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2024年9月15日 (日)

ツール・ド・ふくしま2024――二日目160km

5時45分整列の6時スタートなので、4時ごろ起きて最終準備にかかる。

■朝メシ

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朝が早いのでホテルで朝食は出ない、近くにコンビニなどもない、なので、初日に預け荷物に入れても痛みそうにないものを用意した。これを食べつつ、ジャージにゼッケンを付け直すなど、準備を進める。

■二日目のタイムテーブル

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5時ごろにホテル発。本部となるはずのところへ行く途中、スタート地点になるらしい橋を渡ると、なんだかスタッフミーティングをしているのでそっちに寄ってみる。出走サインをする場所だ。サインをすませて荷物を預けに行こうとすると、「できたら、ここに来るよう、ほかの選手に声をかけてくれ」と頼まれた。みんな、こないんだろうな。

荷物を預け、あたりにいる人何人かに声をかけたあと、海岸沿いをウォーミングアップに行く。

■夜明け

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整列時間までウォーミングアップをして、列のまた半ばあたりに並ぶ。今日の出走は、二日組が76人(初日DNFでも今年は走らせてもらえた)、この日の85kmのみが17人、リレーが4組の合計100人弱。

朝6時にスタート。昨日と同じく最初の2kmはパレード。リアルスタート後も、今日は時速40km強の一定ペースでゆったりとしている。そらそうだよね。

下りでかなり前に移動し、楽になるかなぁと思った次の右折を左端で曲がろうとしたとき、目の前の人が大きく膨らむ。なにしてんだよと思ったら、道に砂利が浮いてるように見える。やばい。私も前の人について左に膨らみ、スピードを落とす(落とさないと曲がりきれない)。右側を集団ががんがん抜いていく(T_T) まあ、だいぶ前に上がっていたから、少し後ろに下がったくらいですんだとも言える。

なんだかんだ、25kmほどの平坦は集団で駆け抜け、標高差460mの上り(途中に平坦が入る三段坂)に入る。序盤の緩いところは、傾いているとは思えない走りだけど、きっついなぁと思いつつもついていく。岸コーチ先導で伊豆を走っているときと同じ感覚。

傾きがきつくなると、とたんにつらくなり、先頭を見送る。10人くらいの集団になったので、これにはついていこうと思うが……ついていけない。わりと年の男性と小柄な女性と私の3人が遅れていく。吉田さんの背中も見えてるんだけどなぁ。遅れた3人の中でも私が遅くて、じりじりと離れていく。

平坦部分で追いつき、男性とふたりで前を追う。けっこう長い平坦部分の最後近くになってだが、なんとか追いつくことができた。ただし、当然ながら、次の上りも遅れがちになる。

その途中、コース脇にいた男性から、「先頭から4分半遅れ」と教えてもらう。ということは、上り全体で10分遅れくらいですむのか。朗報だ。最大で15分遅れると思っていたんだから。

三段坂の三段目に入ったあたりからは、ゾンビ走りで少しずつ前に近づくようになった。すぐ前には例の男性、その少し先には、さきほどとは別の女性(さきほどの女性は少しずつ遅れてしまった)。三段坂の登りきりは、直前に男性を抜き、女性と同時。女性とふたり同時に、「上りきった~」「上り、終わりだ~」と言っていた。

前は見えないくらい離れている。ここの3人で前を追うんだろうなと思い、ついてこれるくらいの踏みで前に出る。わりとすぐに足を止め、後ろを見ると……あちゃ~、女性が切れてるじゃん。20mくらい離れている。でも必死で踏んでる。じゃあと足を止め、後ろに入れと手で合図をするが……差が詰まらない。軽量な女性は下りがねぇ……。一人旅はいやだしとしばらく待っていたら、男性が追いついて私の前へ。これは女性を置いてふたりで行くしかないか。

下りきったら第一関門。大会側の関門閉鎖予想時刻の20分くらい前に通過。ここ、先頭から20分後れで閉鎖だから、予想時刻の20分前で先頭から10分後れとすると、先頭は大会側予想より10分強、早くに通過したってことか。うーん、大会予想の時間でもきついのに、もっと早くに閉まるのか。これは、最終の第5関門を抜けるのは絶望的。っていうか、第4も絶望的で、96kmの第3がギリ抜けられたら僥倖、68kmの第2で止められる可能性もないではない。

