第1回南伊豆グランフォンド参加
この週末は第1回南伊豆グランフォンドにO氏とふたりで参加。27日の金曜日に受付、28日の土曜日が走行距離117km、獲得標高2544m、3月1日の日曜日に走行距離80km、獲得標高1400mという2日連続のイベントだ。
■南伊豆グランフォンド
宿泊は横浜市少年自然の家南伊豆臨海学園というところ。洗面所にある鏡の高さも低いし、子ども向けの研修施設なのだろう。1泊2食で約2500円と格安。それでいて、朝も夜もバイキングで食べ放題、夕食には伊豆らしく刺身も出る。居室は2段ベッドの蚕棚8人相部屋、二つ折りシーツのあいだに潜り込んで寝る形だが、コストパフォーマンスは高いと思う。
私は27日の午後2時ごろ、ふたり分の荷物と自転車を車に積んで出発。圏央道が開通したおかげで伊豆が近くなったが、目的地が伊豆半島先端近くなので、半島に入ってからが大変。現地到着は6時だった。途中、伊豆半島西側海岸を走っているとき、夕日がとてもきれいだった。
受付をすませ、自転車や荷物を運び込んだあと夕食。
■自転車置き場
風呂に入ってから、伊豆急下田駅まで行き、仕事が終わって電車で来るO氏をお迎え。戻る途中、ふと思いだして、翌日用の補給食をコンビニで買い込む。南伊豆グランフォンドを運営するKFCトライアスロンクラブがやっている東京グランフォンドに参加したとき、エイドの補給が不足気味だったことを思いだしたからだ。
帰着後、コンビニで買ったビールを飲んで就寝。
夜中、寒くて目が覚め、服を着込んで二度寝するといったことはあったが、それなりに休めた感じで6時ごろに起床。服装は、長袖インナーに長袖ジャージ(春秋用のもの)、下は厚地の靴下、レッグウォーマー、膝下までのレーシングパンツ、グローブは指先まで多う分厚くはないもの。あとはウインドブレーカーで調節。結果としては、これで正解だったようだ。
7時朝食。
8時すぎ、忘れ物をとりに車まで自転車で。車はかなり下にある廃校となった小学校に置いてあるので、自転車で行くのがいいだろうと思ったのだ。似たようなことを考える人が何人もいたのだが……戻りが14%くらいはある急坂。押して上がっている人が多かった。アップもなしというのはきついけど、クリートシューズで歩くよりはいいと、私はライドオンで上がってしまったけど。
8時半から20~30人ずつ2分間隔でスタート。我々は後ろから2番目か3番目とかなり後ろのスタートとなった。
スタートからしばらくはアップダウンをくり返す。上ると暑いのでウインドブレーカーは脱いでおいたほうがよかったかと思わないでもなかったが、下りや平坦では風が冷たく、やはりウインドブレーカーを来ておいて正解だったかも……なんて思いつつ、出力150W前後とアップを兼ねて軽く走る。
気温は朝方で8℃くらい。昼間は13℃まで上がる予報。風は冷たく感じるが、それでも伊豆は暖かいのだ。その証拠に、2月末だというのに、もう、桜が咲いている。
■桜が咲いている
少し走ったところで、カーブの先に参加者がたまっているのを発見。海の向こうに富士山が見えるからだった。
■富士山がきれいに見えた
■そのあともなかなかの景色
いつも山にばかり行くので海岸線を自転車で走るというのは初めての体験なのだが、これはこれでなかなかにいい。景色の変化は大きいし、意外なほどアップダウンがあって飽きない。海岸線って、なんか、砂浜沿いの平坦路を想像していたのだが、山が海に迫っているあたりなら楽しめるわけだ。
海岸線は、私が前を引き、O氏が付いてくる展開。
途中、自転車置き場でみかけたGreg LeMondらしき自転車の人をみかけたので声をかけてみた。けっこうお年の人だ。
- (Buckeye)
- Greg LeMondですか?
- (お年の方)
- そうだよ。
- (Buckeye)
- 私も、こないだ買ったんです。
- (お年の方)
- お~、いまはそんなのなんだ。でも、色はやっぱりコレなんだね(お年の方のフレームもオレンジ色)。
- (Buckeye)
- LeMondさんが好きなのか、この色が基本ですね~。
- (O氏)
- 自転車がツーリング仕様みたいですけど、どちらから来られたんですか。
- (お年の方)
- 昨日、千葉から自走してきたよ。
- (Buckeye)
- かなり遠くないですか?
- (お年の方)
- ん~、200kmくらいなものだよ?
