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2022年6月12日 (日)

ニセコクラシック2022―レース本番

さて、本番だ。2週間前、肋骨にヒビを入れてしまい、痛まない程度に練習の強度も量も減らした結果、CTLは73とだだ下がり。TSBは26と高いけど、それでなんとかなるのか、それとも休みすぎで弱くなっているのか。

ともかく、できることをするしかない。目標は世界戦の出場資格。出走人数により6位~8位までくらいだと思われる。(スタート地点で数えたら33人くらいだったので、6位までだろう)

4時起床。肋骨にヒビ入ってから始めて、ヒビ入ってる右を上に横向きになれた。前日まではこの姿勢取ると痛くてだめだったので、回復が進んでいるのはまちがいない。

準備をして朝飯食べて、5時半少し前にスタート・ゴール近くの宿を出発。

■朝飯

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■一応、テーピングしておく

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行きつけ整骨院の先生から受けたアドバイスに従い、テーピングをしておいた。出力上げすぎると筋肉の力で、ヒビ入ってもろくなってる部分を折っちゃう可能性がないとは言えないってことなので。ニセコはラインの長距離ロードレースでクリテみたいなダッシュはしないのでまず大丈夫なんだけど、ね(クリテでも、私くらいの出力なら折れないんじゃないかとも思うし^^;)。

数人がまとまり、自走で85kmスタート地点に向かう。

■85km組が出発

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下って昆布駅までは、疲れないようにアクティブリカバーの範囲で。そこからは各自ウォーミングアップで自由にってことにしたのだけれど、結局、みなさん、私について走ったみたい。私は、ケイデンス上げてみたり、小さな丘で出力上げてみたり。6倍強なら踏めるくらいにまでは回復したようだ。

6時半に会場着。いつものところにふつうと違うコースで回り込んじゃったら、スタート会場が町役場に動いていてびっくりした。

■昔ならスタート直後に通るところを逆走してスタート地点だったところへ

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■スタートグリッドに自転車を並べる

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■天気予報

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スタート13℃、ゴール16℃というところ。涼しいかも。ということで、ニーウォーマーとアームウォーマーを装備しておいた。結果としては、あって悪くなかったけど、なくてよかったな。晴れたので。

2時間半強のレースなので、補給はマグオンジェル×2。スタート会場についてから朝ご飯の追加で小さいおにぎりふたつ。ロングボトル×2のドリンクも合計200kcalくらいあるので、補給は十二分。足りない心配はない。(今年は水がペットボトルで提供となったので、85kmならもらわずにすませようと常用しているロングボトルを持ってきた)

7時半すぎ、例によって若いほうからスタート。50代の前半と後半と30秒くらい時間差つけてたけど、道に出たらすぐごちゃごちゃ。すきまを見つけては前に上がれるだけ上がる。ピーク直前はダンシングで絞り出し、ぎり、集団のお尻につくことができた。ちらっとふり返ると私が最後尾だ。

ところが、下り始めて少しのところで、20~30メートル前で中切れ。お~い、せっかくがんばったかいがないじゃん。このあと、次のピークももうちょいまで迫るものの、集団効果に負け、結局、ぎりぎりで先頭集団に入ることができなかった。うーむ……。

海に向けて少人数でがんばっていると、第2集団に追いつかれる。けっこう足がいっぱいいっぱいであやうく切れるところだったが、なんとかお尻に張り付いてしばらく休む。

それにしても……アドレナリン効果、すごいわ。背中が痛くない。いや、痛いはずなのに、痛いと感じない。突然にヒビが直ったはずはなく、無理しすぎないように注意は必要だが、痛みに注意をそがれる心配はせずにすみそうだ。

海岸の直角2回は、「曲がるよ~」「直角~」「気をつけて~」などの声が上がる。この直前に右から前に上がったこともあり、私は一番右。と、目の前の人がふらっと右へ。やばそうだと感じて私も一緒に右へ(左は人でいっぱい)。と、左足すれすれをセンターライン上に置かれたコーンがかすめた。あぶね~……って一難去ってまた一難。これ、どこから左に戻ればいいんだ? 90度曲がるからとスピードが落ちたところでコーン間を通って左へ。ここで戻らないと、橋の上では戻れない。あぶね~。

