ペダリングの試行錯誤
昨日書いたスマートコーチングのサーキットトレーニングであれこれやっているのもあり、ここしばらく、ペダリングのやり方をいろいろ試してみている。
■ダンシング
ダンシングって、もともと、ド下手なのよね。昔、木下さんに見てもらったときは「うーん、ユニークなダンシングだ」と言われたくらいで。すぐ疲れて1分も続かなかったしなぁ。休むダンシングってなにそれ、ありえね~って感じだった。
習うより慣れろなんだろうと、ダンシングをなるべく多くするなどした結果、それなりにはなったと思うし(変だとは言われなくなった^^;)、10分以上も続けられるようにもなった(いまは、山ごもり中、最後の上り12分をダンシング縛りで上るようにしている)。シッティングとダンシングを織りまぜ、疲労を分散させるっていうのも実感できるくらいになった。たぶん、これが、休むダンシングなんだろう。
だが、昨年末に参加した新城幸也トレーニングキャンプでは、新城さんから「バイクをもっと振れ」と言われたし、最近、参加しているスマーコーチングのサーキットトレーニングでは上体の使い方をいろいろとアドバイスしてもらっている。まだまだということだ。
ともかく、変遷というか試してきたことをざっとメモっておこう。
●Ver.1
ダンシングではハンドルを左右に振ることになるわけだが、はじめは、踏み込む足と同じ側の手で、横に引く感覚だった。右足を踏み込むときなら、右手で左に引く感じ。引くといっても横になので、体の前で左右に振ってる感じだ。車輪が地面に接しているところを中心に、バイクが左右に揺れるのだから、ハンドルは左右に揺れることになる。だから、そんなイメージにしていた。
いろいろ不安定な気はするが、なにせ自転車に立っているのだし、しかたないかなと思っていた。習うより慣れろでたくさん練習したらそれなりになり、長時間続けられるようにもなったし、長い上りなど、ずっとシッティングで走るよりダンシングを織り交ぜたほうが速く走れるようにもなった。
これが去年のいまごろの状態。
●Ver.2
新城さんのセミナー後、踏み込む足と逆側の手でハンドルを下に押す感じにしてみた。右足を踏み込むときなら、左手でハンドルを下に押す感じ。たしか、自転車雑誌にそんなことが書いてあったのだ。
このやり方のほうがバイクが自然に大きく振れる気がするし、バイクの挙動も安定する。Ver.1はかっこだけのダンシングだったんじゃないだろうか。
Ver.1より楽なので、続けられる時間が伸び、長い坂では3割、4割をダンシングで上ったりするようになった。今年の2月、西伊豆走行会のとき、仁科峠をいいペースで上れたのはVer.2になっていたおかげだと思う。
また、Ver.2を練習していたころ、手を気にせず、一体となって回転するイメージで両足を回すと、それだけでバイクが自然に振れてくれることにも気づいた。必ずしも、ハンドルに力をかける必要はないのかもしれない。NHKチャリダーの取材班で走った南アルプスロングライドで宮澤さんに教えてもらった片手ダンシングとか、ついこないだのスマートコーチング伊豆合宿で平塚コーチに教えてもらったブラケットに手を添えるだけのダンシングとか、そういうのができる人は、たぶん、ハンドルが自然に振れるダンシングをしているのではないだろうか。
●Ver.3
この5月から受けているスマーコーチングのサーキットトレーニングで、安藤さんから、下ハンダンシングについて、肩甲骨を意識して、背中で引け、とのアドバイスをもらった。
サーキットトレーニングでは自転車に乗らずにいろんな動きをする時間があるのだが、その動きは、最終的に、ダンシングにつながる動きなのだそうで。前述のアドバイスをもらってやってみた結果、たぶんこれなんだろうという動きができるようになり、安藤さんからも「そう、それ!」と言われたのだが、いままでとはベツモノというダンシングだった。いままでは体重をかけるイメージで、実質、足だけで踏んでいたのに、全身が使えている感じがするのだ。出力もぐっと上がった。
意識としては、いままでは、体重をかけるとき足に力をいれて踏みおろす、だったものが、左右交互に背中に力を入れる、になった。踏んでいる意識はない。もちろん、足に力は入っているのだが、入れようとしているわけではなく、結果として入っている感じ。
というわけで、下ハンダンシングは一段進化したようなので、ブラケットを持ってのダンシングももうちょいなんとかならないかと、最近、いろいろと試してみている。
まずは肩を前に出すイメージ。ハンドルを振るとかは、とりあえず、気にしない。
サーキットトレーニングではウエストをひねる動きを練習する。それをダンシングにつなげろと言われても、自転車の場合、腰そのものはそんなに動かない。だから、肩を動かすイメージにしてみた。もともと、腰から肩にかけては一枚岩で動かさず、バイクを左右に振る、というイメージだったのに対し、肩を動かすことで腰と肩の関係がひねれるようにしたわけだ。バイクの動きは、左右というより、うねうねとうねる感じがする。
プロでも、体をうねらせるようなダンシングをする人がいるので、それに近いのかなと思わないでもないが、自分の姿を確認できていないので、まるで違うたこ踊りをしているだけなのかもしれない。
肩は、踏み込む足と同じ側を前に出す(ナンシンスケーティングでそういう動きをしていたので)。右足を踏み込むときなら、右肩が前に出る。気になるのは、このとき、バイクの振りより肩の動きが大きいらしく、右腕は縮み、左腕は少し伸びる感覚があること。なんか、相反する動きのような気がするのだ。
