますが、我々のように目を酷使する傾向がある仕事では、
年齢と共にいろいろな不具合が生じてきます。眼科医に言われた、まず
注意すべき病気は「網膜剥離」。目を酷使することで、通常より罹患率が
高くなるそうです。

私がかかったのは「後部硝子体剥離」。卵で言えば「白身」にあたる
「目玉」の大部分。その後ろの方がはがれてしまう。この病気、治療法は
なく、進行を抑えるしか手立てがありません。硝子体の主成分はコラーゲン。
なので、私、毎日コラーゲンを飲んでます。おかげで肌はぴちぴちです^^

みなさんも1年(ないし2年)に1度は目の検診を受けられた方がいいですよ。

投稿: Jack | 2010年8月13日 (金) 17時22分

Jackさん、

遠近、中近、近近というレンズの違い、メガネ屋さんでもあまり詳しく説明されなかったりするんですよね。もともと客がそういう情報まで要求することがないからだとは思いますが、店員にそこまでの知識がないケースが多いようです。突っ込んでみても、「パソコンを使うときしかかけないなら近近」「パソコンを使うときを中心に家の中で使うなら中近」という説明しか返ってこないことが多かったりしました。

目は……酷使してますよねぇ、我々。ず~っと至近距離でテレビを見ているようなものですから(明るさなどの調整はある程度するにせよ)。

そういう意味では、たしかに、目の健診も受けたほうがいいでしょうね。私はコンタクトを使うので何ヶ月かに一度は眼科で診察を受けているのですが、その程度でいいんですかね。あと、人間ドックでも眼底写真を撮ったりしますよね。

投稿: Buckeye | 2010年8月13日 (金) 20時37分

Buckeyeさん

カタツムリのようなレスで失礼します。
こちらのエントリーに触発されて、目にかかわる思い出話のような
ものをブログに書きました。
本当はもっと簡単に書くつもりがだらだらと長くなり、昨日ようやく
完了。その中で「眼の検診」についてちょっとだけ触れておきました。
一言で言って、何か違和感を感じているのなら一度は本格的な診察を
受けた方が安心できると思います。
特に視界に何かが映ったり、見えにくく感じたら、医者に行くことを
お奨めします。

投稿: Jack | 2010年8月25日 (水) 14時12分

記事、読んできました。そうですね、今までと違うことを感じたら医者に行くべきですね。トシ、とるといろいろありますから。

投稿: Buckeye | 2010年8月26日 (木) 07時18分

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