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2022年11月13日 (日)

ツール・ド・おきなわ2022(210km)-本番

今年のツール・ド・おきなわ本番、CTLは77、TSBは19だ。TSBの数値が高いわりに疲れが残っている感じなのがちょっと心配。ま、心配しても始まらないので、せいいっぱい走ってこよう。

体重は61キロ、体脂肪率10%弱でFTP 240W。3年前から体重は2kg減(体脂肪率が同じなら3kgくらい落ちてる計算。落ちたのは、当然、筋肉だ)、FTPは20W減。パワーウエイトレシオも落ちたが3.9だからまあまあだろう。

調子は前述のようにイマイチな感じ。そもそもここ2年くらい、右足の付け根が痛くてゆっくりしか歩けないとか、左右均等に歩けないとか、両足裏にしびれがあるとか、だいぶいろいろ不具合も出てきているからなぁ。ま、トシヨリなんでしかたない。

目標は、140kmのスタート地点まで集団についていって完走する、だ。普久川の上りに入ったら、もう、無理はしない。いろんな意味で走りきれるペースにして、あとは、周りの人をうまく使って少しでも速く進む。140kmのスタート地点まで集団で行けば、少なくとも140kmの速い集団がいくつか来るはずなので、それを活用させてもらうコバンザメ戦法。

タイム? 知らん。順位? 付けばいい(DNFに順位は付かない)。NP? 気にしない。昔ほど出ないのは明らか。筋肉落ちて力落ちてるから。残り少ない力をいつどう活用して少しでも速く進むのか。ある意味、ロードレースの醍醐味をうまくものにできれば完走できる、はず。

FTP 240WでIF 0.8くらいではいくらなんでも走れてNP 190Wは超えられるはずだとは思うけど、とにかく、いまの力でなるべく前に進み、結果としていくつだった、でいい。筋肉落ちて力落ちてて、昔ほど出ないのは明らかだし、210km初挑戦でわからないことだらけなので、あんまり変な目標めざして自滅したら元も子もない。

朝4時起床。用意しておいた追加分の朝飯を食べつつ、最終準備を進める。

服装は真夏仕様。アンダーなしの夏用ジャージ上下、指切りグローブ、エアロヘルメット(バイザーなし)。日焼け止めも塗っておく。朝方の雨をはじく効果も期待できるし。

■追加分の朝飯

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■140km、100kmのバスを見送る

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210kmはホテルから自走で行く。距離は10kmあまり、ゆっくり走って30分も見ておけばいい。というわけで、ホテルが用意してくれた朝飯を食べたら出発する。

■ホテルの朝飯

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■5時45分、雨の中を出発

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210kmの自転車が並べてあるところがあったので、後ろに並べ、トイレに行く。スタートは7時27分でまだ1時間以上あるのだが、とりあえずということで。

荷物は道の反対側に預けるのだという。雨だし直前にと思ったところで念のため確認したら、チャンピオンレースがスタートしたら、自転車の列は順次進んでいくとのこと。ってことは、チャンピオンレーススタートの6時45分には荷物を預け、自転車のところに戻っている必要があるってことじゃん。

急いで荷物を預け、自転車に戻ると、もう、動くタイミングだった。あぶね~。まあ、200人だけだし最初は平坦基調だしで、後ろからスタートでもいいんだけど、ね。

■補給食

ここまで長丁場のレースは初めてで、どのくらい用意したらいいか、正直なところよくわからない。いつもなら時間150kcalくらいをイメージするのだが、7時間と時間が長くなれば基礎代謝の分で多めにすべきなのかもしれない。

■用意した補給食

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すあま3袋とジェル3袋だけで時間150kcalくらいのイメージになるし、最初の飲み物にも粉飴で合計200kcalくらい入れてあるしで、このくらいあったら足りるはずだ。でも不安なので、エネモチをもう2本持つことにした。

ボトルは2本満タンでスタート。朝一はそれほど暑くないし1本でもいいのかもと思うが、はっきりしないなら持っておくべきだろう。ちなみに、ペットボトルは、沖縄さんぴん茶600mlが形やかたさがよくて、そちらにした(^^;)