橋の上では、係の人に自転車持ってもらって対向車線に出て行く人が前に見える。落車、かな。

「右、コーンあるよ~」(右に押し出すなよ、ということ)、「もう一発左~」とあちこちで声をかけあいつつ、橋の向こうを左折。

ここからしばらくは追い風だし、集団は落ちつくはず。水を何回かに分けて飲み、ジェルも1袋取っておく。さすがに集団でスピードは40km前後。

たいぶ走ったなぁというあたりで右足内転筋がつった。基本的につらない人で、過去、足がつったのって、Attack 299最後の上りでふらふらになったときくらいしか記憶がない。それがたった85kmのレースでしかもきついところがまだ出てこない序盤でつるんかい。だましだまし走っていると、こんどは左がつった。あらららら。そこからしばらくは、あっちがつったりこっちがつったり。今年から増えた部分に入ると上るんだけど、こんな状態で、そこ、ついていけるのかよ。

今年から増えた部分への分岐が近づいたので、とりあえず前に上がる。ダンシングしたらつるというほどではないが、なんかぴくぴくしてるんだよな~。でも、ちょいのぼったあと右折とはいえ落車が起きる可能性もある箇所。後ろにいて巻き込まれたくない。集団先頭から10人目くらいで右折。左側から変な声とともにがしゃんといやな音。ちらっと視線を走らせると2~3人、外に押し出されたのか曲がりきれなかったのか、道横の植物かなにかに突っ込んだようだ。前日の下見で危惧したとおりのことが起きたと言える。

このあとはちょっと上る。で、じわじわ下がって集団のお尻でピークを越え、タイミングはかって前に上がり、また次のピークを集団のお尻で越えるをくりかえす。もともと上れない上、無理してつったら確実に切れるので。逆バンクぎみの底にグレーチングという危険箇所は特に不安なく越えられた。私は右端の比較的に通りやすいところだったし、左側を走っていた人たちも、集団が細かったからか特にあぶなそうな様子は見られない。

昔のコースに戻り、川沿いの細い道に入る。一応、かなり前に上がってここに入ったが、もともと先頭集団より人数が少ない上、追加部分のアップダウンでかなりの人数が切れたので、この細いところに入っても、前に上がりたければ上がれる(それがいいのか悪いのかは別の話)。この人数ならこんな感じなのね。

そして、25分の上りに突入。ペースが上がる。先頭近くで入り、VO2maxでは踏んでいるのにどんどん抜かれる。スマートコーチングの仲間が応援してくれているところですでに集団のお尻。でも、私の足ならこの走り方が正解。応援してもらっているあたりで、前が離れていかなくなった。さあ、ここから追い上げるぞ。この時点で、年代別12位というところか(数えまちがいもあるはずだけど、当たらずとも遠からずのはず)。ちょっときついかなぁと思いつつも、11位、10位と上げ……前方に同クラスゼッケンが3~4人固まっているのを目標に踏んでいく。

■長い上りの入り口

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あれ? 詰まらなくなってきた? 出力を見ると3倍強に下がってんじゃん。気合いを入れ直すが……出力は上がらない。しばらくがまんしていれば回復するかもと思ったら、こちらが回復するより先に前が回復したらしく、だんだんと離れていく。これはやばいかも。

結局、そこからずっと3倍前後でKOMまで30分からかかってしまったし、いったんは抜いた同クラスの人に追いつかれる始末。しんどくなってからもゾンビのように走り続けるっていうのが身上なのに。

下りは同クラスの人を含む4人くらいで。出力低いのに上りで使い切った感じで、下りに入っても踏めない。時速55kmなら踏まなきゃと思うのに踏めない。がんがんに引いていいところなのに、逆に、一緒に下っている人から切れそうになりつつついていく始末。うーむ……。

それでも下りでかなり回復したようで、次の上りでは、一緒に下った人たちを置いて先行。

上りきりですぐ後ろにひとりいて、ふたりで下り始める。前にぽつん、ぽつんと人がいるのであのふたりを吸収して4人パックにしたい。回して追えばと、右手を出して前に行けと合図するが出てくれない。うーむ。もうしばらく引いて、また、右手で前に行けと合図。こんどは前に出てくれた。あれま、小柄な女子選手じゃん。ゆるい下りで超軽量選手に引かせるのはないなぁ。というわけで、一休みだけさせてもらい、また前に出て引く。顔を上げていられなくなり、下を向いたり前を見たりという状態になっても引く。それでなんとか前に追いついたので、しばらくは後ろについて休む。後ろの女子選手は……ついてきたようだ。

