デスライド-4日目(本番)
いよいよデスライド本番である。私はオフィシャルスタートとなる5時、ほかの3人はフライングで4時にスタートする。そのために3時出発、2時半起床という話になっている。
で、まずい。かつてないくらいまずい。寝られないのだ。前日の夜9時すぎ、ベッドで横になったあと、10回くらいも目を覚ましただろうか。いくらなんでもそろそろ朝かなと思って時計を見たら11時だった。トイレに行って水を飲んで二度寝をトライ(そもそも一度目だって寝ているのかどうか怪しいものだが)。また10回くらい目を覚ましたところで時計を見たら12時半だった。そのあと、2時半までの長いこと長いこと。まったく眠れないのだが、目をつぶって横になった状態を保つ。起きてしまうよりはずっといいとどこかで聞いた記憶があるからだ。ちなみに、同室のじぃはすやすや寝息を立てて寝ていたり、トイレに立ったりをくり返している(年なので夜中に何度もトイレに行くらしい。ほかの日は寝ていて気づかなかったけど)。
2時すぎ、あきらめて起床。もしかすると最初のころに多少はうとうとしたかもしれないが、体感的には一睡もしていない感じ。そんなにデスライドが気になっていたのかなぁ。完走できない心配はしていないつもりだったんだけど。いや、もう、意外なほど神経が細いらしい。
今回初参加となるもう一人、F氏も私と同じで眠れなかったらしい。そんな話をしていたら、じぃやN氏も初参加時は寝られなかったとのことで、「そんなもんですよ」と慰めてくれた。
当然ながら外はまだ真っ暗。朗報は、空一面に星が見えていること。どうやら天気は回復してくれたらしい。
各自、買っておいたもので朝ご飯をすませる。私はベーグル(ブルーベリーとアップルシナモン)にクリームチーズを挟んだものとバナナ、オレンジジュース1本。
予定どおり3時ごろに出発し、3時半ごろスタート地点に到着。道のすぐ脇に車を止め、真っ暗な中、準備を始める。
■自転車の準備を始める
私は旅行時に持ち歩いているLEDライトを持っていったが、ほかの人たちは、みなさん、自転車のフロントライトを使っておられた。そっか、そらそうだよね。
■準備をしているあいだも、ほかの参加者がどんどんスタートしていく
■4時10分、ほかの3人が出発
私は車のなかでスタート時間を待つ。途中、トイレを使いに本部会場に行ったが、まっくらだし人もほとんどいない。オフィシャルスタートといってもセレモニーがあるわけでもスタートの合図があるわけでもないのだ。集まりもしない。みんな、てきとーにスタートしていく。なんともフリーダムである。
5時ちょうどに私もスタート。気温は一桁で寒い。下は短いレーパンにニーウォーマー(パールイズミの出店ブースで前日に購入)、上は袖無しアンダーに半袖ジャージ(お腹にプチプチのエアパックをはさんだ)、アームウォーマー、その上にマイキャラのウインドブレーカー。手袋は指切りの上から指先まである一枚物(パールイズミの出店ブースで前日に購入)の2枚重ね、足下もフルのシューズカバー、さらには、頭に冬用の防寒カバー(パールイズミの出店ブースで前日に購入)をした上にヘルメット。そんな感じで、できるかぎりの防寒対策を施した。
5時はぼんやりと明るく、ライトがなくても前がなんとなく見えるくらい。その中を少し下ってから、ゆるい上りに入る。走り始めから右のクリートがおかしい。なかなかはまらないし、ようやくはまったと思うと、そのうちペダリング後半の引き足で外れてしまうのだ。クリートが痛んだのかも。止まってそのあたりを確認していると、"Are you alright!?"の声がかかるので、"Ya! I'm alright"と叫びかえす。
確認したところクリート自体に異常はないようだ。シューズカバーの影響かもしれない。このあとも、シューズカバーを使っているあいだは、数回、引き足でペダルが外れたが、シューズカバーを外したら収まったからだ。
いろいろと不安はあれど、ともかく、1stパスのMonitor Passへと上り始める。
今日は獲得標高が4600mと半端ないので、足に疲れをためないようケイデンス80以上、心拍150以下を狙う。出力的には200W弱で上り、下りは基本的に踏まない。
参加者は総勢3000人とのこと。適当にばらけてスタートしているわけだが、それでも周りにはたくさんの人がいる。出力200W弱だと微妙に速く抜くことが多いのだが、抜くにはスピード差が小さくてじわじわしか抜いていけない。結局、220W前後まで踏んでしまうことが多い。心拍も、気づくと155拍前後まであがっている。勾配は、8%くらいまであったかな。
本格的な上りに入るあたりではすっかり明るくなり、フロントライトは不要になった。
■ピークの上だけが金色に輝く
気温は標高の上昇とともに低下。気温が一番低かったのはMonitor Passを半分くらい上ったときで1.8℃だったかな。その後は日の光による温度上昇が勝ったようで、Monitor Passの気温は3.9℃。走り始めて1.5時間というところである。
■気温3.9℃!