例によって、布の財布にクレジットカード1枚、保険証、紙幣(防水の袋に入れる)・硬貨少々、六角レンチセットを入れ、防水袋に入れたマスクとともに、ジャージのチャック付きポケットに入れる。センターポケットにはスマホ、左にエネモチとジェル、右にすあま。

さて、チャンピオンレースのあと、市民50kmが何クラスかスタートすると我々の番。大村コーチのzwift模擬レースでご一緒したことのある鹿児島の牛島さんがちょうどすぐ隣におられたので、待っている時間は一瞬だった(^^;) シードの選手が前に入り、予定どおりにスタート。雨は小やみだが路面は濡れている。

■用意したメモ

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これをエアロハンドルの平らな部分に貼っておく。左端はスタートからの距離、真ん中の数字は標高、右側の時刻は、前回、2019年の140kmマスターズと同じペースで走ったとして、今回の最終関門、安部をぎりぎりで抜けられる時刻。なお、今回、安部の関門時間はコース変更を受けて10分早くなっている。

そうだ。次回までに修正しておかなきゃいけないことがあったんだ(↓)。

  • 慶佐次の距離がまちがってる(もうちょい先)
  • 安部は45m上り3連のひとつ目とふたつ目のあいだ。

■スタート待ちの列

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スタートすると、目の前の人がクリートキャッチに失敗して減速。おいおいっていいながら、私もクリートキャッチをミス(^^;) 私はクリートの裏を踏んだまま加速してから改めてクリートキャッチした。だから周りに迷惑はかけずにすんだと思うけど、でもだいぶ遅れて最後尾近いだろう。というわけで前を追う。いきなり7倍かよ。と思うと、「ブレーキ!」の声が上がり急減速。やば、ブレーキ効かねえよ。雨だからなぁ。というわけで、このあとは折々軽~く当てぎきで水を飛ばしつつ走る。アクセルとブレーキを同時に踏むようなものでエネルギーはロスするけど、突っ込んだら終わるのでしかたない。

それにしても……ふつーにきついじゃん。気を抜くとちぎれそうな瞬間が何度もある。7倍で踏んでいても集団のなかで下がっていく、とか。そんなん聞いてないよ~。

まあ、200人が道半分の幅くらいで細長くなっているので、先頭はそれなりって感じでも後ろはインターバルがかかるってことなのだろう。

前に上がれば楽になる……のはわかっているけど、上がる足もないし、あんまり上がるわけにもいかないし、というわけで、上がって前から1/3くらい、たいがいは真ん中より後ろ、集団が細くなるあたりにいることが多かった。せめて、集団が太いあたりにいないといかんのだけどなぁ。

危険箇所は知り合いからもらった情報とオフィシャルパンフの情報からメモを作っておいたのだが、いずれも特にどうということなく通過。210kmは声だしてくれる人が多いし、200人でそれほど集団が大きくないし。危ないと思ったのは、走り出したすぐ後、最初の「ブレーキ!」くらいだったと思う。

本部半島後半のちょっと長い上りで落車発生。車間を詰めすぎていて前がダンシングしたとたんにはすったとか、そんなことではないかと。

50kmとコースが分かれ、140kmスタート地点に向けて島の西側を北上するようになって少し走ったあたり、右に道の駅かなにかがあるあたりでなぜか減速。なにかと思ったら、上位のトイレ休憩だった。トイレに止まったのは20~30人であとはそのまま。少しペースを落としただけで走り続ける。トイレ休憩の人たちは脚力あるから小集団でも追いついてくるということだろう。実際、意外に早く追いついていた。

そうそう、本部半島を走っている1時間くらいは無補給で走っていた(水は飲んでいる)。初めてだし昔は落車祭りだったあたりだしで、固形物を食べる気にはならなかったからだ(固形物を取りだしてどうこうしていると、とっさにブレーキがかけることができない)。1時間くらい無補給でも別に問題はないが、体内のグリコーゲンはかなり使ったはずなので、海岸線に出てからは追っかけで多めに食べることにした。すあま……がよくなかったなぁ。自宅近くの和菓子屋さんで買ったものを切って片栗粉をまぶしたのだけれど、柔らかくて取り出しにくいし、口のなかでもどろっとしてしまって食べにくいことこの上ない。これだったら大福のほうがいいな。

