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2016年4月27日 (水)

バロックギア導入の効果

バロックギア導入前後でなにか違うのか、同じ坂(城山湖)を上ったときのデータを比べてみた。この2回は1週間しか違っていないので、スキル的に大きく違っていることはないはずだと思う。

■バロックギア導入前のトルクカーブ
(全シッティングで走ったのでダンシングのデータなし)

20160419__2

■バロックギア導入後のトルクカーブ

20160425__3

うーん、あんまり変わっている気がしないなぁ……

フォースカーブで見たら違うのだろうか。

■バロックギア導入前のフォースカーブ

20160419_

■バロックギア導入後のフォースカーブ

20160425__2

スケールが違ってしまっていることもあり、こちらもよくわからない。

まあ、そんな劇的に違うはずもなく、こうしてカーブを見ていてもわからないのは当たり前かもしれない。

もう少しなんとかならないかと、フォースカーブから各角度における接線方向の力と法線方向の力を読み出し(マウスオーバーで値が表示される)、それぞれの点において、(バロックギア導入後-バロックギア導入前)の値を計算してグラフにしてみた。

ただし、接線方向はプラマイの符号に意味があるので符号付きで引き算、法線方向についてはプラスでもマイナスでも無駄な力であることには変わりがないので導入後と導入前、それぞれの絶対値を取ってから引き算した。こうすれば、接線方向はプラスが大きいほどいい、法線方向はマイナスが大きいほどいいことになる。

■バロックギア導入に伴う接線方向・法線方向の力の変化

20160425__4

これなら多少はわかるかな。90度と270度(3時と9時)で接線方向の力が大きく増えているし、このとき法線方向の力は減る傾向にある。これは、たぶん、ペダルの線速度が落ちるからだろう。

ともかく、接線方向の力については、増減ゼロのラインより上側の面積が広く、力が増えていると言える。

無駄になる力についても増える部分と減る部分があるが、こちらも増減ゼロのラインより上と下を比べると、下側がかなり多い。つまり、無駄になる力が減っている。

全体として、接線方向の力は増え、法線方向の力は減っているわけだ。

接線方向の力が増えているのは、平均出力が導入後のほうが大きいので(出力増大がバロックギア導入の効果なのかどうかはわからない)、その影響かもしれないわけで、これだけでメリットがあったと言ってしまうのはまずいかと思うが、力を入れて踏んでいる(踏めている)にもかかわらず無駄になる力が減少傾向にあるのはメリットと言えるのではないだろうか。

■バロックギア導入に伴うトルクの変化

20160425_

同じことをトルクでやってみた。トルクもプラマイの符号に意味があるので符号付きで引き算である。

90度におけるトルクはこのとき60Nm前後なので、左足でも7%、右足は10%近くトルクが増えたことになる。歯数が10%弱増えるに相当するので、ある意味、当たり前なのかもしれないが。

270度で左右ともにトルクが増えているのは、歯数が大きくなる分ケイデンスが落ち、ペダルの線速度が低下するので、引き足が遅れにくくなるから、ではないだろうか。

全体としては、トルク変動もゼロより上のほうが下より面積が広い。つまり、トルクが増えているわけだ。

(ペダリング効率が1割も上昇したんだから違っているのは当たり前だし、効果はそこを見れば十分じゃんっていう突っ込みはナシの方向でm(._.)m 工学系の人間として、データがあるといじってみたくなるんで)

ともかく、しばらく使い続けてみたい。

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コメント

自分が書いた記事を読みながら思った。ケイデンスとパワーをそろえてデータをとらなきゃダメだな。平均ケイデンスはほぼ同じだけど、2回目のほうがパワーが高くなってるんだから、トルクが全体として増えているのは当たり前、か。近いうちにもう一度、平均ケイデンスと平均パワーを見ながら全シッティングで走ってみよう。

投稿: Buckeye | 2016年4月27日 (水) 11時44分

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