そのあとのアップダウンは前にいた人たちが引いてくれたので助かった。下りきって上り始めたところで、女子選手から、「ありがとうございました~」のお礼が飛んできた。一回前に出させたあと、こいつに引かせる話はないと死にそうになりつつ引いていたのがわかったのだろう。

この上りあたりで出力がさらに下振れ。例年に比べて特に足を使っているとは思わないんだけどなぁ。やっぱり、肋骨ヒビで練習量落としたのが効いているのかな。

ちょっとアップダウンがあり、その先また下りなので前につくべきところでもう踏めない。後ろからががっと踏んで前についた人はコースわかってるのよね。私もわかってるんだけど、踏めないものは踏めない。

下りきって最後の上り。体に力が入らない。出力は2倍強。なにこれ。こんなんアリかよ。ダンシングならとやってみるが、これまたまともに踏めず、むしろふらついたりする始末。だめだこりゃ。成績どうこうって走りじゃとっくになくなってるし、サイクリングにしちゃうか? そういう思いもよぎるが、ここでサイクリングにしたら、レースに戻ってこれなくなるかもと思い直し、とにかく、踏めるめいっぱいで踏んでいく。

国道に出てからも、2倍からがんばって2.5倍がいいところ。2.5倍もピーク越えるまで必死で保ってやっとという感じ。後半は抜く一方で抜かれることはめったにないのに、今回は、もうもう抜かれまくり。同クラスゼッケンの人も、何人か抜いていった(さすがに数えるのやめた)。

最後の上りは、まっすぐ上るのがやっとという出力。泊まってるところを通り過ぎ、左に曲がると……声援が飛んできた。スマートコーチングの仲間が沿道に並んで声をかけてくれているのだ。まだ残り300mあるし、最後がまた傾いているのでまだまだ長いんだよなと思いつつ、振り絞ると3倍くらい(--;)

■最後は振り絞っても3倍

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同クラスに追い上げられてるぞみたいなことも聞こえた気がするが、右に曲がったら失速し、またも2倍がやっと。ダンシングもまともにできない。というわけで、同クラスひとりに抜かれた直後にゴール。

ゴールから待機場所に入るところまでもうちょい上るのだが、そこがもう、直登は無理。ふり返って後ろが来ていないのを確認し、蛇行しながら少しずつ上がっていたら横にいた係の人が押し上げてくれた。ありがとうございます~。いや、ここ、まっとうにゴールしていたら、ゴールの勢いで上まで行っちゃうくらいの長さしかないんだけどね~。

配布されていたアミノバイタルをもらい、チップを返し、水をもらって、スマートコーチングの仲間がいるあたりに戻る。

■ゴールした面々

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■全員ゴール後に記念撮影

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レース後は歩くのもしんどい。フィギュアスケートの選手時代もそうだったのだけれど、調子悪いときってしんどいのはしんどいけど、終わってしばらくするとすぅ~っと楽になることが多い。要するに、調子悪いとほんとの意味で最後まで絞り出せないってことなんだと思う。でも、今回は、なかなか体が楽にならない。ちゃんと動かなくなってから1時間近くも無理矢理動かしたからだろうか。

レース後は、宿に戻り、余っていた食材でサンドイッチをふたつ(8枚切り食パン3枚だからけっこうな量)。さらに、今日帰るメンバーが食べに行くというので一緒にラーメン。

■ラーメン

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さらに晩飯は、今回、エントリーはしたけどこのところ乗れてないのでDNSでサポートに回ると来てくれたメンバーが用意してくれた。

■晩飯

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たっぷりのお肉でビール。おいしかった~。

■結果

結果は、惨敗の一言ね。年代別トップから28分近く遅い2時間50分32秒の17位。出走は35人だったので、UCI世界戦に出れるのは7位まで。7位、8位はよく知ってるふたりで、あのふたりがここということは、やはり、出場権が取れるか取れないかくらいの走りはできて当然だったはず。まあ、ここ2週間、まっとうに練習できない状態にしてしまったことも含め、これが今日の実力だったということなのだけれど。やっていないとダメを含めて、練習は裏切らないというのを実感した。

ああそうだ。ニセコもおきなわも、自分より前に自分より年上がいないことっていうのも、いつも目標にしているのだけど、それも今回は惨敗状態。同クラスで7位、8位を分けたおふたりもひとつ年上だし、それどころか、60代後半クラスも数人が前、さらにさらに70代以上クラスも優勝のおひとりは私の1分くらい前にゴールしている。

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