■Monitor Passで背中のゼッケンに通過証明シールを貼ってもらう
めちゃくちゃ寒いのに、下が短いレーパンという人が少なくない。スタート時からあの格好だったりするので、どうせ平気ということなのか、それとも、想定外の寒さで防寒具を持ってきていなかったのか。
Monitor PassはRest Stopという、日本でいうエイドになっている。
■丸いパンの中はストロベリー、アップルシナモン、クリームチーズ
■アップルシナモン-アップルシナモンジャムとクリームチーズが挟んである
■ポテトチップなどのジャンクスナックがあるあたりアメリカ的である
■クッキーも各種-たしかにアメリカでオレオは欠かせないだろう
最後の写真の一番左に半分くらい写っているのはパワージェル。そんなものがエイドに出てくるというのも、日本ではないような。
丸いパン2個、バナナ、クッキーをつまんで出発。ここまで全部着こんだままで上ってきている、これているわけで、下りのとにかく寒いこと。
アメリカらしい雄大な風景が展開するコースだし、足を温存したいしで、ゆっくり目に下っていく。といっても、直線が長くカーブも大きいので時速60kmくらいはすぐに出てしまうのだが。コースに集中しきらなくても怖くないくらいで下っていくと……ものすごい勢いで次々ぶち抜かれる。いや、アメリカ人の速いこと速いこと。あのスピードでコーナーにかかったら……こけるイメージしか持てないんですけど。
17km、標高1000m近くをたぶん20分くらいで下り、折り返し地点へ。下りの半ばでF氏とすれ違い、あいさつを交わす。
■通過証明シールを貼ってもらって折り返し
ここまで降りていれば、2nd PassとなるMonitor Passをちゃんと上ったことになるわけだ。
■気温はだいぶあがって10℃を超えた
朝よりだいぶ上がったとはいえ、気温はまだ10℃。十分に寒い。
震えつつ食べ物を取りに行こうとしたらじぃにばったり出会う。N氏はもう出発したとのこと。下りですれ違ったはずなのだが、見落としたらしい。
■折り返し地点のRest Stop
エイドの内容は基本的に一緒だった。日本のように、そのエイドがあるあたりの特産品が出るとか、そういう話はないらしい。っていうか、そもそも、人が住んでいないエリアを走っているわけで当たり前かも(^^;)
お腹のエアパックを外して念のためバックポケットに入れ、2nd PassとなるMonitor Passへの上り返しに入る。
■Monitor Passへの上り返し
大勢が連なるようにして上っていく。それにしても、ガードレールとか、まったくないっていうのが、日本人としてはちょっと怖かったりする。見た目はこのほうがいいんだけど、一歩まちがったら下に落ちそうで……。
■アメリカは広いわ~
斜度は瞬間的ながら10%くらいまであったかな。2nd Passのほうがばらけているので、自分のペースで上れる。早朝3時などに出た人とはペースが大きく違うから抜きやすいし。出力180W前後でたんたんとのぼる。
日が当たるので、途中でウインドブレーカーを脱ぐくらいには暖かくなった。
■Monitor Pass
Rest Stop直前にMonitor Passの看板を発見。最初のときは気づかずに吹っ飛んでいったらしい(^^;)
■Monitor Passまで3時間45分で56km、1850m
■Monitor PassのRest Stopに着くと、ちょうどN氏が出るところだった
だいぶ暖かくなってエアパックはもう不要だろうとここで廃棄。その後、Monitor、Ebbettsの分岐点まで13km、1000mほどをこれまた20分あまりで下る。分岐点で、また、N氏に追いついた。