- (O氏)
- 明日は雨が降りそうで心配ですね~。天気がよくなかったら、我々は、明日、走るのやめようかと思ってるんですけど。
- (お年の方)
- 雨? 自転車で走るのに関係ないよ。僕は、明日は千葉に帰るからこっちはいずれにせよ走らないけど。
いやいや、なんとも元気なお方だ。
30kmくらい海岸線を走ったあと、山越えへ突入。標高900mのピークを越える道である。
上りは、それぞれのペースで上り、上で待ち合わせる。というわけで、出力を200~240Wと高めにして上っていく。
たいしたことはないだろうと高をくくっていたのだが、これがなかなか楽しい道だった。あっちこっちに10%超えが出てくる。12~14%が続くところも少なくない。最大は、たぶん、17%くらいあったはず(ダンシングしていたので、メーターをきちんと見れていない)。ウインドブレーカーは当然に脱いで上り始めたわけだが、ジャージの前を全開近くまで開けて上ることになった。それでも暑くて汗がしたたり落ちる。ギアは、今回、初めてフロントダブル(50-34)、後ろ11-32Tの11速だったのだが、インナーローまで使うことに。
頂上でお昼のはずなので、それを楽しみに上がっていく。と、まだまだ上るはずなのに、なんか、終わりっぽい。え、どういうこと? どうも、レストハウスが峠ではなく、少し下にあるということらしい。海を含めた眺望ということでは、たしかに、そのほうがいいのかもしれないが。
■レストハウスに到着
O氏の到着を待ってお昼。なんか注文を聞いているのでいろいろ頼んで自費なのかと思ったら、カレーの普通盛りか大盛りかを尋ねられただけだった(ふたりとも普通盛りを頼んだ)。もらった番号札は69番と70番。奥にある飲み物をどれか1本どうぞと言われ、ふたりともコーラを取る。その後「~番の方~」って呼び声が上がったら、なんと、まだ50番台。カレーでどうしてそんなに時間がかかるのかわからないが、出てこないものは仕方がない。立ってコーラを飲みつつ、しば~らくカレーを待つ。
出てきたカレーはのっぺり型(具がない、とも言う)。味はそれなり、かな。ささっと食べて出発。食べるのに要する時間は待ってた時間よりよっぽど短かった。入り口に向かって歩いて行くと、あれ、列が伸びてる。これ、だんだんと待つ時間が長くなるんじゃないかなぁとヒトゴトながら心配になってしまった(夜、O氏が仕入れてきた情報によると、後ろのほうは1時間待ちだったらしい)。
もう少し上りがあるのだが、すっかり冷えてしまったので、ウインドブレーカーを着たままスタート。暑くなるころには峠に着いた。
■峠で富士山をバックに
このあとは下り。つづら折りなので、カーブのたび、どう曲がるべきかを考えつつ、スピード抑えめで下っていく。上りは抜く一方だったが、この下りでは何人かに抜かれた。
標高200mくらいまで下ってからの上り返しは国道で車がいっぱいだった。早咲きの桜を見に来る人など、観光客が多いのだそうで、仕方ないのかもしれないけど。
■上り返し終了
この直後にトンネルがあるのだが、車が多くてけっこう怖い。
ががっと下った後は、平坦基調がしばらく続く。30~35km/hrで快適巡航。O氏にはちょい速いかなと、ときどき後ろを気にしてみたが、ちゃんと付いてきているのでどんどん走る。あとで聞いたら、ちょっときついけど、離れたらもっときつくなるはずだからがんばって付いていたとのこと。
下田の町でコンビニに立ち寄り、トイレと補給。今回、コンビニに立ち寄る参加者をあっちでもこっちでも見かけた。エイドがあまりないから(80km以上走ってお昼以外はなし)だろう。我々はそのつもりである程度をポケットに入れて走っていたからいいけど、エイドで補給すればいいと思っていた人にはちょっとつらかったかも。コース前半にはコンビニがあまりなかったし。
下田から少し行ったあたりにエイドステーションがあった。養蜂所の直営店がエイドステーションになっていて、ゆずやレモンの蜂蜜漬けを使った飲み物がもらえる。おいしい。おいしいのだけれど、ここまで来ると、もう、補給の必要はほとんどないってあたりだもんなぁ。エイドの設定としては、どうなんだろうと思ってしまった。
エイドステーションを出て少しのあたりを山側に右折。その直後、菜の花畑が広がっているところがあった。
■菜の花畑
なかなかにきれい。あと、匂いがすごい。これだけ咲いていると、さすがに、ね。
菜の花畑のちょっとあとには、河津桜の並木があった。
■河津桜の並木
川の両側に桜がずらり。満開。そめいよしのに比べると小さい品種のようだ。このあたりでは、この河津桜を増やそうとしているらしく、このあとも、小さな桜が並べて植えられているところがあちこちにあった。
桜がなくなると、最後のアップダウンが始まる。ひとつひとつの上りが小さいので、ちょっとスピード高めで突っこんで勢いで上がってしまえる感じだが、ここにアップダウンがあるのは飽きなくていいかも。
結局、4時過ぎにゴール。スタートが8時半すぎだから7.5時間くらいか。平均時速15kmほど。意外なほど時間がかかったなぁ。
それにしても、我々で4時すぎでは、制限時間の5時までにゴールできる人はそんなに多くないのではないだろうか。ちなみに、私で56番目だったらしい。200人くらいは走っているはずなんだけど。あとで聞いた話によると、車で渋滞していた天城越えの国道あたりで脱落者がかなり出たらしい。
■1日目のコース