そう思ったのだが、なにせレース中で気にしなきゃいけないことが多いし、サイコンの文字もきっちり読んで、きっちり暗算してってほどの余裕などない。あくまで概算。というわけで、このときの暗算はだいぶ甘かった。記録を見ると、私の通過は関門閉鎖予想時刻の23分前だった。つまり、先頭は大会予想の13分前というか、15分近く早くに通過したはず。絶望的な差である。

このあと、平坦で前を走るふたりを発見。「回して追いつきましょう」と声をかけて前に出る。そのあともローテでなんとか追いついた(前走の片方は吉田さんだった)。その直後に小さな上りがあり、死にそうなんだけど、せっかく追いついてここでまた後れたのではと、死ぬ気で踏み倒す。

そのあとの平坦は4人。このくらいはいないとねぇ。と思っていたのだが、52kmからの上りで(標高差230m)、一緒に追いついた男性が脱落。うーん、3人かぁ。

上りの途中でたしかもうひとり、吸収し、4人で峠を越える。そのあとは、先日の試走でなんどか練習したつづら折りの下りだった。2番手で下りはじめたのだが、コース取りがよくない前の人にかぶってしまって、最初のカーブはインべたになってしまった。けっこうグリップぎりぎりで曲がったら前に出たので、次のカーブはインに余裕を持たせつつ曲がる(イン側が突っ込んでこられるかもと思った)。このカーブを抜けたらはっきりと差がついたので、あとは好きに曲がり、どんどん差を開いていく。続く高速の下りも、べったり伏せただけだけど(踏んで引き離してもしかたないので)、だんだんと差が開いたようだ。

下りきってひとりだが、前は見えない。というわけで、足を緩めて後ろを待つ。追いついてきた人に「下りのテク、半端ないですね」とほめてもらった。スマートコーチングの仲間と走っているとそんなにうまいとは思わないのだが(ほかの人もみんなかなりうまいので)、習って練習しているわけではない人と比べるとだいぶうまいんだな。いや、うまくなったんだな。(でもトップアマは私よりずっとうまいはず)

59kmから210mの上りは、「気持ちを切らさず走れれば、次の関門は抜けられるはず。一緒に関門を抜けましょう」と声をかけて走る。なんだけど、吉田さんが脱落。かわりに、落ちてきた人を吸収して、やはり4人。どういうわけだか、この前あたりから、上りは私がペースを作り(3.5倍ペース)、そのかわり、平坦は引く時間を短めにしてもらうみたいになった。まあ、もう、2時間以上走ってるから、そろそろゾンビが本領を発揮するタイミングではある。

下りきったら68kmの第2関門。通過タイムは2時間26分。記録によると、関門閉鎖予想の21分前。最悪ここで止められるかもと思っていたので、通過した瞬間、小さくガッツポーズを取ってしまった。

あらためて考えてみよう。だいたい、上り400m強ごとに関門がある。これを上るのに、私の足で30分。トップはその2/3もあれば上れるはずだから、10分ずつ遅れる。さらに、向こうは集団で踏みながら下るはずだ(そのくらいスピード出しても大丈夫な下り)。というわけで、関門ごとには10~15分くらい遅れが拡大していくはず。第1関門で10~15分遅れ、第2関門で20~30分遅れで、第2関門は先頭から30分で閉鎖。タレなければギリ抜けるかなという計算になる。

別の計算をしてみると……第1関門、先頭は、大会側が予想した通過時刻より35分くらい早く通過している。第2関門までで、同じくらい早くなるとすると、少なくとも60分は早くなるだろう。そうなると、関門閉鎖予想時刻の30分前には閉鎖され、我々は終わっていたはずだ。我々が抜けられたということは、先頭は、予想に先行すること50分以下だった、ということになる。関門ごとには10~15分くらい遅れが拡大の大きいほう以下だったってことだな。

というわけで、無事、第2関門は抜けたのだが、そろそろ足が終わりに近づいたらしい。このあとの上りは3倍、86kmからの上りは2.5~3倍しか出せなくなってしまった。中盤で先頭集団が緩んでいれば、ギリ、第3関門も通れるチャンスがあるはずと、一緒にいる人たちに声をかけて上っていく。でも、ほかの人も足がほぼ終わっているようで、2.5~3倍でも私が先行する始末。