■Monitor、Ebbettsの分岐点が4時間20分で70km、1875m
あれこれ脱いで3rd PassとなるEbbetts Passへの上り(17.6km、931m)に入る。この上りが一番きついと聞いていたのだが、たしかに、11%、12%があちこちに出てくる。2000m近く上ったあとでこれだとたしかにちょっときついかも。といっても、調子さえまともなら特に問題はないはずなのだけれど……Ebbetts Passへの上りに入ったあたりからどうにも調子が悪い。体に力がいまいち入らない感じで出力が150W強しか出ないのだ。過去にも、なんどか、同じような経験がある。たとえば、去年のAttack! 299で矢弓沢林道に入ったあたりがそうだった。軽いハンガーノックかなぁ、ちゃんと食べてるつもりなんだけど……と思いつつ、ともかく、あきらめずに1回転、1回転とペダルを回していく。
ギアはインナーロー(フロント34、リア32)にほぼ入りっぱなし。その状態でケイデンスが60台とか、下手すると50台とか、目標のケイデンス80維持って別世界の話って感じ。きちんと出力が出ていれば、それでも70台くらいは保てるはずなのに……力が出ないからケイデンスが落ちる、ケイデンスが落ちるから筋力で回す、筋力で回すから足が疲れるの悪循環状態である。
■Ebbetts Passへの上り
しばらくしたらF氏の背中が見えたのだが、いつまでたっても近づけない。抜けない。背中が見えてから抜くまで10分か20分くらいかかったような気がする。
■1/3くらい上ったところに湖があった
ちょうどF氏と一緒になったので写真を撮りあう。
■3rd Pass到着
だましだましという感じでなんとかEbbetts Passを上りきる。
■3rd Pass通過証明のシールを貼ってもらう
■6時間16分で91km、2770m
上りは残り2000m弱。ようやく半分を超えた。超えたけど、こんな調子で大丈夫なのかと不安でいっぱい。いや、いまの状態が保てれば大丈夫なはずなんだけど、ここからさらに出力が落ちたら(ここまで落ちたんだから、このあと落ちない保証はない)、さすがにまずいかもしれない。
■カップラーメンがあった
Maruchanだそうだ。このラーメンをみつけたところで、ちょうど、F氏が到着。ひとつずつもらって食べてみた。標高のせいかお湯の温度が低くていまいち。でもちょっとうれしかったな。
■カップラーメンは人気で長蛇の列
私とF氏がもらったときは列がなかったが、食べ終わるころには長蛇の列になっていた。
■ほかのRest Stopになかったものがあったので食べてみた
両方ともあんまりおいしくなかった。やめておけばよかった(--;)
バテ気味なので少しゆっくりすることにしてF氏を見送り、さあ、私もそろそろと思ったらN氏が到着。
この下り、コース図によると8.7km、333mのはずなのだが……距離はそのくらいだけど標高はもっと下っていた。約500m。話がちがうやん。
■Ebbetts Passへ上り返しの折り返し点
ドリンクを作りたそうとサドルバッグからドリンク用粉末を取り出したとき、梅丹2RUNを持ってきていたことを思い出した。足がつるというのは経験がないのだが、まあ、気休めにと飲んでおく。
ここでもF氏を見送って長めに休息し、さあ、出ようと思ったら、また、N氏が到着。ま、総合するとだいたい似たようなペースになっているということなのだろう。
ともかく、がまんして上るしかないと上り返しはじめてみると……あれ? 少し楽な感じがするし、出力も180Wくらい出るようになっている。休んだ効果にすぎず、すぐまた150W強まで落ちるかと思ったけど、結局、Ebbetts Passへ上り返しはそのまま。少しだけど調子が戻った?
