南アルプスロングライド-2日目
2日目は距離110km、獲得標高1900mの「ツール・ド・富士川ステージ2017」。3年前ににこばっかいが初めて走ったロングライド、ツール・ド・富士川に近いコースだ。
実は今回も、にこばっかいが参加している。久々にどっか走りたいと言われ、秋グランフォンド軽井沢に連れて行けばいいと思ったら、コースもきつければコース案内もあまりないと言われ、「走りきれる自信がない」とこちらに転身した次第。なんだかんだでお世話係も来ることになり、珍しく自転車で家族イベントとなった。
■快晴
■八ヶ岳をバックにあいさつをされる今中さん
気温はスタート時3℃が昼間に12℃くらいまであがるらしい。最後に20分あまりのヒルクライムチャレンジもあるし、服装が悩ましい。結局、前日とほぼ同じ(シューズカバーは薄手、手袋はGoldwinの冬用)にした。ウインドブレーカーを脱いで前を開ければそれなりになるだろうということで。
走りはじめるちょっと前、デスライドでご一緒した方に挨拶された。最近は、こうして、あ、来てたんですね~的な出会いが増えていて楽しい。
走行は今日もゆっくりめだが、昨日にくらべて距離も獲得標高も増えるので、あんまりゆっくりもしていられない(足切りにあってしまう)。というわけで、そこそこいいペースのときとゆっくり目のときが混在。
気温が低くて寒いけど、空は快晴。山々はくっきり。終わりかけではあるけれど、山は一面の紅葉できれい。ペース遅めなのをいいことによそ見たっぷりで風景を楽しむ。こうじゃなきゃ。
ふたつ目の上りでにこばっかいのグループが抜いていった。なかなか快調なようだ。
■第1エイドはスイーツ(シュークリームとギモーヴ)
シュークリームはシューがぱりぱり、クリームはあっさりでけっこう好みだった。
■シュークリームとともに写真撮影に応じる今中さん
■チャリダー取材中の宮澤さん、朝比奈さん、佐藤綾衣さん
有名人は大変だ~。今日は、昨日に引き続き参加の宮澤さん、朝比奈さん、今中さんのほか、佐藤綾衣さん(チャリダー)とエース栗原さん(デュアスロン日本代表)がゲストで来られていた。みなさん、あちこちで参加者に声をかけたり、写真撮影に応じたりと、いや、有名人は大変だと思う働きをしておられた。
■スイーツ、長蛇の列
おいしいんだけど、準備が悪かったのか、出てくるとすぐなくなる、少し待たないと次が出てこないという状態で長蛇の列ができていた。我々はこの列ができる直前に滑り込んだからよかったけど。
このあとも山々を楽しみつつ走る。
■第2エイドは身延饅頭とパン
パンは大豆パンときなこパンがあり、私は大豆パンを選択。大豆が形まま、ころころと入ったなかなかにおもしろいパン。きなこパンのほうは、生地にきなこが練り込んであるらしい。
このあとが劇坂区間だ。
エイドを出て少し行ったら車で道が渋滞していた。自転車は坂道を押し歩くことに。
■自転車を押して歩道を行く
その先、身延山久遠寺の裏手に上る部分は関係車両以外通行止めの20%。まあ、20%なので、じっくりペダルを回せば上るのに苦労することはない。がつんと踏むと滑ったりフロント浮いたりするし、力がないと斜行したり押しが入ったりする斜度だけど。グループ内でヒルクライムを得意にする人が横を抜いてすいすい上っていったので、必死で追ったらけっこうきつかった(^^;)
■劇坂区間
久遠寺境内は自転車を押して歩く。もとから歩くこと前提のコースというのは珍しいかも。
■久遠寺境内
このあと、平坦区間はけっこうなスピードで突っ走る。時速30km前後、かな。ひとりで走っていたらもうちょい飛ばすかな、というくらいのスピードで快適。天気もいいし景色もいいし、このあたりは、ホント、走ってよかったという気持ちのいいライドである。
■第3エイドはお弁当
「こしべんと」なるものが2種類用意されていた。3年前にも食べたけど、このこしべんとシリーズはどれもおいしい。
ただ、ここまで全体に時間を使いすぎていて、第4エイドの関門を抜けてヒルクライムチャレンジに行けるかどうか微妙な感じ。とにかくがんばってみましょう、ということでスタートする。
■けっこう長い坂を上り切ったところで後続を待ち小休止
こんな感じで木々は紅葉していてなかなかにきれいなのだ。
■第4エイドのレインボーレッドキウイ
3年前にも食べて、以来、みかけると買うレインボーレッドキウイ。酸味が少なくておいしいのだ。ここでは、このほか、にんじんようかんなるモノも出ていた。
ちなみに、第4エイドには関門時間のちょい前に滑り込んだ。ただ、ヒルクライムチャレンジはパスという人が多く、今回、ずっと一緒に走っているグループ内でヒルクライムがダントツに速い中瀬さんと私のふたりだけがヒルクライムチャレンジに回ることに。
時間ぎりぎりなので、大急ぎで出発。
中瀬さんは富士ヒルで1時間10分を軽く切るシルバー余裕の人。
- (Buckeye)
- 一度でいいから、シルバー取りたいんですけど。
- (中瀬さん)
- いや、昨日、今日と見た感じでは、それだけの足は十分にあると思いますけど?