ともかく、無事、140kmのスタート地点まで集団で走ることができた。64km、平均時速42km/hr。軽い追い風だったからか今年はペースが早めだったのか。スタートからしばらくは曲がるところも多いし、本部半島はそれなりにアップダウンがあったしなので、海岸線は40km/hr後半で巡航していたんじゃないかな(メーター見ている余裕なし)。

スマートコーチングの仲間が見えたのでサムズアップ。ここまで集団でこれれば完走できる可能性が高いからだ。

ここから与那までも集団は落ちついている。そらそうだ。もう1時間半から走り続けてきたのだから、みな、落ちつくべき場所に落ちついていている。トンネルに不安が一番ないのは210kmかもしれない。

与那から普久川の上りに備え、前に上がる。無理しないからすぐにちぎれるのはわかっているのだけれど、それでもできることはしないと、ね。たぶん、70~80位くらいで与那を曲がる。

曲がったらすぐペースで上る。ばんばん抜かれるがしかたない。2~3分すると抜かれなくなり(抜く人はとっくに抜いていっただけというツッコミはナシで^^;)、逆に、少しずつ抜くようになる。ほらほら、上れないのに無理するからこんな早くにタレるのよ。

勾配が急なところはじっとがまんで踏んでいく。途中、佐々木さんに抜かれるが、無理についていかない。上れないものは上れないのだから。

今回、ギアは、フロント52/36のリア11-30。2019年まではリア11-28にしていたが、210km冒頭のダメージを考慮してギアを1枚増やした格好だ。でもこれ、11-34にしておくべきだったかも。どうにも調子がよくないようで力がいまいち入らずスピードが落ちてしまい、フロント36、リア30でケイデンスが50台まで落ちることが多かったのだ。

勾配が緩むと私の得意なところになる。アップダウン区間に入ればさらに。というわけで、そこからは何人か抜いていく。

普久川のKOMは9時35分くらいに通過。140kmマスターズの走りができてギリギリのタイムリミットまで30分の余裕がある格好だ。

普久川の給水所では、アクエリアスのボトルをもらってダウンチューブの自転車ボトルに開ける。シートポストのペットボトルはまだほぼ満杯なのでそのまま。最初にペットボトルをもらってシートポスト側に差し、もう1本を自転車ボトルに移すくらいは問題なくできそうだ。

給水後の上りきり、後ろはかなり離れていて、少し離れた前に数人のグループが見える。よし、あのグループに追いつこう。そう思って飛ばしていく。下り始めは200mから離れていたのを10~15mまで縮めたが……そこで終わってしまった。差を詰められるテクニカルな下りが終わってしまったのだ。オールアウトするほど踏んだのに追いつかなかったか。集団の力はやっぱり大きいなぁ。そのまた前にいた数人を吸収して集団が10人超えるくらいになったのもある。あそこに入りたかったなぁ。

前に追いつくことをあきらめ、回復優先で足を緩めて後ろを待つ。途中で抜いてきた白人選手が抜いていくが気にしない。後ろから集団が来てそれに乗ればすぐに追いつくから。

しばらくしたら、10人強の集団が追いついてきた。「待ってました~」と乗せてもらう。思ったとおり、佐々木さんもいる集団だ。この集団で白人選手も吸収し、奥へ。

100kmがスタートする奥に付くと、沿道に人がたくさん。どうも、100kmマスターズはまだスタートしていないようだ。やった。100kmマスターズの集団も利用できるってことだ。

知り合いはいないかなぁと沿道の人を見ていたら、スマートコーチングの白いジャージを発見。相模原方面や合宿でよく一緒に走っている人だ。こちらもサムズアップ。向こうも気づいて手を振ってくれた。

そうそう、スマートコーチングの仲間によると、私のすぐ後ろで落車があったとのこと。100kmマスターズスタート待ちの人ばかり見ていて、センターラインのコーンに突っ込んだらしい。私はここにコーンがあるのを知っていたし、少人数のグルペットなので前を見ていれば人の隙間からコーンが見えるはずなんだけど……そうか、そういうことがありうるなら、次回以降、ここは道の左寄りを走ったほうがいいな。前で落車されたら突っ込むもん。

