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2019年4月 6日 (土)

スマートコーチング1日キャンプ@千葉

スマートコーチングの1日キャンプ、今回も参加してきた。この土曜日は、仕事関係の集まりがあったのだけれど、もともと東京を離れている予定だからそっちは不参加としたもので、結局、こうしてまだ東京にいるなら趣味のこっちより仕事関係を優先すべきかとだいぶ悩んだのだけれど、事故からの回復がいろんな意味でどういう状態なのかを確認したくてこちらを選択。こういうのなしにいきなり本番のニセコに突っこむようなことは、やはり、したくない。怖すぎる。結果としては、やはり、参加して大正解だったと思う。

■キャンプの募集ページ(画像クリックで募集ページに飛びます)

自転車も用意して9時半集合なんだから9時には到着しなければ。ナビによると移動の所要時間は2時間弱。30分くらい余裕をみて6時半に出発したのだが、結果としてこれは遅すぎた。春の週末朝の都心、なめてました。すみません。けっこうがんばって走ったのに、9時ちょいすぎに現地到着。次回はもう30分早く、集合時間の3.5時間前に出よう。

■いい天気

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今年初めて日焼け止めを使った。使いかけのヤツをどこに置いたかわからず、新しいボトル空けちゃったよ。(で、帰宅したら使いかけのヤツがぽろっと出てきたという。いや、もう、あるあるすぎて笑うしかない)

■スタート前の元気なあいだに記念撮影っと

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(安藤さんからはサングラスは頭にという話があったのだけれど、私はど近眼でコレ外すと思わず目を細めてしまって変な顔になるので、かけたままにしてしまった)

参加者は19人だったらしい。コーチは3人。上記Peatixの説明では安藤さん、大村コーチのふたりとなっているが、今年那須ブラーゼンからLEOMO Bellmareに移った岸崇仁選手もコーチとして参加してくれていた。ロードレースをイメージした練習の上級クラスは岸崇仁選手がずっと一緒に走りながらアドバイスするとともに安藤さんが時々見てくれるという体制。

自己紹介後、上級クラス8人は、まず、ローテーションの練習。スマートコーチングの練習会はなんども参加しているのでやることというか、どうするのがいいのか、頭ではわかっているし、前にはちゃんとできるようになっていたのだけれど、1週目はぼろぼろ。事故からこっち、パワー回復を重視してひとり黙々と走るという走り方ばっかりしてきたし(まずはパワーを回復しないとなにもはじまらないので)、あと、事故は対車だったとはいえ、「事故」に対する恐怖みたいなものもやはりどっかに染みついているようで、密集して走るのが怖いのだ。思ったように体が動かないというか、理性と感情がせめぎ合ってしまっているというか。

それでも、2週目くらいからはそれなりに。4人4人に分かれて逃げと追走の練習をするくらいになると、同じく常連の吉村さん(常連として紹介されたのが吉村さんと私だったので、なんども来てるのはこのふたりだったらしい)あるいは岸選手となら、不安なく、毎回、こんな感じにと狙ったとおりのずれ方でローテが回るようになった。具体的には、私の前輪と相手の後輪が10センチないくらいのずれで横から縦に並ぶ、という感じ。午後は、もうひとり、かなり足のある方と吉村さん、私、岸選手の4人が基本で走ったのだが、そちらの人ともそれなりに。実は、この方の前で走った最初の周回で肝を冷やすことはあったのだけれど。

午後に入って最初の周回だったかなぁ。我々は追う側の集団ということで、前から少し遅れてスタートし、ちょうどスピードに乗ったあたりのことだ。私はその方の前。つまり、ローテすると、下がっていく私の前にその方が入ってくる。その方が半分くらい寄ったくらいだと前後輪がかぶっている状態。どんどん車輪同士の間隔が狭くなりつつ、前後位置がずれ、ぎりぎりで後ろに入るイメージで下がろうとしたのだが、寄ってくるスピードが意外なほど速かった。というか、気づいたときには、はすっていた。

