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2015年12月 5日 (土)

ペダリングセミナー受講

今日は、ペダリングセミナーを受講してきた。

「スピードアップの為のペダリングと筋肉の使い方」セミナー
~ペダリング技術と筋力の融合で真の効率化を身に付けろ!~

前半は筋肉の使い方などの講義で、後半は、パイオニアのペダリングモニターが装着された自転車で実際にペダリングをしてみるという形。

■前半は講義

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講義は入門的な内容。このところ、それなりに興味をもっていろいろなものを読んでいたので、新しい情報はそれほど多くなかった。

■クランクを回転させる力

  • 筋力……自由に調節できる、大きな力が出せるが疲れやすい
  • 重力……大きな力にはならないが疲労しにくい。コントロールが難しい。
  • 慣性力……直接的な推進力ではないが、ペダルへの力を速度に変えるために重要(回転力)。スキルの部分。上死点と下死点で威力を発揮する。

ペダルの回転がどうしても落ちる上死点と下死点をうまく通過させるのには慣性力が必要とのこと。感覚的にはわかっていたことだが、改めて言葉にされて納得。ああ、あのことねって感じである。

■引き足

「引き足で推進力を出すのはスプリント時のみ。普通は重りをキャンセルするだけ」というのも納得。引き足、引き足というけど、そんなに使わないみたいな話があるが、パワーをある程度以上大きく出そうとすると、引き足区間も推進力が出てくる。そのあたりどうなのかと思っていたが、(大出力が必要な)スプリントに近い状態なのだから、それでいいということだろう。

■ペダリングの意識

昔は真円に回せと言われたが、最近は、楕円のイメージ。そのほうが人間の体に合っている。

回転を横から見て、まずは左右半分にわけ、それぞれで正しい動きをするように練習する。そこができるようになったら、加えて、上下にも分けて4分割で正しい動きをする。

■質疑

質疑の時間があったので、前々から疑問に思っていたことをぶつけてみた(↓)。

回転が低い方が疲れると言われるし、実際、そう感じるが、ケイデンス低めのほうがペダリング効率は高くなる。ということは、出力同じなら高回転のほうが体が疲れることになるのでは?

●回答

たとえば、体重移動のみでペダリングをすると効率は低くなる(下死点である程度踏み抜いてしまうから)。でも、体重移動のみだから体は疲れない。筋肉をきちんとコントロールしてペダリングを正しく、効率よくやるのは疲れる。集団内で休むようなときは低出力で十分。それなら体重移動のみでペダリングしたほうがよく、そこで高いペダリング効率を出しても(練習ならともかく、レースという意味では)意味がない。そういうときは、いわばあえて、低い効率のペダリングができなければならない。

たしかに、ペダルにかかっているパワーがどこから出てきているのかによるっていうのはありそうだ。

なお、この件については、後半の実技中、追加で質問をした。「……ということは、ヒルクライムレースは、高いペダリング効率を保ったほうがいいということか」と。回答は「人と場合による」。うーん、やっぱりそういうことになるか。たぶん、場合による、は、先頭集団はヒルクライムレースでも互いに引き合い、駆け引きしながら上っていくからそういうケースと、我々のように個人TT的にめいっぱいの走りを続けるケースでは話が違うといったことかなぁ、と思う。「人による」のは、まあ、そらそうだよねとしか言いようがない。このあたり、自分の場合にどうなのかを知りたければ、個人レッスンでいろいろと見てもらってアドバイスを受けるとかしないとはっきりしないのだろう。

■後半は実技

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後半は、10人ずつ、ペダリングモニターが装着された自転車に乗ってみる時間。私のように自分の自転車を持ち込んでいたのは、全部で4人くらいで、ほかの人は、用意された自転車に乗っていた。

自分が乗らない前半は、須田さんが指導して歩くのについて回ったのだが、これがなかなかにおもしろかった。

まずはケイデンス70、ペダリング効率60%をめざす。出力はつらくない程度。講師の須田さんは下死点の踏み抜きなどを注意して歩く。お腹下の空中に手のひらを置き、そこを膝で蹴り上げるように、という指導などもあっていた。

そのあと、ケイデンスをゆっくり80、90と上げていく。出力が上がりすぎないようにギアは少しずつ下げていく。

私の場合、膝を少し締めるような感じにすると効率が5~10%くらいぽんと上がるのだが(60%→70%くらいにはね上がる)、そうすべきなのか、それとも、そんなことはしないほうがいいのか疑問に思っていたので尋ねてみた。これまた「人による」との回答だったが、少なくとも私の場合、膝を締めたときのほうがコントロール性はよくなるが股関節の動きがしぶくなり、上死点の通過がほんの少しぎこちなくなるとのこと。よって、ここぞというときに使うのはいいが、ふだんはやらないほうがいいらしい。

ペダリング指導の途中、回転力への言及で、「ケイデンス110で1時間くらい続けられなければダメ(出力は低くていい)」「競技をするつもりなら瞬間的に180くらいまで上げられないと」「片足ペダリングでも130くらいは回せないと」などの言葉があった。

それをうけて、最後に片足ペダリングでケイデンスをめいっぱい上げてみた。あら、135くらいは回せるじゃん。左は120くらい、右は125くらいから、上死点で遅れてカクカクしはじめるけど。夏ごろは、両足で135くらいが限界だったはず。それが片足でできるというのは、かなり伸びた証拠と言えるのではないだろうか。引き足に使う筋肉の強化を進めてきた成果、かな。

■感想

セミナーは、基礎的な話が中心で、少なくとも私にとって新しい情報は少なかった(確かめたかった点が確認できたなど成果はあったので、参加してよかったとは思っている)。ペダリングモニターについて知りたい、試してみたいという人には、説明と体験がセットになっていて最適なのだろうと思う。

同様のセミナーが1月30日だかにまた行われるとのこと。今回のセミナーが人気でキャンセル待ちが多かったので、追加開催という運びになったらしい。そろそろ募集が始まるはずなので、興味のある方は早めに申し込むことをお勧めする。

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