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2015年12月28日 (月)

TrainingPeaksのPerformance Management Chart

先日、Peaks Coaching Groupのパワーセミナーを受講した前後から、Peaks Coaching Groupが提供しているサイト(TrainingPeaks)を使ってみている。

おもしろいなと思うのがPerformance Management Chart(PMC)。パワーデータをアップロードすると、TSSから鍛錬度合い(CTL)や疲れ度合い(TSB)などを計算し、グラフにしてくれるのだ。

ちなみにTSSはパワーデータから算出する。PioneerのCycle-Sphereでも確認できるし、ペダリングモニターのサイコンにも表示できる。Garminのサイコンも、いつからかは知らないが、いまのものはTSSが表示できる。TrainingPeaksにはペダリングモニターのデータもGarminのデータもアップロードできるので、ペダリングモニターを導入した今年7月以前までさかのぼって比較が可能だ。

■過去1年間のPerformance Management Chart

20151227_pmc

ラインなどの意味合いは、概略、以下のとおり。詳しくはTrainingPeaksの説明ページ(What is the Performance Management Chart?)を参照のこと。

  • 赤丸:その日のTSS(Training Stress Score:その日、どのくらいトレーニングしたかを示す数値で、その日の鍛錬量)
  • 青丸:Intensity Factor(トレーニング強度。トレーニング全体をFTP強度まで追い込めば1.0。LSDやサイクリングで楽に流すと低くなる)
  • 青ライン:CTL(Chronic Training Load:過去42日間のTSSから算出した累積鍛錬量。どのくらい鍛錬されているかを示す鍛錬度的な数値)
  • 赤ライン:ATL(Acute Training Load:過去7日間のTSSから算出した直近鍛錬量。どのくらい疲れているかを示す疲労度的な数値)
  • 黄ライン:TSB(Training Stress Balance:鍛錬度-疲労度。どのくらいのパフォーマンスが出せるかの指標)

■TSS

TSSはその日の鍛錬量。トレーニングについては、これが基本になる。

トレーニング量については、以下のように相反する条件がいろいろとある。

  • 基本的にトレーニング量が多い方が強い
  • トレーニング量が多すぎるとオーバートレーニングで体をこわす
  • トレーニング量が少なすぎると体がなまる
  • トレーニングで疲れているとパフォーマンスが上がらない

つまり、トレーニングは多すぎても少なすぎてもダメ。また、ある瞬間のパフォーマンスはトレーニング量だけでは決まらない。このあたりを数値で「見える化」してわかりやすくしようというのがPMCなのだと思う。

■CTL

CTLは6週間の鍛錬蓄積量といったもの。CTLが6週間なのは、体をいじめて力が付くのには時間がかかるし、鍛錬をやめたとき体がなまるまでもしばらく時間がかかるからだろう。これが7週間でなくて6週間なのは……とかいうのはあまり意味がない。あくまで指標なので。ただ、1週間などでは短すぎるし、1年間となると使いづらいなど、現実的にこのくらいがいいという判断で6週間になっているのではないだろうか。

■ATL

ATLは抜けていない疲れだと考えればいいと思う。まあ、たいがいの疲れは1週間もすれば抜けるので、それより前のことは無視する、と。ちなみに、この数字は、同じTSS値でも昨日のTSSは1週間前のTSSより大きく寄与するようになっているらしい。日数がたてばたつほど疲れは抜けていくのだから、定性的に納得できる話だ。

■TSB

TSBは鍛錬の蓄積量から疲労の蓄積量を引いたもの。鍛錬を積んでいるほど基本的に強いわけだが、疲れていたのでは十分なパフォーマンスが出せない。だから、CTLとATLの差を取れば、いま、相対的にどれくらいのパフォーマンスが出せるのか指標が得られるという考え方だろう。

ちなみに、TSBが高い状態が続けば体はなまっていく(トレーニング不足)。TSSを下げればTSBは上がるが、CTLも下がっていくわけだ。ピーキングではTSBを上げなければならないが、そのためにTSSを下げすぎるとCTLも下がって体がなまる。ピーキング中に「刺激を入れる」といった行為は、この面からも妥当だと思われる。

逆にTSBが低すぎる状態が続くと体は壊れていく(オーバートレーニング)。TSSを上げるとCTLが上がりTSBは下がる。体を鍛えるには必要な過程だが、CTLを高めようとTSSを上げすぎると体がついていけず壊れてしまう。

だから、TSBが適切な範囲に来るようにトレーニング量をコントロールするとともに、ピークを作りたい時期にはCTLとTSBが両方ともなるべく高くなるようにする。これが基本的な考え方になるのだと思う。

「TSB=6週間の鍛錬蓄積量-1週間の疲れ」ということは、つまり、6週間前から1週間前までの5週間の蓄積があれば、直近1週間のトレーニング量を増やせるということ。トレーニングを積んで体ができていればだんだんとトレーニング量が増やせるということで、これまた、定性的にとても納得のできる話だ。

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コメント

こんにちは

最近ちょうど導入したので私も過去のデータ集計してみました
こういうの周囲でやってる人がいないので、別の人のデータとか
見れることがほとんどないですから、非常に珍しく興味があるのです(笑)

直近1年分で出してみましたが、サボった時期とかまるわかりですし
乗れていた時期の数値とか見直すとなるほどなーとも思ったり

http://i.imgur.com/eXScX07.jpg
http://i.imgur.com/JGziXxH.jpg

確かにCTL100付近をキープしていた時期が、多少疲れが
残っているにしてもパフォーマンスも高く出ていた気がします

去年3月~9月の間はだいたいPM動作していたのですが
それ以外は動いてないので、trainingpekasが過去のFTPデータ等から
心拍基準のHrTSSというものを自動換算で入れてくれるようです
実測値と比べると数値の信頼度は微妙ですがPMなしでも
だいたいの参考値が見れるだけで有難いです

9~11月さぼってタイムが悪くなってきたので
12月くらいから改心してトレーニング量増やしつつ
いろいろ試行錯誤中という感じですが・・


お店でも相談したらやっぱりパイオニア一押しでした
正確な測定ができてこその正確な分析データでしょうから
やはり早く導入したいところです

投稿: 生郎ラーメン | 2016年2月17日 (水) 16時11分

へ~、心拍基準でTSSを推算してくれるんですか。高機能だなぁ。

それにしても、かなり乗り込んでおられますね~。いまの私だとCTL120とかって、たぶん、オーバートレーニングになっちゃいます。私は、去年の年末からこっち、CTL80台をあがったりさがったりというくらいです。

投稿: Buckeye | 2016年2月20日 (土) 06時08分

はい、ちょうど欲しい機能もあってデータ分析も
いろいろできそうなので助かってます

2月に入ってCTL100超えたので、シーズン前にどれくらいまで体力的にも
いけるかなと実験も兼ねてやっている感じです

週末レースとかだとロングライドはしづらいので
TSSは下がると思うので、5月位にちょうどいい感じに持っていければなと思います
これ位乗ると、夜はかなりしっかり寝ないと日中疲れが残る感じです

体壊しては本も子もないので、維持できる範囲でがんばりましょうー

投稿: 生郎ラーメン | 2016年2月23日 (火) 15時47分

CTL100超えはかなり多いですよね。たしかに、それだけ乗ったら夜はしっかり寝ないと。回復までがトレーニングですし。

私はこのところ80台をうろうろしています。

> 体壊しては本も子もないので

ですよね~。若ければそうそう簡単には壊れないはずですけど、年取ったらそのあたりは注意しないと。

投稿: Buckeye | 2016年2月24日 (水) 08時05分

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