そうそう、第2関門を抜けたあと、71kmから100mを上ったあと下りきった74km地点で私はコースアウトしてしまった。うねうねうねっと曲がって、次も同じような左カーブだと思ったら、カーブの途中で直角に曲がっていたのだ。やばいとブレーキをかけるが、自転車は傾いているしでリアが滑る。滑ってもブレーキを緩めればグリップを回復してくれたが、でも、もっと減速しないと道から飛び出すとまたブレーキをかけてはリアが滑るを3~4回はくり返したか。最後は、道から40センチくらい外に出てしまった。そのまた40センチくらい先は下に落ちてる。自転車が道と並行だったから落ちずにすんだけど、さ。いや、危なかった~。

■オーバーランしたところ

後ろから来たみんなにも「危なかったっすね~」「終わったと思いました」と口々に言われた。いやほんと、落ちついてブレーキを調整できたからなんとかなったけど、パニクったら終わっていたわ。

でもあれ、どうすればよかったんだろう。リアが滑ったってことは、もっと腰を引くべきだったんだろうけど、でも、バイク倒れた状態で腰引いてブレーキってのも怖い気がする。前輪滑ったら終わるし、後輪が滑っても、腰を引いていたら体をもっていかれて、ブレーキ操作がしづらい気がするし。こんどコーチに尋ねてみよう。(危険箇所は把握しておいて、もっと早くに減速しろってまず言われるはずだけど、でも、ああなってしまったあとのリカバリーという意味で、さ)

なんとかかんとか上りきり、下りは、べったり伏せた状態で先行。後ろは3人、私はひとりなのに、どんどん離れて見えなくなってしまった。いや、踏んでないよ?

下りきりが第3関門。見えた!と思ったら赤旗を振られてしまった。そうか~。どのくらい足りなかったのかと尋ねると、たぶん、7~8分とのこと。3.5倍で踏み続けられても抜けられなかったんじゃないだろうか。

時間は3時間29分で、関門閉鎖予想時刻の21分前。そうか、あのペースでも、大会側が予想したタイムくらいでは走れていたのね。

うーん、うーん、うーん、先頭から×分ではなく、今回、大会側が予想した関門閉鎖時刻そのままの関門にしてくれれば、万が一には、完走できたのかもしれない。予想の時間で閉鎖しても十二分にきっついと思うよ。

第3関門は給水ポイントでもあるので、飲み物をもらって飲みながら(1リットル一気飲みして、もう500mlもらった^^;)、一緒に走ってきた人たちで健闘をたたえ合う。みんな、お礼を言い合うのが、ね。場面場面でお互い、ほかの人の世話になったと思っているのよ。っていうか、ロードレースの後ろのほうってそうなるのよね。

自転車をあずけ、回収のバスに乗る。初めての経験だ。

■バスに回収された

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バスの中は冷房が効いていて、少し寒い。バックポケットに入れてきたベストを着込む(←回収前提で、入れてきた^^;)。

バスが走り始めて少しの10時すぎ、高岡さんがゴールとの報が流れた。4時間16分……大会側予想の5時間を大きく上回る記録だ。なにそれ。平均時速37.4kmって、昨日、我々が平坦85キロで出した速度とほとんど変わらんやん。ありえね~。

……という話をバスではしたのだが、考えてみれば、ツール・ド・おきなわ市民200kmだって、高岡さんは5時間15分、平均38kmくらいで走りきるわけで、そういう世界なんだよな……。

11時すぎ、Jヴィレッジに戻り、自転車を受けとって本部へ。体育館でチップを返し、記念品と預けた荷物をもらう。すいとんがふるまわれていたのでもらって食べた。

■ふるまいのすいとん

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お腹空いた~と言ったら、「大盛にしておきました」とこれを渡された。具たっぷりでおいしい。同年代の内川さんに「よく食うね」とあきれられつつ、完食。そして帰りがけ、「とってもおいしかった」とふるまいの人にお礼を言ったら、「お代わりどうぞ」ともう1杯差し出されてしまう。いや、もらっていいならいただくわ。

お代わりを食べ終わったところで、目の前に、ちょうど、昨日も今日も同じあたりを走っていた女子選手がいたので、声をかけ、ローテでお世話になったお礼を言っておいた。

駐車場に戻って荷物を積み、体をふいて着替えて、出発。コンビニでコーヒーを買ってから高速へ。そのあとも、高速のコンビニごとにコーヒーを買って飲んだ。どんだけ飲めるんだか。

途中、眠くなったので、SAで小一時間寝たら渋滞に引っかかるなどしたが、夕方5時半、無事に帰着。昨日の昼にお世話係が家を出てからずっとほっとかれたなつきにすごまれつつ、ねこズのご飯とトイレ掃除をすませてから、自分の晩飯を準備した。

なんだかんだ、疲れたわ。

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