■4th Passまで7時間53分で108km、3283m
獲得標高3000m超え。乗鞍か富士あたりをもうあと1本ちょい上ればいい(--;)
4th PassからLunch Stopまでがが~っと下る。Ebbetts Passの道は森のなかで、木漏れ日が気持ちいい。
と、上ってくる人がスローダウンしろと合図してくる。なんだろうと思ったら、写真スポットになっていた湖のところに救急車が。どうも、下りでひとりコースアウトしたらしい。ひとり道ばたに横たわっていて、周りに何人かがついている状態。けっこうきついブラインドカーブなので、曲がりきれなかったのか、それとも、写真スポットから出てきた人がふらついて、それをよけようとしてコースアウトしたのか。
そうそう、あと、なんか変な音が近づいてきたと思ったら、立って乗る自転車にぶち抜かれた。この手の自転車で参加している人が10人以上はいるようで、上りなどで抜きつ抜かれつというのは何回かしてきたのだが、立っているだけに下りは遅いような気がしていたのに……
Lunch Stopで追いついたので、声をかけてみた。
■珍しい自転車
と、この男性、私のウインドブレーカーを見ると、去年もそういうのを着た連中がいた、今年、Hiroは来ているのかと聞いてくる。Hiro……Hiro……聞いたことがあるようなないような……口ごもっていたら、ウインドブレーカーを指さしつつ、こいつだと言う。あ、ひろじぃか(^^;) いつも、じぃ、じぃって呼んでいるのと、日本語と英語でイントネーションが違うのとでわからなかった(^^;) 来ている、2nd Passで抜いてきたから、いまごろ、3rd Passを上っているあたりだと思うと答えると、よろしく伝えてくれとのこと。
今回のデスライドは、4人全員がLongridefun.comのマイキャラジャージを着ているのだが、これはこれでいろいろといいようだ。エイドなどでもみつけやすいし、あちこちから、去年もそういうのを着てる連中がいたとか、どこで買えるのかとか、話しかけてもらうきっかけにもなるし。
■Lunch Stopまで8時間22分で125km、3310m
■ランチプレート
お昼を食べようとしたらF氏が到着。一緒に食べることにする。食べ終わって少ししたらN氏も到着……なのだが、どうも止まらずに行ってしまったようだ。今回で5回目だかの参加なのだから様子がわからずまちがえたということはないはずで、お昼は食べないという選択をしたのだろう(あとで聞いたら、そこまでに食べ過ぎた気がするのでお昼はパスしたとのこと)。
ここもF氏が先発し、私があとから出発。
■出発はスタートから9時間25分ほど。1時間くらい休んだ計算になる
Lunch Stopからスタート地点までゆるいアップダウンなのだが、なんと強烈な向かい風。ペースが合う人とトレインを組み、ローテーションで走る。途中、後ろから来た人がトレインに付かずそのまま抜いていった。パワフルだなぁと後ろ姿を見ると女性だった。
デスライドで思うことのひとつに、女性の参加者が多いし、パワフルな女性が多いというのがある。もちろん、男のほうがずっと多いのだが、参加者中の割合として、日本の数倍か10倍くらい女性がいるように感じる。私より年上としか思えない女性も少なくない。
で、そういう女性の自転車、Ultegraのロードなのに、なんか、フロントが異様に小さく、リアが異様にでかかったりする。どう見ても、インナーローは1:1よりギア比が小さい。あんなの日本では売ってない。山が多い日本でどうして売らないんだろう。完成車だとフロント34、リア28までなんて、走れる場所が限定されちゃって裾野が広がらないと思うんだけどなぁ。
スタート地点に向けた最後の緩い上りでF氏をパス。
■スタート地点周りは参加者の車がずらり
■最後の本格的上りが始まるWoodfordsのRest Stopまで10時間20分で148km、3590m
■Woodfordsでは水浴びのサービスがある
気温31℃だから。それでも、今年はわりと涼しいらしいけど。
それにしても……調子はほぼ戻ったようで、180W前後で走り続けている。回復のタイミングからすると、2RUNが効いたとしか思えない。もしかして、不調の原因は汗で塩分が抜けたことだった?