奥の上りに入ると……すぐに切れ(^^;)、集団から取り残されたふたりでたんたんと上る。だって、ねぇ、あの集団のメンツって、普久川の傾いているあたりで私より速かった人ばっかりなんだもん。

下りに入って少しで後ろから集団。ちょ~っと申し訳ないが、後ろにつかせてもらう。海岸直前の上り返しは後先考えずに踏む。このあと、海岸の長~い平坦が待ってるんだから。

海岸の平坦に入ってわりとすぐ、さっきの集団を追い越した。やはり、みんな、集団後方について走る。そうなるよね~。それにしてもペースが速い。付き位置でも切れそうなくらい。しんどいが、上れない私としてはここで稼がないといけない。必死でついていく。平坦の後半に入ってだいぶたったころ、佐々木さんが足を緩めた。佐々木さんのほうが上れるし、ここで無理せず、上りに足を残そうということだろう。私は与那まで必死でついて行った。オールアウト寸前。というわけで、普久川の上り2回目も最初からペース。っていうか、低出力のペース(^^;)

この上りの半分くらいかなぁ、佐々木さんが追い越していった。やっぱりそうなるよね。平坦で稼いだ私も正解、そこで無理せず上りにかけた佐々木さんも正解。それぞれ、自分はどこが得意でどこが不得意かわかってうまく走っているということだ。というわけで、今回も無理についていくことはせず見送る。上れないものは上れないし、ここで無理しすぎれば後半死ぬ。マイペース、マイペースと唱えてたんたんと上る。

そうそう、普久川2回目は、知り合いが何人も抜いていった。みんな、抜くときに声をかけてくれる。こちらは息が完全に上がっていて答えられず、頭をちょっと下げるくらいしかできなかったけど……ありがたい。やっぱり、声かけてもらうと力でるのよね。

2回目の普久川KOMは11時20分に通過。余裕が30分→20分と10分減った。やっぱり140kmマスターズのときより遅い走りになってるんだな。まあでも想定の範囲内ではある。

2回目の普久川給水では、水のボトルをもらってシートポストに差し、アクエリアスをもらって自転車ボトルに開ける。もう1本もらって掛水とするほどの時間はなかった。ここから上りきりまで少しあるので、そのあいだにアクエリアスのキャップを外し、ジャージにはさんでおいたペットボトルの給水用キャップに交換する(アクエリアスはホルダーに挿したまま)。

普久川から学校坂の下りはかな~り飛ばしていく(路面が濡れている分の安全マージンは取って。210km上位陣は高岡さんを追走で飛ばしすぎたのか、ここで集団落車したらしい)。落車してる人とかたいしたスピードでもないのにアウトインアウトと道幅いっぱいに使ってコーナリングしていて抜きにくい人とかいたが、私自身は特に不安を感じることなく、狙ったとおりのラインで下っていけた。

学校坂前の平坦で何人かぶち抜く。下りのスピードが大きく違っていたんだろう。で、学校坂に入ってまたすぐ抜き返されるっと。

学校坂を上ったあたりからは、コバンザメ戦法発動。後ろから集団がきたら飛び乗り、がんばれるだけがんばってついていく。オールアウトするまでついていく。オールアウトしたら(たいがいは上りでオールアウトする)無理せずがまんの走りをする。次の集団が来たとき、それなりに回復していたらとにかく飛び乗る。そのくり返しだ。

いや、もうね、何回オールアウトしたかわからないってくらいのオールアウト祭り。学校坂まででも片手の指近くやらかしているわけで。全体では両手の指では足らないくらいの回数、オールアウトしたと思う。

でも、予想以上にうまくコバンザメ戦法ができたとも思う。

これはと思った集団で乗ろうともせず見送ったのは140kmマスターズの第2集団だけ。ハムスタースピンの福田さんがいて、抜いていくときも走り方のレクチャーとかされていたし、安定したいい集団になりそうで乗りたかったのだけれど、オールアウトして切れた直後、その上りの途中で抜かれたので、飛び乗る元気がなかった。っていうか、そこ飛び乗れるならそもそも切れてないよって話だ。