やばい。はすったら、ほぼまちがいなく、後ろがこける。つまり私がこける。時速40キロメートル近くも出てるんだ。こけたくないぞ。

瞬間的にハンドルをしっかり支えたのがよかったのだろう。タイヤ同士がすれる感触と、ハンドルが左に持っていかれそうな感触があるが、ぎりぎりこけずにいる。

はすった瞬間、あわてなければ大丈夫なケースもあると聞いたことはある。スマートコーチングでも、スタジオのローラー台ではすったときの対処方法を教えてくれると去年だったか知り、シーズンオフにでも受講しようと思っていたのに、体力回復を優先して後回しにしたのが悔やまれる。去年の夏、仕事で訳した自転車の本(そろそろ出るんじゃないかと)でも、はすったときの対処をどう練習するかが書かれていたりもした。それも、できればそのうちやってみたいと思いつつ、まだやれていない。いきなり本番かよ~!(後悔先に立たず)

とにかく、ハンドルを左に持っていかれたら、その瞬間、右にこける。はすったときどうなるのかを物理的に考えればそうなるはずとシミュレーションはしていたので、ハンドルを左にもっていかれないようにと、むしろ、少~しだけ右に切るくらいのつもりで支える。がしゅっ、がしゅっ、がしゅっとすれ合う音は続くし、自転車全体もすごく不安定だ。たぶん、前輪全体が少しずつ左に持っていかれてるんだと思う。あせっちゃだめだ、あせっちゃだめだ、耐えろ。そう自分に言い聞かせてがまん。と、ふっと楽になった。はすらない位置まで前後にずれられたのだ。ほっ。

追走集団は、岸選手も含めた4人ローテあるいは岸選手以外の3人ローテで追ったのだが、ある周回では、もうひとりの人がパンクで脱落してしまい、吉村さんとふたりになった。なんか変な動きをしたなと思ったらスローダウンしたので、メカトラかなにかであってやばい話じゃないだろうと思いつつ、私も吉村さんもちょっと足を緩めた。行っちゃっていいのかどうか、迷ったのだ。でも、今日はキャンプ。メカトラなどの対応もある程度はしてくれる話になっている。ここは行くところだろう。ということで気を取り直し、吉村さんとふたりローテで前を追う。4人をふたりで追うんじゃ、どうがんばっても追いつかないかもしれない。お互い、なにも言わないけど、考えていることが同じなのは走りからひしひしとわかる。というわけで、それぞれが長めに引くローテに切り替え、ひたすら追ったら、そこそこのところであっさり追いついてしまった。どうも、前の4人はいまいちローテがばらけていたらしい。集団の意思統一とその意思にもとづいて走るスキルが大事ってことなのだろう。

追走練習は、間隔を保っての追走や追いかけてブリッジなど、いろいろなパターンで。レーススキルの練習という意味でも、追いこむパターンの練習という意味でも、いいトレーニングになった。

最後の周回は、私と岸選手ともうひとりの3人が逃げ、1分差で残り4人が追うというもの。逃げ側は足が一番ないもうひとりをなるべく連れて逃げること、ただし、最後はちぎってふたりになってもいい。追うほうは、足が一番ない人もなんとか連れて4人で追え、追いつけとのこと。我々は、コースの半ばから岸選手とふたりでローテ。逃げ切りをねらってとにかく飛ばす。私が弱い上りは岸選手が絶妙な引きで先行。いや、ね、ホント絶妙。もう無理って何回思ったことか。最後の上りはもう足が残っていなくて、250Wくらいしか出ない。あそこ上りきったら、あとはほぼ平坦の得意なところなのに。と、車で追いついてきた安藤さんから「小指!」のひと言。瞬間的にハンドルの持ち方が変わる。

私は、中指・薬指を引っかけ、小指と人さし指はブラケットに添えるような持ち方を基本にしている。小指ということは、小指まで引っかけろという意味だろう。剣道だって柔道だって、小指で持つというくらいなんだから、一理あるわな。そんなことを思ったときには、すでにハンドルの持ち方が変わっていた。コーチ、さすがだ。すげぇ。

なんか、力が出る気がする。サイコンをチラ見すると、あら、300W超えてんじゃん。あとで安藤さんに言われたところによると、ハンドルの持ち方で上半身の使い方が変わる、とのこと。ふむふむ。

