なるしま蓼科ロングラン2018――往路
この土日はなるしま蓼科ロングラン2018。なるしま立川店から蓼科まで往復するイベントだ。何年も前から一度走りたいと思いつつ、毎年、なんだかんだで果たせずに来たが、今年はついに初参加、だ。
土曜日は往路で立川から蓼科まで。コースは、A(214km、up 4100m)、B(187km、up 3300m)、C(175km、up 2800m)と基本的に3種類で、このほか途中からCコースに参加するシニアコースとかも用意されている。
私は、往路Aコースを選択。B、Cはサポートカーもつくが、Aコースは随行なしの上、奥多摩から柳沢峠を越えて塩山に降りるまでコンビニもないなどいろいろと条件が悪い。そういう条件で走れる自信のある人だけ参加しろという警告付きの募集だった。
■往路Aコース
先週も日曜日にスーパーグランフォンド軽井沢を走ったばかり。あれもきつかったので、今週もメニューは軽め設定で回復重視。平日のメニューだけ見れば2週連続の回復週という感じだ。おかげで、CTL 93、TSB 22と数値的にはいい感じである。
実は、前日の金曜日、珍しく夜遅くまで都心で仕事があった(仕事が終わったのが10時)。そのときの会話。
- (Buckeye)
- 明日がきついので、あと流れるといった話はパスし、これが終わったら急いで帰ります。
- (仕事関係の人)
- 朝早くからどっか行くんでしたっけ。
- (Buckeye)
- はい。4時に起きて自転車で蓼科まで。
- (仕事関係の人)
- それは大変ですね。蓼科までは車で行って……?
- (Buckeye)
- いえ、自転車「で」蓼科まで行きます。
- (仕事関係の人)
- え……?
まあ、それが普通の人の感覚だわな。
ともかく、寝たのは12時ちょい過ぎ。3時40分に目が覚めたので、目覚ましを止めて起きてしまう。休みの日の朝4時に目覚ましでお世話係をたたき起こすのは避けられたけど、睡眠4時間弱。このところ何日か、長めに寝るなど準備はしていたが、やはり、ちょいきつい。
用意しておいたなるしまジャージ上下、薄手の袖なしアンダー、指切りグローブに着替えて軽く朝飯。泊まりの荷物を持って、5時10分、なるしま立川店に向けて走りはじめる。途中、薄皮あんパンで朝食の続きを食べつつ。
雨予報だったが、ぎり、予報も曇りに変わったしとりあえず降ってないし、路面も乾いている。うまく行けば降られずにすむかも。
30分でなるしま立川店に到着。
■なるしま立川店に集合
ご挨拶と諸注意があったあと、班ごとに順次スタートしていく。Aコースは神宮店の小畑さんをリーダーに7人。私以外は、全員、なるしま実業団ジャージだ。Aコースが走りはじめたのが、ほぼ予定どおりの6時1分。
■最初に諸注意
一番奥のはしっこにいるオレンジのヘアバンドと靴下が私。なるしまジャージなのでいつもとまるでイメージが違う……
■班ごとにスタートしていく
暖かいし雨も基本的に大丈夫な予報なので、ウォーマー類は預け荷物に入れてしまい、長袖のウインドブレーカーだけお守りに持つ(峠の下り用。結局使わなかった。結果としてはウインドベストのほうがよかったな)。そのほか、ドリンクに混ぜるスーパーヴァームとかジェル、羊羹など用意してきた補給食、さらに、スタート地点で配られたエネルギーバーにおにぎり1個(2個配られたが1個はすぐ食べた。ちなみに、ほかのコースは途中でもらえるらしい)と持ち物が多く、バックポケットはぱんぱん。ボトルはロングが2本。パンク修理などの工具もフルに持っているのでけっこう重い。
リーダー小畑さんを先頭にとりあえず青梅方面へ。信号で止まるたびにおにぎりを食べるなどしつつ進んでいく。青梅のあたりでしばらく降られたが、7時20分、古里の7/11につくよりずっと前にやんでくれた。
■古里の7/11で補給
ここから塩山までコンビニなし。自動販売機で飲み物は調達できるが、食べ物はしばらく買えない。
このあとは柳沢峠までほぼ一気。信号もほとんどないし。天気はよくなる方向で、上りにかかったあたりからだんだんと晴れ間が広がっていく。柳沢峠に向けた上りは、上りに強い人たち3人ほどが先行、私が一人旅、後ろから上りきらいという若者と飲み物調達で遅れた人、さらにちょっと遅れて一番年長の人(60歳ちょい過ぎ?)という感じ。
どんどん晴れていくということは高気圧に覆われつつあるわけで、気圧は上がる→気圧から計算する標高は下がる、ということになるため、サイコンの標高はだんだんと下がっていく。上り続けているのに……(^^;)
■柳沢峠着は9時半
