困った観客

こばっかいがカードマジックを披露するという。そのときの会話。

(こばっかい)

これは、お母さんの直感を試すものです。

(お世話係)

直感？　私、まるでだめよ？

(こばっかい)

いいからいいから。このカードは赤？　黒？

(お世話係)

わかるわけないじゃん。

(こばっかい)

いや、だから、直感で。

(お世話係)

じゃあ、赤。

(こばっかい)

これは？

(お世話係)

じゃあ、黒。

(こばっかい)

次。

(お世話係)

赤。

(こばっかい)

これは？

(お世話係)

順番に赤・黒でいいよ。めんどくさいから。

(こばっかい)

いや、それは……(--;)　いいから決めてよ。

(お世話係)

黒。

(お世話係)

赤。

(お世話係)

黒。

(お世話係)

赤。

(こばっかい)

……結局、順番かぁ……。

(こばっかい)

じゃ、残りはお父さんにやってもらおう。これは、赤？　黒？

(Buckeye)

白？

(こばっかい)

いや、赤か黒だから。

(Buckeye)

オレンジ？

(こばっかい)

そりゃそれがいいのかもしれないけど、オレンジ、ないから。

(Buckeye)

じゃあ黒。

(こばっかい)

これは？

(Buckeye)

黒。

(Buckeye)

黒。

(Buckeye)

黒。

(Buckeye)

黒。

(こばっかい)

……ずっと黒なのは困るんだけど……(--;)

(お世話係)

マジックって観客の協力がないと成立しないのよね～。

(Buckeye)

そういう相手にあたったとき、どうするかってのもマジシャンの腕だろうね。

(お世話係)

ずっと黒じゃ困りますとも言えないしね～。

(こばっかい)

まあ、いいか。じゃ、ぜんぶ黒ってことで……(--;)

マジックそのものは、ちゃんと、赤と言われたやつは赤、黒ということになったものは黒に分かれていて成功だった。

こういう親に鍛えられてるから、想定外の事態に対応する力がけっこうあるんじゃないかと。はい、教育的指導ってやつっす(^^;)