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2010年7月 6日 (火)

2焦点のメガネ

このごろ、モニターに合わせたメガネでは手元の本がチェックできず、メガネなら外す必要があるし、コンタクトなら老眼鏡をかける必要があっていろいろと不便を感じるようになりました。モニターが広いため、遠近2焦点のメガネでうまく対応できるのか不安があって先延ばしにしてきたのですが、さすがに常使いのメガネでモニターを見てもちょっと体を引きたくなってきたので、とにかく、トライしてみることにしました。

メガネ屋さんでいろいろと話を聞いてみたのですが……なんか、私の場合、使い方が特殊らしく、話がややこしくなってしまいました。

というわけで、経緯その他、ざっとまとめておきます。

まず、2焦点のメガネというのもいろいろな種類があります。

  • 遠近(2焦点)
  • 遠近(2焦点累進)
  • 中近(2焦点累進)
  • 近近(2焦点累進)

1はいわゆるバイフォーカル。レンズの下側に半月型の近用レンズが入っているもの。昔は遠近両用といえばコレだったってヤツです。最近はあまり見かけませんが、まだ売られてはいます。

2~4はいずれも2焦点でその間がゆるやかに変化するもの。いわゆる境目のない遠近とかいわれるものです。

遠近、中近、近近は、一般に、上半分の焦点をどこにあわせるのかで選ぶそうです。遠は遠く、中はそれなり(車の運転とかは怖くてできないけど、家の中ならこれ1個ですむ)、近は机の上で手前と向こうとかデスクワークで快適というのが売り。

これに対して私の使い方は(↓)

ずっとパソコンの前に座って仕事をしていて、時々、手元に置いた本もチェックしたい。

こういう話をすると、店にもよりますが、中近あるいは近近を勧められます。中近を勧めるところは、仕事だけではなく家の中全般に対応できるから。そう言われ、仕事のとき以外はどうでもいいからと言うと、じゃあ、パソコン用の近近ですねって感じで勧められたりします。

4~5軒で話を聞き、ネットでもいろいろと調べた結果、私は最終的に「遠近(2焦点累進)」を選びました。

ポイントは、視野の左右幅。

2焦点累進にするとレンズが無理をするので、レンズのサイド部分はきちんと見えなくなるそうです。これが単焦点レンズと大きく違う点。単焦点レンズなら、レンズの端になると像が多少、ゆがんだりすることはあっても(高いレンズならこのゆがみも少ない)、見えないということはありません。でも、2焦点累進のレンズだと、正面からある程度離れると見えなくなるというのです(端のほうはきちんとしたレンズになっていないってことです)

で、遠近、中近、近近で遠側と近側の横幅が異なる設計になっているというのです。要するに、メインで使うほうの横幅を広めにとり、サブで使うほうはそのしわ寄せで幅が狭くても我慢ってことです。

遠側で見える横幅:遠近>中近>近近
近側で見える横幅:遠近<中近<近近

詳しくは、たとえば、こんなサイトで見ていただくのがいいと思います。
http://takeganka.exblog.jp/tags/%E7%9C%BC%E9%8F%A1/

私のような使い方だと、遠側はモニターを見る部分であり(近視の度を弱くしてモニターあたりがよく見えるように作る)、なるべく幅が広いほうが助かります。特に私は横長のモニター2台を並べて使っているので(しかもその横に紙原稿を置く)、単焦点のメガネでも首を振らないと全体が見えないくらい横幅が広いので、ここが狭いというのは致命的になります。

対して近側は、手元の本の見たい部分に見える範囲を合わせればいい。いわゆる遠近の人がそのまま本を読むのと同じ感じで別にかまわないわけです。

こう考えると、基本的に遠近レンズがいいらしいことになります。

ところで、遠側の幅が広いというか、遠側の視野が広いものとなると、おそらく、バイフォーカルが一番いいはずです。だって、遠用のレンズは単焦点であり、その一部に別のレンズがはまっている形式なわけですから。近用のレンズ以外は全部、遠側で焦点が合うことになります。

というわけで、改めてメガネ屋にゆき、モニターまでの距離(60cm弱)に合わせて度を決め、バイフォーカルと累進、両方の見え方を確認してみました。ちなみに遠用と近用の度はメーカーによって最低で0.75あるいは1.00違うものからしかありません。私のように60cm弱と30cmくらいでいいとなると0.50も違えば十分なはずなのですが……

バイフォーカルは、確かに、遠用の視野は広くなります。ただ、バイフォーカルの境目部分が二重に見えたりして、その近くは実用になりません。下のほうを見たとき、視野の一部が二重になっているのがけっこう気持ち悪いです。慣れればいいのかもしれませんが。

累進は、遠用アイポイントからちょっと近用に寄ったあたりから累進が始まるので下半分が見えなくなるのではないと心配したのですが……そんなことありませんでした。累進のところにはいっても、ちゃんとモニターの距離で見えています。モニターを見るくらいの感じで視線をあちこちに走らせても違和感がまったくありません。本のほうも、近用アイポイントに入れればかなり近づけて大きく見られるし、累進の途中で見れば少し離れて広い範囲をざっとスキミングすることも可能。これはもう、累進しかないって感じでした。

累進部分にはいっても大丈夫なのは、私の目がまだそれなりに調節機能を残しているからでしょう(上述のサイトを参照)。メガネで合っている点の前後、それなりの範囲に焦点を合わせられるので、距離が変わってなくても視線を振ってレンズが変わると、目のほうが自動的に調整してくれるということのようです。

遠近を実質近近の度で作ろうとしているわけで、遠と近の度にあまり差がないのも違和感が出ない理由のようです。

実はこのとき、60cm弱の距離に合わせた単焦点レンズですむのではないかとも考えました。それなら高い累進レンズを買わなくても安上がり(^^)v というわけで古くて弱いメガネで試してみたのですが、単焦点で対応するのは今でぎりぎりという感じのようです。つまりもうちょっと老眼が進んで調整機能が弱くなるとモニターと本の両方をひとつのメガネというのは無理になりそうなのです。だとすると、今、単焦点レンズを買うより(下手すりゃ1年でダメになるかも。ここしばらくけっこう老眼が進んだので)、累進レンズを試してみるべきでしょう。

というわけで、最終的に(↓)の形で頼んできました。

  • 遠近(2焦点累進)レンズ
  • 累進は比較的緩めの13mm(15mmもあるが高い。今回は基本的にトライなのでそこそこのレンズにとどめた)
  • アイポイントは通常より2mm下(遠用でカバーする範囲を少し広げる)
  • それでも近用のアイポイントがはいるように縦幅のあるフレーム

さて、どうなりますやら……

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コメント

私もそろそろ老眼が限界になってきたので、2焦点メガネを買わなきゃ、と思っていた矢先に、ナイスタイミングのエントリーでした。ありがとうございます。

PC 環境も、「およそ 60 cm、ダブルのワイドスクリーン」というところまで同じなので、非常に参考になります。

投稿: baldhatter | 2010年7月 7日 (水) 11時19分

baldhatterさん、

わっはっは……いましたか、やっぱり。いや、似たような人がいるんじゃないかと思ったんですよ。でも、ここまで近くにいたとは。

今週、金曜日にメガネができてくるので、しばらく使ってみて使用感などレポートしますね。

投稿: Buckeye | 2010年7月 7日 (水) 11時44分

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