家族旅行2019――12日目(ベネツィア観光~帰国)
11泊13日という長い旅行もついにおしまい。今日は帰国しなければならない。
ザッカリアかサン・マルコのあたりまで朝焼けを見に行こうという話があったのに、目が覚めたのはぎりぎりの時間。というか、にこばっかいが起こしてくれたから起きられたというていたらくである。
ゆっくりしていると日が昇ってしまう。なので、サン・マルコより若干近いはずのザッカリアまで最短距離で歩いた。なんとかまにあった~。
■世界最大の帆船と朝焼け
ちょうど世界最大の帆船が寄港しているとのことで、あちこちで話題になっていた。左端に写っているのがその帆船(3本のマストが屹立しているのが目立つ)。たしかにでかくて、縮尺が狂っているとしか思えない。ちなみに、よく見ると、煙突もついている。たぶん、港のなかはディーゼルエンジンとか、そういう構造なのだろう。
■ザッカリアからサン・マルコ広場側を見る
サン・マルコ広場そのものは、写真の右側あたり、かな。
きれいに見えるあたりを探して歩いていると、船がつき、通勤の人たちがわさ~っと出てくる。そうか、そうだよな。ベネツィアなんだから、基本、水上バスで通勤なんだよな。
■戻って朝飯
牛乳は飲み上げてしまったので、朝、開いていたお店でジュースを買ってきた。1本5ユーロだかとめっちゃ高かったけど、おいしいのはとってもおいしかった。スーパーなどで買った食べ物は、これで食べきり。適量だったな。(コーヒーの粉は余ったけど、それは持って帰る)
空港行きの水上バスはお昼近くなので、午前中は、魚市場・野菜市場を見に行くことにした。
■ゴンドラも朝の準備中~
■リアルト橋から大運河
リアルト橋、人が多すぎて我が家は避けていたのだが、朝9時半でまだ空いていたので。眺めはやっぱいいよな。
下を通っているボートは、なんかの練習っぽい。3隻通ったけど、観光用の体験にしては、みんな、うますぎる。お世話係は、レガッタの練習だったんじゃないかと言っている。
■魚市場に到着
■ここの魚も量り売りっぽい
買ってく人の様子を見ていると、観光客にも売ってはくれそうだ。基本的に、相手にされてない感じだけど(魚を買う観光客はほとんどいないからだろう)。
■切り身も売ってる
こんなん買っていってフライパンで焼く、くらいならできそう。タルタル用ってことは鮮度高めだろうけど、さすがに刺身は心配かな。よくわかんないものを生で口にして、調子崩したらきつい。
ああでも、レストランがどこもおいしいからなぁ。そっちでも食べたいし。うーん、1週間くらいもアパートに滞在するなら、魚を焼くなんてのもアリかも。
■貝は激安だった
あんま人気ないのかな。後ろの袋はサザエな気がするんだけど。つぼ焼きとか、手軽でいいかも。
■イカはいろんな種類が並んでいた
左上は、胴体を輪切りにしたカラマリ用。
今回は、こばっかいの解説を聞きながら見て歩けたのがよかった。そうじゃなきゃ、なんかいろいろ並んでるねで終わってしまう。日本と同じ魚(呼び名は違うけど)、似てるけどなんか違う魚、見たことない魚、いろいろである。
- (こばっかい)
- これ、マトウダイだと思うんだけど
- (Buckeye)
- こっちじゃサンピエトロって呼ばれてるみたいね。なんかえらそう
- (お世話係)
- ああ、ペテロの指の跡ね。サンピエトロ、聖ペテロって元漁師で、お腹の斑点が彼の指の跡って言われてるのよ
- (Buckeye・こばっかい)
- へー、へー、へー
- (こばっかい)
- 今度、お店でお客さんに説明するとき、ネタに使わせてもらおうっと
いや~、バイト先でずいぶん勉強していることがよくわかる。私じゃ、見分け、つかないもんな。
■あー、ローマで見たカジキも、こら
きっと、本物だな
■野菜市場
こっちも量り売りが基本のようだ。
■お世話係がいろいろとおみやげを買ったお菓子屋さん
■ゴンドラの渋滞
戻る時間は、ちょうど、観光客が動き始める時間帯だったのだろう。
■先日立ち寄ったバーカロ
さすがに平日の昼間は空いている。
アパートに戻り、荷物を持って水上バス乗り場に向かう。
■万全の荷造り!