というわけで、息を吹き返して坂を登り切り、平坦はいつものようにがしがし踏み倒して、最後は腰も上げてスパート気味にゴール。ラップは16分48秒と本日最短。はい、逃げ切りました。

■その他

安藤さんからは、出力の微妙な調整が下手、アクセル全開か全閉みたいな人が多いという話がよく出るのだけれど、今回は、参加者のなかにその典型みたいな方がおられて、そうか、こういうことかとよくわかった。ヒルクライムに向きそうな小柄な人だったのだけれど、上りで先頭に出るとびゅんと飛んでいってしまう。すぐ後ろについて走っていた私は、全力を振り絞らないとついていけない(あのくらい軽快に登れたらいいよなぁ^^;)。っていうか、毎回、ちぎれ加減になる。先頭に出たときは風を受ける分だけじわっと出力を上げる走りにするのだが、オンオフだとペースが上がるか落ちるかになってしまうわけだ。

自分自身、そういう出力調整で苦労したことがないので(限界で力が出なくなったとかいうケースは話が別)、オンオフだけなんてことあるのかと思っていたのだが、今回のことから、もしかすると、パワートレーニングの効用だったのかもと思いいたった。Peaks Coaching Groupのゲンさんについてもう3年半になるのだが、パワートレーニングでは、いろんなメニューで指定されたパワーで指定された時間踏むという練習をする。いろんなゾーンの練習をすることになるし、それぞれのゾーンでも、狙うのが下限だったり上限だったりってこともあるしで、プラマイ10Wくらいの範囲に出力を調整して回すことが多い。なので、もうちょい上げる、下げるといったことにふだんから対応しているわけだ。

■感想

最初にも書いたが、やはり、シーズン前に参加しておいてよかった。できなくなってることとか、身につけたほうがよさそうなこととか、課題もいくつか確認できたし。

今回のように密集した集団で走っているとサイコンなんて確認する余裕ないし、ペダリングがどうとか細かなことも気にしている余裕がない。考えていることは、周りとの協調のみ。こうなると、くせがもろに出てペダリングが崩れ、左右のバランスがおかしくなるというのがよくあるパターン。ところが、今回は、左右は49.5:50.5とほぼバランスしていた。事故後、どうにも狂っていたペダリングがようやくそれなりになったというところかな。

実は、左膝の動きが悪いからと左膝を上げよう、上げようとして、上死点でかかとが浮くほど左膝を上げてしまうというなにをしてるんだかわからない状態になっていた。先日なるしま立川店に行ったとき、スーパーグランフォンド軽井沢でご一緒したお店の人にペダリングを見てもらったら、左がおかしいと言われてようやくわかったていたらく。そのあと、じゃあと修正の努力をしていたのだが、だいたい修正できたということだろう。

記録を見ると、シッティングはまだちょっと下死点で踏み抜き気味になっている。このあたりも、今後ももう少し戻していかないといけないところらしい。ダンシングはまあまあになってきたようだ。

■課題

というわけで、いくつか、このあとやるべき課題が見えたのでメモっておく。

●チャンスをみつけて集団走行の練習しなきゃ

事故ったってのもあるとは思うけど、あんなに怖くなってるとは、正直、思わなかった。前は、久々に密集で走っても、そんなに怖いとは感じなかったはずなのに。

●シッティングのペダリングをもうちょっとなんとかしたい

事故後狂いまくった左は修正できたようなので、次は、下死点で踏み抜かない、踏み倒すんじゃなくて、ふわっと踏めるようにしないと。よく3時で一番力がかかるようにという話があって、それはできているのだけれど、下死点の脱力がまだいまいちなのだ。トレーニング中、気をつければできるくらいまでは戻っているのだけれど、まだ、気をつけないとできないので、今回のように余裕がなくなるとだめ。レースなんかではダメなほうが出てくるってこと。体が思いだすまで、またやらないと。

あああと、この関係で覚えておくべき言葉もメモっておこう――「内くるぶしで回せ」

クリート部分、つまり、つま先のほうに注意するのではなく、かかとが円を描くようにっていうイメージで私は足を回していたのだが、それを安藤さんは「内くるぶしで回せ」と表現するらしい。たしかに、ペダルの軸がある内側を意識することもけっこうあるので、内くるぶしで回せば両方をカバーできてよさそうだ。これからしばらく、その意識を忘れないようにしてみたい。

