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2008年5月20日 (火)

翻訳者の収入分析-8.分析詳細(平均処理量と単価から最大可能年収を算出)

分析は主に2002年度版(2000年のデータ)について行います。母数が一番多く、その分、代表性が高いと思われるからです。

◎平均処理量と単価から最大可能年収を算出

Q28「1日あたりの平均処理枚数」に一般的な単価をかけ、年収(売上ベース)でどのくらいに達するかを計算してみる。自分の平均単価と処理量、稼働率などをざっと考えて表に当てはめ、実際の年収と比較するとどうなるか、見てみるとおもしろいだろう。

1カ月の稼働日数は20日とする。これでほぼ週休2日+祭日などは休みという会社員と同じベース(除く、有給休暇)になる。年間労働日数で240日。

なお、来るときには重なって断らざるをえず、来ないときには来ないのが翻訳という仕事なので、20日が全部埋まるというのは珍しいはずだが、とりあえず、最大可能年収ということで計算をしてみる。(いわゆる「捕らぬタヌキの皮算用」です、ハイ^^;)

なお、()内は、別表の分析(「翻訳者の収入分析-2.使用データと集計結果」)において仮定した、単価(円/仕上がり400字)と平均年収(万円/年)の関係を示すものである。

平均単価(円/仕上がり400字)

枚数/日枚数/年1,0001,2001,4001,6001,8002,0002,200
======= ======= ======= ======= ======= ======= ======= ======= =======
    (70)            
5 1,200 120 144 168 192 216 240 264
      (250)          
10 2,400 240 288 336 384 432 480 528
        (450)        
15 3,600 360 432 504 576 648 720 792
          (650) (850)    
20 4,800 480 576 672 768 864 960 1,056
======= ======= ======= ======= ======= ======= ======= ======= =======
              (1,150)  
25 6,000 600 720 840 960 1,080 1,200 1,320
30 7,200 720 864 1,008 1,152 1,296 1,440 1,584
35 8,400 840 1,008 1,176 1,344 1,512 1,680 1,848
40 9,600 960 1,152 1,344 1,536 1,728 1,920 2,112
45 10,800 1,080 1,296 1,512 1,728 1,944 2,160 2,376
50 12,000 1,200 1,440 1,680 1,920 2,160 2,400 2,640

現実には、この30%から80%くらいになるだろう。基本的には、単価や枚数が小さいほど稼働率も低くなり、逆に単価や枚数が大きいほど稼働率が高くなるはず。もちろん、高値で突っ張って仕事を減らしてしまったという人もいるだろうが、そういうケースでも、この表の年収が多いほうの人なら、単価を下げて必要年収が確保できるレベルなのでおそらくは単価を少し下げて仕事を確保するだろう。逆に、単価を下げて仕事の確保ができないという人は、それ以上単価を下げると必要年収が確保できない人と考えられる。つまり、単価や枚数と稼働率の関係は、前記がほぼなりたつと考えていい。

ローカライズで年収2,000万という人は、ホントに毎日40~50ページずつやっていたって計算になります。よく保ちますねぇ。

20枚/日の下に線を引いてあるのは、Q28から、このくらい(20枚/日)までは到達する人が多いと見られるからだ。ここから上は、「特に速い人」で、ふつうは、力がついても20枚くらいまでなのだと思われる。

なお、このスピード(20枚/日)で年間1,000万の売上は難しいことがわかる。年間1,000万を超えるためには、やはり、人並みから一段抜け出したスピードか、非常に高い単価が取れる力か、少なくともどちらかが必要だと思われる。

ちなみに、Q23「目標年収」では1,000万超が15%を超えている。100万の年収階層で見ると、一番多いのは500~600万。このくらいの年収なら、処理量20~25枚/日、単価1300~1400円、あるいは処理量15枚、単価1800円くらいで到達できる。典型的な例としては、処理量20枚(処理量で上位40%はこの数字を達成している)、単価1500円(1500円以上が金額ベースでマーケットの60%)、稼働率8割で、年収576万といったところか。このように、この処理量と単価は、アンケートに出てくる数字から見てそれほど無理な組みあわせではないので、かなり現実的な目標だと言える。

このアンケート、翻訳者200人に聞いたはずなのだが、実際の年収で収入階級にあらわれているのが179人、目標年収では211人……どうなってるんだろ?

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