■水上バスを待つあいだに最後のジェラート
いや、待つ間に食べ終わらず、持ったまま乗ることに……最後の最後までギリギリスである。
しかも、自動改札がうまく働かず、手間取ってしまった。いろいろやってみようにも、片手だし、ジェラート溶けてくるしでなかなか大変なことに(^^;) 最後はなんとかなったけど、さ。
空港まで1時間半近くかかるのだが、子どもたちと私は爆睡していて一瞬だった。起きていたお世話係によると、爆睡していたのは我々くらいらしい。まあ、こばっかいと私は乗り物に弱いので、寝るのが吉だと思うけど。
今回、お世話係はバスの回り方を観察したそうで、それによると、島のあちこちを回るのに時間の大部分を使い、そこから空港まではたいして時間がかからないらしい。島→空港はバスもかなり飛ばしているが、水上タクシーはさらにぶっ飛ばしていて、乗客は、デッキで歓声を上げていたとか。調べたら、水上タクシーなら15分か20分、料金120ユーロくらいらしい。120ユーロって高い気もするけど(水上タクシーは高い)、バスに4人で乗っても60ユーロ。差額の60ユーロでプラス1時間が得られるなら悪くない。出発の日の朝、散歩して歩く時間が3割とか増える計算になるのだから。もし次回があったら、迷わず水上タクシーだな。
空港には、出発の約2時間前に到着。ちょうどチェックインが始まったタイミングのようだった。
チェックイン後、空港内の免税店を冷やかして歩く。
■生ハム原木がたくさん……
■ウイーン行きは小型機だった
さすがにジェットだったけど。
■見たことない缶だったのでもらってみた
ヘレス、なのかな?
■ウイーン空港でお昼
飛行機乗ったらわりとすぐにご飯が出るのかもしれないけど、よくわからないし、機内食よりこっちのほうが絶対においしいので。
こばっかいは最後のカルボナーラ、私は機内で飲んだのと同じ会社のデュンケルビールにウインナーシュニッツェル。
ご飯をゆっくり食べていたせいで、搭乗は最後に近かったらしい。ここもギリギリスである。水上バスを待つあいだのジェラートが最後じゃなかったやん(^^;)
機内では、出発して1時間くらいでご飯だったかな。子どもたちはふたりとも爆睡していてもらわなかったようだ。
今回、行きも帰りも、エコノミー席の塊の一番前、非常口があるところを選んだ。足が伸ばせるのがいいだろうと考えたのだ。荷物の置き場が少ないのは不便だが(窓側なら、壁のポケットに少しは入れられる)、体は楽だった。足が伸ばせると姿勢が変えられるので、疲れが分散されるのだ。
前の席がなくてその分すーすーするからか、毛布はビジネスのものが渡された。大きく、厚くて暖かい。これがあれば、ダウンとか用意していなくても大丈夫だろう。
時差の関係から欧州からの帰国便では寝るのが一番なので、寝れるだけ寝て、目が覚めたら旅の記録を書く。そんなことをしていたら、意外に感じるほど早くついてしまった。この帰国便は楽だったなぁ。
成田につくて、セコムのロボットが警備にあたっていた。
■セコムの警備ロボット
みんな、興味津々。なにをどう警備しているのだろうか。基本的に動く監視カメラ? 自動でなにかしている?