それにしても……ロードレースの走り方がわかっていない人が多いなぁ。少しずつ吸収して集団が20人近くに育ったと思うと、上りになり、上れる人がかち上げて数人がついていけずに切れる、をくり返すのだ。その先にまた平坦区間が長くあるのだから、集団小さくしてもいいことはなにもないし、上れない人がぎり切れないくらいで上れば、集団を30人とかに育てることもできたはずだと思うのよね。

みんなに知られた人なら、こう走るべき、そのほうがいいってレクチャーして集団をコントロールできるだろうけど、切れるほうに入る走りの一般人が語ったところで「自分が切れたくないだけだろう」と思われるのが関の山で従ってもらえるとも思えず、語ること自体をあきらめてしまったのだけれど……やっぱりトライはしてみるべきだったかなぁ。

ちなみに私は、上りで無理すると死ぬので、上りきりから下りはじめで追いつけるぎりぎりまで上りで遅れ、集団が下りはじめてスピードに乗るのと同時にぎりぎり追いつくというのを心がけていた。逆に言えば、私の後ろは切れた、なんだよな(^^;)

宮城関門は、たしか12時30分くらいと余裕がさらに縮んで残り10分。うーん、ぎりぎりだなぁ。2019年はこのあたりとっても楽で今年はきつい。なのにスピードは今年が大きく遅い。私の力が落ちたというのもありそうだし、140kmスタートまでのダメージがけっこう大きかったというのもあるだろう。でも、2019年は集団がもう少し大きかったし、なるしまの人がうまくコントロールしてくれていて上りでかち上げる人がいなかったしで、楽に速く進めていたっていうのもあると思う。

慶佐次の補給所では、また、水のボトルをシートポストに差し、アクエリアスをダウンチューブのボトルに移す。さらに、水をもらってできるだけ飲んだあと、首筋にかけることができた。ただし、ペットボトルの給水用キャップは取り落としてしまう。給水用キャップを取り落とすの、絶対にやらかすと思ったんだよな。だから、予備をバックポケットにと思っていたのだが、朝、雨だったり、様子がわからず右往左往して時間ぎりぎりになったりしたのもあって、最後、持つのを忘れてしまった。

しかたがないので、自転車ボトルを飲み上げたあと、そちらに移すという形で対処することにした。

慶佐次から安部のあたりには50~100mくらいの上りがちょこちょこある。そのせいで集団は完全に崩壊。せいぜいが2~3人、大半は一人旅状態になってしまった。言わんこっちゃない。私は、前の人に追いついてふたりで走るを選択(平坦なので後ろを待つより前に追いつくほうを選んだ)。ふたりでもひとりよりはだいぶましなので。

3連の45m上りが出てきても、まだ安部の関門が出てこない。45mの上りをひとつ越えるのに5分はかかるわけで、ふたつ目の向こうならまだしも、みっつ目の向こうだったらアウトだ。そう思いながら走っていると……ひとつ目を下ったところに関門があった。やった、7~8分前で最終関門通過だ。通過の瞬間、思わず小さなガッツポーズが出た。

45m上り3連から羽地に向けて内陸へ曲がるまではど平坦。下ハンで走り続けたのだが……さすがに腰が痛くなってきた。今年は乗り込みがいまいちだったしなぁ。210kmを走るのなら、もうちょっと長時間・長距離の乗り込みをしておかないといかんのだと思う。

羽地の上りは青息吐息。2.5倍くらいしか出ないでやんの。出力出ないからスピードが落ちる、スピードが落ちるからケイデンスが落ちる、ケイデンスが落ちるから足がつらくなる、足がつらくなるから力が出ないの悪循環になってしまった。また210kmを走るなら、次回は念のためリア11-34にしておこう。

トンネルを抜けていつも右折するところを直進。まだ半分しか上ってないんだよなぁ。ほんと、とぼとぼと上っていく。例年、羽地の上りはかなり抜くんだけど、今年は死にそうに上るほうに入ってしまった。まあ、足つって沿道に倒れている人も少なくないわけで、足つりの心配しなくていい分、ありがたいと思うべきなのかもしれないが。