一応、塩分不足が原因だったという仮説のもと、念のため、2RUNをもう2個とっておく。4th Passの上りからこっち、気温の上昇もあってずいぶんと汗をかいているし。
このあたりからは交通規制がなくなり、車がばんばん走る道になる。なるべく右端を1列で走るようにと指示があった。
■道ばたで応援してくれる人たち
ここだけでなく、あちこちに応援の人たちがいた。みんなアメリカ的で明るく、にぎやかだ。
ちなみに、上の写真はN氏が走りながら撮ったもの。ちょうど私が追いついた瞬間で、直後、「一緒に写真、撮りますか」と尋ねてあげたのだが、固辞されてしまった。あとからの話では、じぃに言われたら撮っていたかもしれないけど、私やF氏はまじめだからどうこうとか、なんか、わかるようなわからないような言い訳が出ていた。
■最後のRest Stop、Hope Valley
ここでは飲み物だけをもらう。なんかもう、いろんな意味が胃がひっくり返っている感じで、ものを食べる気にはならない。
■ここまで11時間17分で157km、3985m
ここまででほぼ4000m上ったのか。もうちょいである。ただし、最後の5kmくらいは例のグラベル。覚悟して上り始めたが、やっぱりきつい。途中で休みたくなるが、足をついたら押しが入りそうなので、がまんして上り続ける。
振動がひどいためだろう、あちこちにボトルが落ちている。ホルダーから飛び出したのか、ホルダーごと外れて落ちたのか。私のボトルホルダーも、前側が緩んでぶらぶらになっていた。長いビスを使っていたからいいけど、短いビスなら抜けていたんじゃないかと思うほどの緩み方。
■Carson Pass到着~
5th PassであるCarson PassをすぎてすぐがRest Stop。ここで最後の通過確認シールを貼ってもらうとともにFinisher's Pinをもらう。
■最後の通過確認
■5枚の通過確認シールが貼られたゼッケンとFinisher's Pin
■ここまで12時間46分で172km、4452m
■ここはアイスが配られる
例年はくそ暑いらしいのでこのアイスがうれしいはずなのだが、ちょうど、我々がゴールしたとき、日が陰ったのもあって、今年はむしろ寒くてまいった。
■N氏も到着し、3人で記念撮影
■サインボードに名前などを書いてから下り始める
未舗装部分は慎重に下る。ブレーキの効きが極端に悪いのだ。振動もひどくてお尻が痛いこと。でも、そんな場所でもすごいスピードで下っていく人たちがいる。車もいる道なのに。
最後の舗装路は、もう最後だからとがんがん踏んでいく。最後の上りがなにげにきついと聞いていたが、なんと、ここは220W前後とまともな出力でがんがん上ることができた。やっぱり、塩気が抜けて力が入らなくなっていたんじゃないかな。
車をデポしたところに戻ると……車がない! じぃがどこかに移動したらしい。本部側に回ってみたりするが、よく覚えていないレンタカーなのでみつかるはずもない。うろうろしていたら、デポしたところの近くに車が戻っていた。予想よりかなり遅くなっている、なにかあったのではないかと勘違いしたじぃが車で迎えに出ていたそうで、N氏は、最後、車に回収でちょっとだけ楽をしたらしい。
ともかく、無事にデスライドのフルコースを完走。
本日のライド-総走行距離202.9km、獲得標高4644m、所要時間14時間23分(休憩込み)、走行時間10時間6分、消費カロリー5077kcal、平均速度14.1km/hr、平均移動速度20.1km/hr、最高速度81.2km/hr
