ツール・ド・おきなわ2016(100kmオーバー40)-感想、反省、そして来年に向けて
改めて結果は……3時間20分36秒111の60位/出走338人。優勝タイムは3時間5分23秒。15位が3時間5分32秒と10秒に15人ほどが固まった集団スプリントになった模様。たぶん、普久川ダムの上りで私が切れたあと、大半がそのままかなりのところまで大集団で走ったのではないかと思われる。ホント、かえすがえすも、あそこでちぎれたのが悔やまれる。
(シクロワイヤードさんの記事によると、優勝は逃げ切りだったらしいが、↓のとおり、1位がゴールする瞬間の写真に2位争いの集団が写っている)
というわけで、今回、一番の問題は、普久川ダムに上りはじめたところで目の前で落車され、集団からちぎれたこと。これさえなければと思う事件で、不運と言えば不運。でも、そもそも、普久川ダムに上りはじめたところで集団の100番手近いような位置にいたのがいけないわけで。で、そういう位置にいたのは、パンク誤認事件があって、集団からいったんちぎれるほど下がってしまったから。そして、パンク誤認事件を起こしたのは、集団内で上にあがろうとしたときなかなかあがれず、左側から少し強引にあがろうとしたから。つまり、もっと早い段階から上へ上へと上がるべきだったんだよな。今回なんか、右車線あけろというアナウンスでみんなが左により、また、右まで膨らみっていうのが2回もあったんだから、あの時点で右からあがっちゃうとか、方法はいろいろとあったはず。それをもっと後であがればいいとおとなしくしていたのが敗因だと思う。レースなんだから、オレがオレがで突っ込んでいかないと成績は出せない。もちろん、動きそのものは周りに配慮して無理無体な動きはしないっていう原則を守った上で、だ。
集団で走っているとき、ちぎれたらどうするかも、常に考えておくべきだった。今回、140kmのメイン集団にコバンザメすることになったわけだけれど、この集団が割れたのはわかっていたわけで、給水ポイントでちぎれたあと、割れた残りが来ることはちょっと考えればわかったはずなのだ。その瞬間になると、「追いつかなきゃ」とか、つい、パニクるから、集団内を走っているときにシミュレーションしておくべきだった。そうすれば冷静に対処できて、もう何分か早くゴールできていたはずだし、ぎりぎりシード権が取れた可能性だってあったはずだと思う。最後まで足は余裕だったんだから。
給水ポイントでちぎれたのも遠慮したから。まあ、140kmのメイン集団だったようなので、ある程度は遠慮すべきものだったとは思うのだけれど、いま振り返ると、下がってまで最後尾の後ろに行くことはなかったなと思う。横スライドで入れるところに入ればよかった。もしかすると、車間詰められて入れてもらえなかったかもしれないけど、それならそれであきらめもつく。
給水ポイントと言えば……ボトルホルダー、替えるべきかも。なるしまスーパーグランフォンドでも1本落ちてるし、この1カ月間で3本もボトルが落ちるって……。自分も困るし周りにも迷惑になってしまう。
力は去年より上がった。格段に上がったと思う。パンク誤認や落車で集団から遅れたあと、復帰できたのは力が上がったから。去年の自分だったら無理だったと思う。少なくとも落車による遅れは、去年の自分にどうにかできる遅れではなかった。まあ、それがあったから、給水で遅れたときに前を追うことしか考えず、後ろを待つほうに頭がいかなくて失敗したわけだが(--;) 前に藤田さんから、「とにかく集団についていくこと。切れたら終わりだから。でもひとりになったら無理しない。後ろから速い人が来るのを待て」と言われていたのに、後半をすっぽり忘れてしまっていた。
力はかなりあがっていて、東海岸後半のアップダウンも、なんとなく越えてしまうものだから、どこまで来たのかよくわからなくなってしまったほどだ(もうひとつ、ふたつ、ピークがあると思っていたのに、気づいたら羽地だった)。対して去年はひとつひとつの上りがけっこう大変で、ステムに貼ったメモを見て、「いま、この上り。あと~メートル上ったらピークを越える」と思いつつ走っていた。
■去年・今年のデータ比較
項目 | 2015 | 2016 |
---|---|---|
タイム | 3時間27分13秒 | 3時間20分36秒 |
平均出力(W) | 184.8 | 167.5 |
NP(W) | 223.0 | 218.6 |
平均心拍(bpm) | 160 | 151 |
消費エネルギー(J) | 2366 | 2025 |
注)平均出力はゼロ値込みの平均。つまり、足を止めている時間が長いと平均が下がる形で算出されている。
平均出力もNPも平均心拍も消費エネルギーも軒並み下がっているのにタイムは縮んだ。去年はず~っと10人くらいのグルペットで走ったのに対し、今年は一人旅か大集団かという状態だったので、そのあたりの影響もあるだろう。でもともかく、今年のほうが「上手」に走ったとは言えそうだ。力は去年よりあがっていて、足の使い方は去年より少ないわけで、これなら最後に足が余りまくったのもうなずける。
来年は、普久川ダムの上りで先頭集団に最後まで食いつくべきだな。あそこを集団で超えられれば、その後もずっと集団で走り、足をセーブできるくらいの力と技量は身についたはず。それがこのデータに現れていると思う。
■左足の強化
なにがしかの形でこれはやろうと思う。ツアーの打ち上げパーティーでアンカーの井上選手にお尋ねしたところ、スマートコーチングの安藤さんに相談するのが一番だろうと言われたので、とりあえず、安藤さんにメールした。具体的になにをどうするのかはお目にかかって話を聞くことになるが、とにかく、1年かけてできることをしてみたい。
FTPは、この1年で少なくとも15W伸びている。同じ条件で測った結果、去年12月が244W、今年9月が259W。これで15W。体感的には、9月から後にもう一段伸びているんじゃないかと思うので、たぶん、もうちょっと伸びている(そう思いたい)。
FTPがすべてじゃないよとよく言われるし、いろいろ見ているとそれはそのとおりだとわかるのだけれど、でも、ある程度のFTPがないとFTPがすべてじゃない世界に入れない。そして、私は、まだ、FTPがすべてじゃない世界に入れるレベルのFTPに達していない。もう一段、二段はFTPを上げないとどうにもならない。
私の場合、加齢による体力・筋力の衰えとの競争という年齢に入っているわけで、そろそろ頭打ちになるのかもしれないが、左足の強化がきちんとできれば、もう一段くらいは伸びるんじゃないだろうか(そう思いたい)。
そんなわけで、少なくともあと1年は伸びる余地があると思っている(その先については、また来年考える)。がんばんべー!
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