成田からの戻りは、成田エクスプレスで東京駅まで行き、そこから中央線。これならずっと座って帰れる。
1.5時間ほどあとの成田エクスプレスを買い、遅めのお昼を成田で食べる。そのあと、お土産物屋さんを冷やかしていたら、一村一品マーケットなるお店がおもしろくて、いろいろと買い込んでしまった。日本の一村一品かと思ったら世界の一村一品。キルギスの白いはちみつとか、楽しみだ。成田じゃリピートは難しいと思ったら、オンラインショップもあるらしい。ふむふむ。お世話係は、どっかの国の古~いボードゲームを買い込んでいた。
戻りは、中央線で箱の端に座ったので(スーツケースが4個もあるので、端じゃないと周りの迷惑になりそう)ゆれがひどく、旅記録を書いていたら酔い加減になった以外は順調だった。爆睡して乗り過ごすこともなく、最寄り駅で下車。そこからはバスで帰宅した。
いや~、終わった~と思ったら……スーツケースが開けられない、鍵がないとこばっかい。たぶん、ウイーンのセキュリティーでポケットから出し、戻し忘れたんだろう、と。予備は?と尋ねると、あるけど、スーツケースの中、だそうで。だめじゃん。持ち歩くとなくしそうって……気持ちはわかるけど、さ。今回みたいに複数人で行くケースなら、予備の鍵は相互に持ち合うとかするのがいいんじゃないだろうか。
家に帰りつくまでが旅行……って、家についても終わんないんかい!
ともかく。なんとかしてスーツケースを開けなければならない。クレジットカード付帯のサービスに鍵開けがあるが、確認してみたら、対象は玄関の鍵であってスーツケースの鍵はだめとのこと。プロに頼んで開けてもらうか、それとも、ドリルで破壊するか。いいかげん古いスーツケースなので(TSA導入の初期)、壊してもいいんだが……その場合、次回があったとき新しいのを買うのか(今回2個新調している。これ以上増やしても置き場に困るだけでは?)、それとも借りるのか(今回1個レンタルしたが、レンタル品はこの古いヤツと似たり寄ったり)。うーん。
お世話係と相談し、1万円くらいまでなら解錠してもらう、それ以上かかるなら自分たちで鍵を壊すと方針を決定。ウェブでみつかったところに連絡し、いくらかかるのか尋ねると、見積もりは無料だが、担当者が現場で行うとのこと。そういう話ならと、ともかく、来てもらうことにした。
担当者(近所の鍵屋さんだろう)によると、出張費5000円で解錠は8000円とのこと。
「料金は、出張費が5000円、解錠は8000円いただくことになっています」
「……」
「このスーツケース、おいくらでした? いや、新しいのを買ったほうが安いって言われることも多いので」
「古いものなんで値段はわかりませんが、古いだけに、今回は鍵を壊し、廃棄してもいいなと思ってまして」
「ぶっちゃけ、いくらまでなら出しますか」
「1万以下ならお願いしようって言ってたんですが……」
「じゃ、それでやります」
「いいんですか?」
「なにもせずに帰ったらゼロですから」
まあ、そらそうだわな。プロの仕事は値切らないことにしているのだが(自分が値切られるの、きらいなので)、今回は、値切ろうとしたわけではなく、新調費用との見合いで上限が決まっているわけなので、1万円で解錠してもらうことにした。
■解錠作業中(許可もらって撮ってます)
作業そのものは1分もかかったかどうか。あざやかなもんだ。鍵なんて、プロの手にかかればほとんど意味ないってのがよくわかる。
ようやく全員のスーツケースが開いたので、戦敗品を並べてみた。
■自家用みやげ
上から私、お世話係、こばっかい、にこばっかいで、左から右に時系列となるよう並べてみた。並べてみると、お世話係が格段に多いなぁ。まあ、ゲームとかカップとか木製ボウルとか、家族で使うものが多いんだけどね。
■友人・知人などへのみやげ
こちらもお世話係が多いけど、それは、職場へのおみやげがあるから当然。なにせ、9月は基本的に忙しい職場なのに、その9月に2週間近くも休んでいるわけで。そら、いろいろと必要になるわな。
歩数約1.8万歩。ま、時差があってこの1日は長かったからね。
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