上り切りが見えたあたりで、隣を走っていた人から「この上り、まだ続くんですかね」と尋ねられ、「もうちょっとでおしまい。あとはアップダウンが少しあって、そのあとはが~っと下ります」と答える。

実際、5%前後の上りはその直後に終わり、3%くらいの上りが少しあったあとは、上り返しが勢いで走れるようなアップダウンに入る。私としては一番好きなパターンで、6倍などちゃんと力が出る。げんきんなものだ。

最後の下りはふつうに飛ばす。ペースが同じくらいの人がふたりいたので3人で。難所だとの話もあったけど、どこが難所なんだろう、気持ちいいじゃんって感じ。あとで聞くと、段差ではねるとかそんな話があったらしい。別にはねるようなことなかったけどなぁと思ったが、そう言えば、やばげなところはウエイト抜いて通っていたからはねなかっただけで、サドルにどっかり座っていたらはねられるのかもしれない。

街中に入るとゴールは目前。無理してもしかたないが、一応はレースなんだし、最後までいま出せる出力は保って走ろうとペダリングに注意しながら足を回す。

2時4分ごろ、走行時間6時間37分あまりでゴール。

チップ返却場所に向かう途中、同じ販売店のチームでご一緒している女性に声をかけられた。女子国際100km、27位とのこと。女子は人数少ないからっていうけど、やる人が少ないなかでがんばった結果であって、りっぱな成績だと思う。

のどもかわいたし、コーラでもと思ったが売り切れ。っていうか、自販機の飲み物はどれも売り切れ。みんな、思うことは同じなのね。しかたがないので、そのまま記録証をもらいに行く。と、スマートコーチングの仲間がいた。

■スマートコーチングの仲間と

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前回より大きく成績を伸ばして喜んでいる人、前回の反省で今回はこうしたのがよかったという人、後半だめだめになったとしょげ気味の人、足を使い切ったわけではないけどイメージしていた走りとあまりにかけ離れたふがいない走りでメンタルが切れてしまい、リタイアした人といろいろだ。私は……走りそのものは思っていたよりへろへろのオールアウト祭りだったし、もうあきらめようかと何回も思ってしまったりしたが、それでもがまんで走っては復活し、完走はできたので悪くない結果だったと思う。記録証をもらってみると、順位も127位と2/3くらいのところに入っていたし(ちなみに、210km完走者は139人だったらしい)。

■記録証

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最近、自転車関係の知り合いが増えていることもあって、ほかにも、何人かから、「完走おめでとう」「その年で完走はすごい。自分もまだまだがんばんなきゃと思いました」「トシヨリの希望の星」とかいろいろ声をかけていただいた。ありがたいかぎりである。

通り道から陰になってわかりにくい場所でお茶が配布されていたので1本もらい、荷物を回収に行く。さらに、オフィシャルグッズの出店で2019年のキャップを買う。年によってデザインが違うのだが、ぱぱっと見て一番気に入ったのを買ったら、いままでかぶっていた2015年のものとほとんど一緒だった(^^;) このキャップ、気に入ってよくかぶっていたのも当然なのかも。

■新旧キャップ(^^;)

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前日受付でもらった食券で沖縄料理らしい汁とご飯のセットがもらえるとのことで、それを食べながら、ちょうど通りかかったスマートコーチングの仲間とおしゃべり。そんなことをしていたら藤田さんが来て「予定より早いけど、みんなもう自転車パッキングしている。トラックのところに行ってくれ」と言われる。あらら。

それにしても……外でパッキングはやりにくい。ハードケースのふたが風にあおられて閉まってしまったりするのだ(例年は名護にもう1泊するのだが、今年はレース当日に那覇へ移動となっていた)。手順をミスってわたわたしつつ、なんとかパッキング終了。

那覇ではホテルにチェックイン後、ツアーのみんなで、沖縄料理の居酒屋で打ち上げ。オリオンビールのジョッキ4杯と思いっきり飲んで、途中で沈没してしまった(^^;)

居酒屋のあとはみんなで国際通りを散策。もう1軒、軽く行くって話になったところで私は失礼し、部屋に戻って爆睡。

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