このあと、ぬるめのお風呂にゆっくり入り、晩ご飯を食べた後、O氏と同室の方としばらくおしゃべり。みんな、どうせ翌日は雨でDNSだと思っていて、のんびりしたものである。
就寝は10時ごろ、かな。やはり、多少は疲れを感じる。そのせいか、すぐに眠りに落ちた。
翌日、目が覚めたときには曇り。一応、天気予報を確認するが、9時くらいから雨、雨、雨。あまり強くは降らないような予報ではあるが、ずっと雨の中を走ることになりそうだ。雨の中を走っても楽しくないので、朝食後、我々はDNSを申告。9時に2日目のスタートを見送って東京に戻ることにした。
■2日目の参加者たち
服装を見ると、かっぱを装備している人が少ない。撥水らしいものを上だけ着ているとか、なかには、上下とも水が染みこむ服のままという人もいる。夏場ならそれでもいいけど、気温が10℃もいかないくらいのいまはさすがにきついのではないだろうか。他人事ながら心配になってしまった。結局、雨はかなりの強さで降り続けたようだし。みなさん、体調崩していなければいいんだけどな。
■感想
初日はかなり楽しめた。コースも、最初の海岸沿い~最初のピークはかなり楽しめる。車が多いあたりはがまんの走りになってしまうが、そのあとには、気持ちよく巡航できるところとか、最後の軽いアップダウンとか、なかなかいい感じになっていたと思う。この時期、ほかにイベントはないし、来年もあるようなら、また参加してもいいんじゃないかとO氏と話し合っていた。
ただ、エイドは改良の余地ありだろう。
お昼のカレーがなかなか出てこないというのはさすがにどうかと思う。1時間も待つくらいなら、お弁当でも渡されたほうがよかったんじゃないだろうか。
補給食がほとんど出ない(お昼しか出ないと言ったほうが正しい)というのも、告知しておくべきではないだろうか。エイドが充実していなければならないとはまったく思わないのだが、最近のイベントは、エイドで出るものを全部食べたらカロリーオーバーになりそうなところが多いので、イベントでは補給食を持たずに走るという人も少なくないと思う。そのつもりでここに参加するとハンガーノックを起こす危険だってある。あらかじめ知らされていれば、補給食を準備していけばいいだけの話なのだけれど。ちなみに、Attack 299!もエイドがないに等しいのだが、こちらは、「自前で用意しろ」と告知されているし、経路上にあるコンビニの地図も渡される。Attack 299!の参加者には、エイドがしょぼいなんて文句を言う人もいない。エイドがないのがわかった上で、そのコースを走りたくて集まってるんだから当たり前だ。
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コメント
南伊豆グランフォンド(るーじのぶらちゃり)」
http://ameblo.jp/circlestytours/entry-11996049817.html
によると、17時までにゴールしたのは100人に満たなかったらしい。参加者は280人くらいと聞いているけど、これは2日目だけ参加の人も含めての数字かもしれない。でもまあ、初日に200人は走ってると思う。となると、もしかして、完走率50%切り!?
投稿: Buckeye | 2015年3月 3日 (火) 08時27分
「第1回南伊豆グランフォンド」開催報告(ハマスポニュース)
http://www.hamaspo.com/sportsblog/2015/03/bmid_2015030314090200004.html
によると、「2日間で延べ401人の参加」だそうで。ということは、「参加者は280人」というのは1日目の参加人数だったのだろう。制限時間内の完走率1/3。そういえば、6時ごろまでは走っていたようだけど、回収されずに戻れた人の割合でもどのくらいだったのだろう。
投稿: Buckeye | 2015年3月 4日 (水) 05時50分
はじめまして。自分も南伊豆に出たのでコメントさせていただきます。
第1回目の開催としては、コースの難易度やエイドの少なさなどの情報が少なかったように感じましたね。
自分も昼食は120番で一時間待ちでした。
そこからかなり追い上げして、4時45分に70番でゴールでした。
来年は、コース設定(下田の渋滞は回避)してもらっていただけるともっと楽しめそうですね!
投稿: けい | 2015年3月 8日 (日) 12時47分
けいさん、
コメント、ありがとうございます。ブログ記事も、書かれていた初日の前半はとりあえず読んできました。山岳系グランフォンドの初挑戦できちんと完走、おめでとうございます。
様子がわからず参加した人たちは大変だったのかも、それにしても、時間内完走が1/3というのはすごいなと思っていましたが、そうですか、観光兼ねて参加の初心者が多かったんですか。それじゃ、とてもじゃないけど走りきれないのもわかります。私や同行のO氏のように、参加するのはグランフォンド系ばかりとか(私は、あと、ヒルクライムのレース)なら、あのくらいは特に珍しくないというか、走りごたえが適度にあって楽しいイベントなんですけど。
まあ、なにをするにせよ、初回というのは予想外のことがいろいろと起きるものですよね。
『週刊KFCトライアスロンクラブ通信』によると、来年、渋滞していた下田街道は省くつもりのようですね。前半の坂と後半の快適巡航、最後のアップダウンを渋滞なしでつないでくれると、全線快適になるので、どういうコースになるのか、楽しみにしています。
投稿: Buckeye | 2015年3月 8日 (日) 14時06分