峠の茶屋もまだ開いていない時間だ。自動二輪のグループなども来ていた。手持ちの補給と自販機の飲み物で休憩し、集合写真を撮るなどしてから下りに。塩山までの下りは、各自自分のペースで事故のないように、とのこと。
上りの速い方々が先行して下っていく。私は少し遅れて真ん中へんのスタート。ここの下りは道幅が広く、カーブも緩いのでスピードが出やすい。晴れていい感じの天気のなか、気持ちよく下っていくと、先行するおふたりに追いつき、追い越してしまう。ほとんど踏まず、重力に走らせてもらっているだけなのだけれど、体重差だろうか(^^;) しばらくすると、若者とちょっとがっちり系の体格の方ふたりに抜かれたので、そこからは踏んで付いていく。斜度が緩くなってきたあたりからはけっこうしっかり踏んで、いいペース。20分くらいで下りきり、10時5分に塩山の7/11到着。
しばらく平坦で汗かくほど必死で踏まないはずだし、ボトルが1本フルに残っているしで、そのまま走ろうかと思ったけれど、念のため、もう1本も満タンにして走りはじめる。どうせ平坦なんだから、多少重くても関係なし。
これは正解だった。暑い。とにかく暑い。たいしたペースで走っているわけでもなく、信号待ちもけっこうあるのに、全身、じっとりと汗をかき、のどがかわく。気づいたときにはボトル1本飲み上げていた。あぶねー。
甲府の街中をすぎ、双葉をすぎると国道20号線。ゆる~い上りがずっと続いている。どっかではぐれ気味になった人を迎えに小畑さんともうひとりが下がっているので、4人パックで快調に走っていく。と、小畑さんが追いついてきた。小畑さんが先頭に入ってそのまま……かと思ったら、なんか少しペースアップした気がする。ん? なんか、きついんですけど? ずっとこのままのペースなら早晩ついて行けなくなりそうだし、早めに切れるかと思わないでもないが、私は5人パックの4番目を走っている。中切れしたら後ろの人に悪いしと必死でついていく。いや、まじで必死。車間詰めたトレインなんでメーターが見れていないのだけれど、記録を見ると……そこまで200W前後だったものが、平均240Wくらいになってるし、そこまではmax300Wくらいだったものがあっちこっちで400Wくらい出ている。きついわけだ。
ついに耐えきれずちぎれる。
「すみません、先、行ってください」……そう声をかけようと切れた直後後ろを振り返ったらだれもいなかった。5番手の人が先に切れていたという……。
切れたあとは、足が終わった状態でまるで力が入らない。それでも緩いながら上り坂なので、回復もなかなかしない。とぼとぼと上っていると、先に切れた方が軽快に抜いていった。ついていけねー。だよねー、早めに自分のペースにしたほうが結局は速いんですよねー。
この先を上り切ったとこが穴山でインターマックスさんがエイドを出してくれている。このエイドには12時3分、到着。
エイドで話を聞いたら、「小畑さん、ここはいつも飛ばすのよね~」だそうで。わかってるみなさんは、早々に切れたりついていったりとそれぞれの対応をしていたということらしい。
■インターマックスさん提供のエイド
ドリンク類のほか、おにぎりやいなり寿司、オレンジなどがたくさん用意されていた。
ほぼ空になっていたボトル2本とも満タンにしたほか、コーラ1本、缶コーヒー1本、おにぎり、いなり寿司、オレンジとひととおり全部いただく。45分ほどの大休止となった。みんな、暑い、暑いとそればかり。
暑くてドリンクをたくさん飲むからか、どうも、胃の調子がよくない。おにぎり、いなり寿司とひとつずつは食べたが、正直、食べたいと思わない状態。このあと清里に向けて上るのだからカロリー補給しておかないとまずいから、無理矢理食べたような感じ。このあとは持参のエネルギージェル中心かなぁ。
エイドを出ると、細い道で小さな山を越え、須玉近くの141号線へ。ここがかなり傾いていて、15%とかの斜度表示がぽんぽん出てくる。田舎道ってこれだからね。
141号線に出たあとは、いつも車で走る道。自転車で走るのは初めてだが、ほとんど覚えているに等しいくらいよく知っているので、気楽。
しばらくは全員そろって走っていたが、だんだんと遅れる人が出始める。私も、おいしい学校あたりから遅れ始め、前がじりじりと遠ざかっていく。ダムをすぎ、うねうねっとしたあと、登坂車線が出る長い直線に出たところで、先頭パックはかろうじて見えるというくらい先に行っていた。まあ、自分のペースで走るしかないのでたんたんと上る。この直線の上から振り返ってみるが、後ろは後ろで見えないくらい遅れているようだ。
萌木の村近くの7/11で後続待ちの休憩(14時14分着)。若者も大きく遅れていたのでどうしたのかと思ったら、足がつったらしい。