F氏は公式フィニッシャージャージを注文。私は、記念に欲しいとは思えど着る機会はないはずなので注文しないことにした(自分ひとりで走るときはオーダージャージを着るので)。そのかわりというかなんというか、Death Rideの文字が入った公式レッグウォーマーを購入。
会場をあとにしようとしたとき、ふと空を見上げたら飛行機雲がきれいだった。
■飛行機雲がきれいだった
■晩ご飯はまたもステーキでタンパク質を補充
11時ごろに就寝。さすがによく寝られそうだ。
■感想
やっぱ、きついわ(笑)
前日夜に寝られなかったのは余計だったけど、それなしでも、中盤の出力低下とか、あれだけ乗ったらなにか起きるわなって感じ。出力低下について、今回、もしかすると塩分の抜けすぎが原因かもってことがわかったのは、今後、役に立つかもしれない。しばらく検証してみたい。
走り終わって体のほうは……足が疲れているのは当然。そのほかは、引き足で使う腸腹筋と呼吸に使う腹筋上部が痛い。あとは背中から肩にかけてがばりばり。最後の背中から肩は、Carson Passに向けた最後のグラベルが原因だ。そこまでは腕の力を抜くように気をつけていてよかったのだけれど、グラベルの振動で振れそうになるハンドルを押さえ、でこぼこに打ち勝つだけの力を入れて踏ん張ろうとした結果、急激に痛み始めた。
お天気が回復してくれたのは本当に助かった。試走した日のような天気だったら、寒さに負けてDNFになってしまったかもしれない。それが、全体としては暑すぎず、寒すぎずのベストな気温になったし、なんといっても、青空が広がっていたのが気持ちよかった。雄大な風景も雲が垂れ込めていたらどんよりしてしまう。
コース周囲の地勢・植生が大きく変化するのもおもしろかった。山が違えばそのあたりが違うのも当然だろうが、峠のこちらとむこうでも大きく違っていたりするのだ。後半は不調だったこともあり、そのあたりの写真が少ないのがちょっと残念、かな。
アメリカらしくおおらかというかおおざっぱというかなあたりも、私には合うかな。昔からアメリカの水は合うようで、5年、10年ならアメリカ暮らしもいいなぁと思ったこともあるくらいなので。
初めて会った人にもフレンドリーに話しかけてくれる人が多いのもアメリカ的でいいところ。まあ、聞く・話すの能力が落ちまくっているので聞き返さなければならないことが多いし、聞き返してもいまいちちゃんと聞き取れていないことが少なくないようなのが残念だけど。
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コメント
おつかれさまでした!
改めまして完走おめでとうございます。
しかしさすがのBuckeyeさんも
寝不足や塩分不足?になっちゃったんですね。やっぱりあそこの環境って並みじゃないと思うんで到着後の数日で調整すんの無理ですよね。
てなわけで次は沖縄ですか?そちらもまた頑張ってくださいねー
投稿: Bobtaro | 2015年7月15日 (水) 11時50分
Bobtaroさん、
ありがとうございます。おかげさまで、人生初の獲得標高4500m超えを無事走ってきました。
それにしても……寝られなかったのは予想外でした。去年、足切りに合うんじゃないかと不安いっぱいで参加したツール・ド・おきなわも3時間くらいぐっすりですっきり目覚めてしまい、ああ、緊張してるんだなぁと思ったんですが、今回はそのはるかに上を行きましたから
シーズン後半の山場は、おっしゃるとおり、ツール・ド・おきなわ市民100kmです。そこに向けて、いろいろと準備していきたいと思ってます。
投稿: Buckeye | 2015年7月16日 (木) 11時22分