●コーナーラインの想定が甘くなっている

緩い下りからの高速コーナーで、クリッピングポイントから後ろ、どういうラインになるのかが浮かばない。前回参加したときには、同じような高速で突っこんでラインも浮かんだし、浮かんだラインからずれた記憶もない。今回は、コーナー後半、自分のバイクがどこに飛んでいくのか、いまいち想定できない。事故後、体力回復を目標に下りも踏めるコースを選んでいた、つまり、余裕で曲がれるコーナーばかりだったからなんじゃないだろうか。ぎりぎりに近くなると、バイクがどう走るのか、瞬間的・感覚的にいまいちつかみきれなくなってしまっている、と。

まあ、このあたりは山ごもりで解消できるんじゃないかと思っている。山の中、上ったら下らなきゃいけないわけで。そのとき、ちゃんとラインを想定しつつブレーキングとコーナーリングの練習をくり返せば勘が戻ってくれるだろう。

■ハンドルの持ち方にも気を配る

小指を引っかけたほうが力が出るのは、今回、よくわかった。ただ、常にこうするのがいいのかいうと、どうだろうと思わないでもない。それこそ余裕のあるときとかは不要だろうし。あと、力が出るのはいいけど、とうぜん、酸素の消費量は増えるわけで、いらんところで300W以上出しても体を疲れさせるだけかもしれない。だから、疲れたあと、ここぞというときブースター的に使うのがいいのかもしれないし、逆に、高出力時、こまめに使ったほうが体全体に負荷が分散して疲れにくくなっていいのかもしれない。さらには、いまいち力が入らないとき小指を引っかけてもう10W、20W出すというギアチェンジに活用する手もあるだろう。いろいろとやってみて、どう使うのがいいのか、考えておいたほうがよさそうだ。

余談ながら……一応、有料のセミナーなので、あんまり詳しく内容を書くのもまずいかと思い、自分ならあとで思いだせるけど、必ずしも全部はわからないような書き方を基本にしているのだけれど、ここについては、安藤さんからも「本に書いてある」との言葉があったので具体的に。安藤さんの本(↓)買ってあるんだけど、仕事が忙しくてまだ読めてないのよね(^^;) 念のため、帰ってから確認してみたら、小指をひっかける握り方、58~59ページに書いてありました、はい。

さらにさらに余談ながら、上記を探すのにぱらぱらとめくっていたら、いろいろと確認したいことが書かれているみたい。今週で仕事が一段落する予定なので、そうしたら、しっかり読んで基本を再確認したいと思う。アマゾンの書評とかで、初心者向けって低い評価がついてたりするけど、それは半分しか当たってないと思うな。初心者にもわかるように、役立つように書かれているけど、それなりの上級者にも基本の確認ができるように書かれているようだ。というか、基本は、どこまで行っても大事だと思う。NHKプロフェッショナルに登場した体操の内村航平選手も徹底的に基本を重視するって言われていたほどで。

ちなみに、上記書評で言及されてたりするハムスタースピン、福田さんの本(↓)もすばらしいと思うけど、ね。方向性が違っていてどっちもいいというか、最終的にめざしているところはあんまり違わないけど、そこに至る道筋が違っていて、山を東から登るか西から登るかみたいな違いがなんじゃないかというか、ともかく、どっちがいいとか悪いとか比べるようなものじゃないように私には思える。

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コメント

キャンプお疲れ様でした。土井ちゃんジャージで参加したものです。その節はありがとうございました。私もローテーションの難しさを実感しました。またその可能性に魅了もされました。相模原在住なので、もし機会がありましたら練習の際にはお声掛けください!ちなみに私もハスって危ない目にあいましたが、なんとか持ちこたえました。安全第一ですね。

投稿: タカギ | 2019年4月10日 (水) 16時59分

これはどうも~。いや~、はするの、怖いですね~。ほんと、持ちこたえられてよかったっす。

こらちこそ、チャンスがありましたら、ご一緒させてくださいませ~。

投稿: Buckeye | 2019年4月12日 (金) 08時36分

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