標高があがって少し涼しくなったが、やはり、暑い。穴山エイドで「清里通るなら、ソフトクリーム食べたい」という話が出ていたので、じゃあ清泉寮に寄ろうということに。もともとのコースは学校寮入り口を回って鉢巻道路に上がるのだが、清里駅前を通ってキープのところを直登、清泉寮に向かう。このあたりの道なら任せてくださいと、リーダー小畑さんと一緒に先導。途中、ここじゃなかったっけ? いえ、そこ、パン屋さんです、ソフトクリームは前に見えてる建物のところ~という会話をしながらキープの道路を上っていく。ゆっくり気味だしソフトクリームというニンジンがぶら下がっているしで元気に上っていくが、実は、ここ、かなり傾いているのだ。
14時45分、清泉寮到着。
■ど定番、清泉寮のジャージーソフト
冷たくておいしい~。胃の調子はよくないが、コレは食べられるわ~。
ジャージーソフトのあとは、鉢巻道路を快調に走っていく。小淵沢で右折して富士見の方に上っていくのがなにげにきつい。ここは南八ヶ岳周回の定番コースなので何度も走っているのだが、こんなにきつかったっけと思う。それだけ疲れているということだろう。
予定コースは八ヶ岳中央農業実践大学校のほうを回ることになっているが、いつも、1本前の信玄棒道で下るとのこと。この交差点で後続待ちをする。
■信玄棒道で後続待ち
16時になり、日陰にいると肌寒いくらいになってきたので、後続待ちは日向ぼっこしながら。蓼科への上りに備えてジェル補給。
ががっと下ったあとは、八ヶ岳エコーラインを走る。いつも曲がる国道299号線への分岐をすぎ、県道192号線、ビーナスラインに。八ヶ岳エコーラインは先行する若者などにぴったり張り付いて気持ちよく飛ばしていたというのに、ビーナスラインに入って上りになったらまったく踏めない。いやいやいや、ついさっきまでがんがんに踏めてたじゃん。かなり回復したつもりだったんだけど? そう思うが、力が出ないものは出ない。200W弱でとぼとぼと上る。そんなペースなら当然だが、先頭からは遅れて一人旅。道がよくわからないのと、ホテル名も覚えてなかったので(^^;)、途中立ち止まってそのあたりを確認しつつ走る。結局、蓼科湖の先まで道なりだった。
ホテルに向けて最後の上りをあがっていたとき、後ろに下がっていた小畑さんがすごい勢いでぶち抜いていかれた。やっぱ、余裕だよなぁ。
■本日のお宿
ホテル到着17時。走行距離206km、獲得標高3900m、所要時間11時間、TSSは446(なるしま立川店までの分も含めると、走行距離216km、456 TSS)。消費カロリーはPioneerのサイコン表示で6000kcal、パワーからの算出で4500kcal前後。とにかくすごいことになっているのはまちがいない。
ちなみに、獲得標高はもう少し多いはずだ。前述のように、気圧の関係から、柳沢峠の上りで上っているのに標高は下がるというおかしなことになっているので。
■自転車はこんな感じでずらり、と。
温泉につかってストレッチをしたり、ジャージを水洗いして干したりしてから夕食。その前に、一応、家族ラインに連絡を入れる。先週のスーパーグランフォンド軽井沢はこれをやらずにいて、「うんともすんともないから事故ったのかと思った」と怒られたので。
- (Buckeye)
- 宿ついた。詳しくはFacebookで。
- (お世話係)
- お疲れ~
- (Buckeye)
- きつかったわ~。先週の4割増しに近い。その上、明日も走るんだもんね……。
- (お世話係)
- 明日も走るの!?
- (Buckeye)
- 走んなかったら帰れないじゃん。
- (お世話係)
- そっかー。走って帰ってくるのかー。
いや、まあ、そういう感想になるわな。
さて、晩飯はバイキングだったのだが……みんな、よく食べる。私は、暑さにやられて胃の調子がイマイチなので、運動量のわりに少なめだったかもしれないが、ともかく、ふだん、びっくりされるくらいよく食べる私が、「まだ食うんかい」と思うほど食べる人も。それこそ、小畑さんとか、小畑さんとか。自転車選手ってそのくらいじゃないと務まんないんだろうな。
まあ、思い出せば、フィギュアスケートの選手だった学生時代、お昼の定食がいつも2セットだったとか、合宿では1日4食、丼飯3杯ずつにおかずも2人前(きらいなものとかがほかの人から回ってくる)だったとか、私もそのくらいは食ってたわな。現役ならそのくらい食わないとやってられないか。
最後にデザートも食べ、コーヒーを飲んでゆっくりしているつもりだったのだが、気づいたら寝ていた(^^;) こらだめだということで、部屋に戻り、9時ごろ就寝。
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