- (Buckeye)
- 短い時間はいいんですけど、長くなるとダメなんですよ。
- (中瀬さん)
- あ、じゃあ、今日のコースとかいいじゃないですか。5.5kmしかありませんし。
- (Buckeye)
- ……十分に長すぎます。20分以上かかるじゃないですか。5~7分くらいがいいところで、10分超えるとどんどんダメになっていくので。
- (中瀬さん)
- ……
いや、自分がヒルクライムに向いてないのはよくわかってますから~。
そんな話をしたあと、最後発でヒルクライムチャレンジスタート。
最初は斜度が緩いから平均280WのVO2maxで踏んでいるのに、ばびゅんと消えていく中瀬さん。思わず、はぇぇ……とつぶやいてしまった。なんか、シルバーは遠いって気がするなぁ(^^;)
280Wで踏み続けられるはずがないので、傾いてきたあたりから少しFTP以下に抑えて息を整える。先行していたほかの人をひとり、またひとりと抜きつつ上っていく。チャリダーの佐藤綾衣さんも抜いた。きつそうな顔で真剣に上っておられた。全力で上ってるんだなぁ~とよくわかる。
中瀬さんが21分台を狙うとのことだったので、私は、たぶん、25分は無理、26分くらいかかると思っておくべきなんだろうな、などと暗算しつつ、経過時間と残り時間ばかりを考える。
20分あまり経過したところで、お世話係が「あと1km」の看板を持って応援してくれているところに到着。さすがにちょっと元気回復。いや、気力でどうにかなるものじゃ、基本、ないんだけどね。
今回、サイコンにラップ距離を表示しているページを作っておらず(少し前に一度吹っ飛んでいて、設定がいろいろと……)、どこまで来たのかよくわからなかったのだが、そうか、あと1kmか。走ってるスピードからして残りは4分くらい。2分ちょいがまんしたら、最後に向けて少し上げてもいいかな。
というわけで、最後の1分半くらいはダンシング半分、シッティング半分でスパートをかける。
ゴールして……しばらくはハンドルに突っ伏したままゼーゼー言っていた。中瀬さんが持ってきてくれたエイドのホットレモンを飲んで少し回復。私は26分24秒、中瀬さんは21分4秒ともう少しで21分切りという好タイムだったそうだ。
ヒルクライムチャレンジをパスした仲間はみんなゴールしているはずなので、ウインドブレーカーを着てさっさと降りることに。まだ明るいのだが、太陽が山陰に入ってしまってとにかく寒い。ウインドブレーカーなしでは震えがつきそうだ。
平坦の直線路で下ハンダンシングをするなど遊びつつゴールに向かう。
ゴール直前、ヒルクライムチャレンジの表彰式がどうとかというアナウンスが聞こえる。そっか、もう時間ぎりぎりだからそういう話になるんだな。そう思いつつ、スタートから8時間19分でゴール。
迎えてくれた仲間から、中瀬さん優勝の報がもたらされ、みんなで歓声をあげる。
■右から優勝の中瀬さん、2位のカーレーサーの方、3位の平岩さん
■私は8位だった
ちなみにヒルクライムチャレンジの残り1km地点で見ていたお世話係によると、中瀬さんは別格の走りだったそうだ。とにかく前へ前へ進んでいく。ああいう感じだったのは、もうひとり、今中さんくらいとのこと。ちなみに、私は……「けっこう速いのはわかるけど、推進力を感じない」とのこと。まあ、そんなもんだよね~。で、にこばっかいは、その下のたんたんと上っている人々のひとりで、そのさらに下によろよろ上っている人たちがいる、だそうだ。上れるかどうかという意味では、わかる気がする分類である。
表彰式後、一緒に走った人たちとわかれ、にこばっかいとお世話係が待つ車へ。にこばっかいは、両足をつりつつ、48分39秒でヒルクライムチャレンジも上り切ったそうだ。たいへんだったけど、なかなか楽しい時間ではあった、と。
まほらの湯であったまり、ご飯も食べてしまってから東京に戻る。中央高速で事故渋滞があったらしいが、我々が通るころには解消していたのか、いつものあたりで断続的に渋滞があるにとどまった。にこばっかいは疲れたようで、車に乗ったらすぐに爆睡していた。
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