トヨタプリウスと翻訳
北米市場でトヨタプリウスが直面したさまざまな問題が今朝のニュースでレポートされていました。
フロアマットを2枚重ねているとアクセルがひっかかる(米国ではフロアマット2枚重ねがよく行われる)。
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トヨタは、当初、車の問題ではなく使い方の問題だとしていたが、米政府からの強い働きかけもあってアクセルペダルを短くする対応を行った。
アクセルをいっぱいに踏んだままだとブレーキをかけてもあまり効かない。
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アクセルが踏まれた状態でもブレーキをかけるとエンジンカットとなるようにした。
いずれも、「使い方が悪い」と言えないものではありませんし、当然、法律でどうこうというような問題でもありません。「使い方の問題だ」と突っぱねるもよし、「そういう使い方にも対応できるようにしました」と売り込むもよし、でしょう。
このニュースを見ていて思いだしたのが、「誤訳とは?」です。
原文にこう書いてあるからからいい、自分が意図した解釈に読めるからいい、そう読めないのは読み手の問題であると言うのは簡単です。それに対し、誤読する読者を1人でも減らそうとするのは大変です。工夫しない訳を読んでも本来の意味に解釈してしまう人からは、その工夫が評価されることもないでしょう。でも、そういう工夫をしていれば、分かる人は分かってくれる、評価してくれる人は評価してくれる。そう私は思います。
自分から動いて探さないと、そういう人と巡り会えないかもしれませんけどね。でもともかく、どこかで巡り会ったとき、自分にそれだけの力がなければ評価されることもありません。そしてチャンスは失われるんです。幸運の女神は前髪しかないって言いますからね。
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