というわけで、それなりの気もするのだが、体の動きが大きくてバイクが安定しないのか、それとも動きそのものの方向性がまちがっているのか、ときどき、バイクがあさっての方向に吹っ飛んでいくこともあって、いまいち、これでいいのかどうかわからない。また、上体の倒し方によってはやりにくかったりもする。そんな話をサーキットトレーニングでしたら、安藤さんがなにやら考え込んでいたので、たぶん、なにか違うのだろう(どうしてそうなるんだろう、ふつうなら違うはずだけど……と考えたけど、結論が出なくてコメントにいたらなかったのではないだろうか)。
●Ver.4
その次にトライしたのが、ハンドルを後ろ側に引くイメージ。引くのは、踏み込む足と同じ側。
シッティングで力を出すとき、ブラケットをしっかり持ち、胸を張って、背中で引く、と言われていて、そのとき、踏み込む足と同じ側を引いているので、ダンシングも同じなんじゃないかと思った次第。シッティングとダンシングはつながっているはずで、Ver.3みたいに逆の動きというのは、どう考えても変だからだ。
また、下ハンダンシングがしばらく前に大きく変わったわけだが、その変化も、左右に振るイメージから手前に引くイメージである。
ちなみに、変と言えば……Ver.2のように「ハンドルを押す」のもおかしいと言える。ペダルに体重をかけるのが大事なのに、「ハンドルに体重をかけて押す」になるからだ。その体重もペダルにかけたほうがいいだろう。少なくとも出力を出したいときは。
ともかく、引くをイメージしてみた。
これはかなりいい感じ。Ver.3よりバイクは安定するし、力も出る。ただ、Ver.2に比べて疲れがひどく、あんまり長続きしない。疲れるのは、必要な筋肉ができていないからか、それとも、やり方がなにかまずいのか。いや、まあ、楽に出ていると感じようが感じまいが、出力が上がれば、酸素の消費量は増えるし、疲れるのは疲れるんだろうけど。
引き方は、ひじを引く感じがいいように思った。下ハンダンシングは背中で引くイメージだが、ブラケットを持って背中で引くのはどうにもできなかったからだ。そのうち動きに慣れたら、背中を意識してできるのかもしれないが……。
具体的には、軽く横にはったひじを、体のすぐ脇、背中側に引く感じ。もちろん、体にぶつかるほど腕を絞ってはいけない。高さは、へそぐらい。そういや、サーキットトレーニングのツイストで、腕を絞らないようにしつつ体の近くでやれ、みたいなアドバイスがあったように思う(←今後注意してみたい)。
ちょ~っと言い訳をしておく。Ver.3では踏み込む足と同じ側の肩を前に出す動きをトライした。これは、大昔にしていたアイススケーティングの動きがそうだからだ。けり足側の腕を前に大きく、力強く振り、次のスケーティングレッグに体重を乗せていく。いや、まあ、私がしていたフィギュアスケートは、基本、腕を振らないのだけれど、フィギュアに転向する前、小学3年、4年の2年間やっていたスピードスケートはそういうもので。40年も前のことなのに、体が覚えていたようで、ナンシンスケーティングも、腕は前に振るイメージでやっていたのだ。
●Ver.4.1
ふと思って、踏み込む足と同じ側を引くのではなく、下死点から上へとももを引き上げる足の反対側を引くようにしてみた。それ、踏み込む足と同じ側を引いてるじゃんと言われればそのとおりなのだが、意識するのを踏み込みではなく、引き寄せにするということ。ナンシンスケーティングで、足を引き寄せる動きに集中みたいなアドバイスがだれかに飛んでいたことを思い出したからだ。
比べた結果、このほうがいいようだ。Ver.4に比べて楽だと感じる。体と自転車の一体感もこちらが上だし、あまり気にしなくても重心がいい位置に来るように感じる。
Ver.4.1でどのくらいの時間続けられるのか、Ver.2並みなのか、そこまでは続かないのか、今後、試してみたいと思う。
これができるようになったら、大きく変わりそうな気がする。
ちょ~っと気になったのが、これだと、ナンシンスケーティングと自転車で、足と肩の動きが違ってくるというか、足の動きに対するひじや肩の動きが反対というかになること。もしかして、私、ナンシンスケーティングの動きをまちがえてる? ナンシンスケーティングは私が何回かお休みしたあたりで登場した種目で、実は、詳しい説明を聞いていない。それもあり、アイススケーティングと同じイメージでやってしまったのだが……もしかしてとコーチに確認したみたら、やっぱ、上体の動きが反対だった。かつ、引く方を意識してみたらいい感じ。自転車はこっちなのね(^^;)
■シッティング
シッティングも、スマートコーチングで教えてもらった結果、いろんな乗り方をするようになっている。
ふつうの巡航以外に、ブラケットに小指側を引っかけ、胸を張って背中で引いて力を出す、ブラケットの前側を持ち(レバーを握る感じ)、同じように胸を張って背中で引いて力を出す、などだ。
で、力を出すとき、踏み込む足と同じ側を引いていた。でも、Ver.4→Ver.4.1で、踏み込む足と同じ側を引くのではなく、引き寄せるのと反対側を引くようにしたらダンシングがよくなるのであれば、シッティングも、同じように、踏み込む足と同じ側を引くのではなく、引き寄せるのと反対側を引くようにしたらいいんじゃないだろうか。
そう思ったのでやってみた。
いい感じ。頼りないのだ。踏んでる感じがしない。でも、出力は変わらない。
右のももを上げるとき左の背中はきちんと引けてるけど、左のももを上げるとき右の背中は引けてる気がしないとか、まだまだという感じなのだが、しばらく練習したら武器になりそうな気がする。
いまのところはこんな感じ、かなぁ。
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