翻訳者は個人事業者
最近、あちこちの翻訳者コミュニティで単価の低下に対してどうすべきかといった議論が増えています。実は10年以上も前から単価は下がり続けており、いつか今のような状況になるという警鐘を鳴らす人も少数ながら存在しました。私が2001年秋、日本翻訳連盟の翻訳祭で話した『勝ち残る翻訳者-高低二極分化する翻訳マーケットの中で』も、そのような警鐘のひとつのつもりでした。
あれから10年近くたって、この単価ではやれない、転廃業を考えたほうがいいのではないかとあちこちで声が上がる状況が実際に生まれた……そういうことなのだと思います。
こういう議論をするに場合、前提として考えておくべきことがあります。フリーランスの翻訳者は事業者だという点です。事業者として我々に並び立つものは、営利法人、つまり会社です。人間として、事業者としての個人翻訳者に近い取扱いとなるのは、会社の社長です。
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