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2010年7月17日 (土)

複数PCの使い方-その2

複数PCの使い方」のコメント欄で簡単に説明したセットアップを少し詳しく説明します。

私の場合、仕事用マシンは基本的に2台体制としています。

  • 翻訳の仕事をするメインマシン
  • メールその他通信関係のサブマシン

新しいマシンはメインマシンとし、それまでのメインマシンをサブマシンにするという形で順送りにしています。

■サブとメインの使い分け

メインマシンは基本的に必要なソフトウェアしかインストールしません。たくさんのソフトウェアをインストールしてマシンが不安定にならないようにというわけです(最近は、そう簡単に不安定にはならなくなりましたけどね)。

サブマシンはそこそこ雑多なソフトウェアがはいっています。こちらが不安定になるころには、メインマシンを新調して、今のメインマシンがサブに降りてくるからいいやということです。

■データの置き方・バックアップの仕方

データは、HDDにパーティションを切り、Dドライブとしています。たとえば、メインマシンのデータ・ドライブは(↓)のようになっています。

Pc__1

サブマシンは、sub-machineというフォルダがmain-machineになっているだけです。

バックアップは、BackUpedフォルダを指定してコピーします。

  • メインのBackUpedフォルダ → サブのmain-machine-BackUpedフォルダ
  • サブのBackUpedフォルダ  → メインのsub-machine-BackUpedフォルダ

■使いやすくする工夫

データはある程度分類しておかないと使いにくいものですが、分類でデータの階層が深くなるとアクセスが面倒です。また、マシンによってドライブやフォルダの構成が異なるのも使いにくいものです。そのため私は、どのマシンもデータ関係は同じに見えるようにしています。

具体的には、(↓)のようになっています。

  • Pドライブ:プログラム開発関係
  • Tドライブ:翻訳関係
  • Xドライブ:辞書・レファレンス
  • Yドライブ:通信関係(含む:ダウンロードしたプログラム)

このうちXドライブの辞書はローカルにないと反応が悪いので、HDDのパーティションで対応しています。P、T、Yは、メインマシンからもサブマシンからも同じフォルダにアクセスする設定となっています。

そのために使うのがバッチファイル。パソコンを起動した時、フォルダをドライブに割りあてるという形でマシン間の統一をはかるわけです。

たとえば、メインマシン側では、(↓)の2行を書いたファイルをinit.batという名前で保存し、スタートアップフォルダに入れてマシンの起動時に実行されるようにしてあります。

subst p: d:\BackUped\P-Drive
subst t: d:\BackUped\T-Drive

このほか、Yドライブに、ネットワークドライブとしてサブマシンのY-Driveフォルダを割りあてています。こちらは割当て時に「接続を自動的に復元する」としておけば、基本的に再接続してくれます。

逆に、サブマシンでは、PドライブとTドライブをネットワークドライブとし、Yドライブだけバッチファイルで割りあてます。

subst y: d:\BackUped\Y-Drive

外出時にはノートパソコンを使いますが、こちらは、P、T、Yのドライブすべてをバッチファイルで割りあてます。つまり、ノートパソコンのデータを同期して外出すれば、データのフォルダ構成はいつもとまったく同じに見えるわけです。

このようにデータのフォルダ構成がどのマシンにおいても同じに見えるようにしておくと、ソフトウェアの設定を移動する場合などにトラブルが起きにくく、楽に設定移動ができたりします。

■さらに使いやすくする工夫

翻訳の仕事は、「翻訳途中」というワークフォルダを作り、そこに集中しています。Tドライブ下の少し深い位置にあるので、Tドライブのルートに「翻訳途中 へのショートカット」を置いています。このショートカット、メインマシンからでもサブマシンからでも、また、データを同期してでかけたノートパソコンにおいても、まったく同じように動いてくれます。

メールソフトは秀丸メールを使っていますが、メールソフトから添付ファイルを保存しようとしたとき、前回、保存したフォルダがなくなっていたときなど別のフォルダが開かれたりします。こういう形でよく遭遇するフォルダには、「翻訳途中 へのショートカット」をコピーしておきます。このショートカットをダブルクリックすると、目的の場所のすぐ近くまで一発で飛べるわけです。

■障害発生時の復旧作業

メインマシンで必要なソフトウェアはサブマシンにも基本的にインストールされているので(MS Officeのバージョンが古いなどはありますが)、メインマシンがクラッシュしてもサブマシンで作業が続行できることになります(最後のバックアップからクラッシュまでの作業だけが失われる)。必要なのは、バッチファイルでドライブの割当てを変更することだけ。

サブマシンがクラッシュしたときは、メイン側にメールソフトをインストールするだけで(バックアップデータのY-Drive内にダウンロードしたプログラムがある)メール環境も復旧します。メールは、仕事用のメールボックスは受信しても元メールを数日間は残す設定にしてあるので、メインマシン側からアクセスすれば、少なくとも受信メールを失うことはありません。その他のメールボックスで受信時に元メールを削除する設定にしているものは、最後のバックアップからクラッシュまでのデータだけが失われます。

便利にするためのショートカットなどもその実体はファイルであり、他のファイルとともにバックアップされているので、クラッシュ後も、それまでとまったく変わらない環境で作業を進めることができます。

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