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2015年1月25日 (日)

「ロードレーサーで華麗に曲がる!」セミナー

曲がるセミナーというのがあったので受講してみた。

「ロードレーサーで華麗に曲がる!」セミナー

去年、ツール・ド・おきなわで落車したのはカーブを曲がりきれなかったからだし、夏にAttack 299!でガードレールに触れて切り傷を作ったのも、グレーチングによる段差に対応したらカーブが曲がりきれなくなったからだ。そして、その反省として、ふだん、ひとりで走っているときは十二分に余裕をもって曲がっているため限界の走りが身についていないのではないかと考え、今年は、余裕をもって曲がっているときからきちんと曲がって曲がり方を体に覚えさせようと考えていた。そんな矢先、「バイクが曲がるメカニズムを知って正しく練習すればスムーズ、安全に曲がれるようになる。逆に、正しく練習しなければどんどん曲がれなくなる」というセミナーをみつけたので、とにかく、受講してみようと考えたわけだ。

前日、仕事関係の人たちと夜遅くまで飲むことに急になり、帰宅がほぼ午前さま。セミナー会場の大磯ロングビーチへ8時に着くためには6時ごろに家を出なければならないわけで……バイブレーションの目覚ましを腕につけ、5時前後に目が覚めたら行く、ダメならあきらめるということに。

結局、5時半に目が覚めたので、急いで準備をして6時少しすぎに家を出る。圏央道経由だろうと思っていたのに、ナビの最速ルートでは都心方向を指示される。そちらでも到着予定が一応はまにあう時刻だったので従ったが、あとからいろいろ検討してみると、どうも、中央道・東名道を結ぶ圏央道がまだ存在しないことになっててそういう指示になったらしい。車載機のみのナビではなく集中管理しているセンターからルートを仕入れる方式だったので、まさかそんなことになっているとは思わなかったのだが。

ともかく、途中、コーヒーと朝食を買い込んで車を走らせ、15分ほど前に到着。

■集まった参加者

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急いで準備をして集合場所へ行くと……なんか、スニーカーの人が多い。もしかして、ビンディングシューズでないほうがいいのかなと思っていたら、申し込み確認メールでそういう案内があったらしい(帰宅してから確認したが、私は申し込み確認メールを受けとっていないようだ)。急いで車に戻り、スニーカーに戻す。

以下、セミナー内容を心覚えに記す。

■クランクを水平とし、ペダル上に立つ練習(ウエイトはニュートラル)

これが基本姿勢。基本姿勢を体が覚えていなければ応用もできない。クランクは右前でも左前でもお好みで。私は、ほぼ必ず右前なので、いつもどおり右を前にした。

■ペダル上に立ち、重心を少し前、少し後ろにずらす練習

基本姿勢から少しだけ重心を外す。あまり大きく動かさなくていい。ニュートラル範囲を外れるくらいまで動かすだけ。ウエイトがニュートラルから外れる感覚を覚える。

■ペダル上に立ち、重心を大きく前、大きく後ろにずらす練習

後ろはいわゆる急制動の姿勢、前はハンドルにお腹をつけて体二つ折りという感じ。思わず、「舌、出さなくていいんですか?」と聞きたくなった。そう、弱虫ペダルの御堂筋くんが飛ばすときの姿勢なのだ。顔も、御堂筋くんみたいに前を見る(下を見てはいけない)。舌を出すのはやめたほうが無難。万が一バランスを崩したとき舌をかみかねないので(^^;)

■急制動の練習

重心を大きく後ろにずらした姿勢で急制動。後輪を滑らせず、狙ったところで止まれるように。

重心移動、ブレーキ操作、ペダル操作など、各種の操作について、使える段階をなるべく増やす。重心は前、真ん中、後ろよりめいっぱい前、かなり前、少し前、真ん中、少し後ろ、かなり後ろ、めいっぱい後ろという具合。

ブレーキ操作に習熟すれば、シートに座ったまま前輪ブレーキを強めにかけてジャックナイフ(後輪を持ち上げる)なんてこともできる。(目の前でやっているのを見たが、なんとも不思議な光景だった)

■ペダル上に立ち、体(肩?)を左右にずらす練習(蛇行しないように)

ウエイトの左右移動。まずは、バイクそのままで体を左右にゆっくりずらす。姿勢としては、リーンインのように肩を中心からずらす感じ(最初、腰からずらそうとしてしまった^^;)。バイクはなるべく直進するように。

■ペダル上に立ち、バイクを左右にずらす練習(ひじ・ひざは開く)

今度は、体は中心に残したまま、バイクを左右にゆっくり倒す。ダンシングの動きに近いが、それをペダル上に立った姿勢で行う。なお、このとき、ひじとひざは開いていい。というか、ひじとひざを締めているとバイクを振れない。

「華麗に曲がるセミナー」と言いつつ、ここまでまったく曲がっていない(^^;)

■ペダル上に立ち、スラロームする練習(腕でプッシュできればなおよし)

1.8m程度の間隔で置かれたコーンをスラロームで抜ける。とりあえずはリズミカルに抜けることを目標に。最終的には、腕のプッシュが入れられるように。左右円弧の後半、中心に戻ってくるあたりで腕のプッシュを入れると加速していくのだ(スケートの片足スラローム練習で上級者がやるのと同じパターン)。

■ペダル上に立ち、4コーンを小さく回る練習(体とバイクの関係はいろいろ)
(外足荷重でバイクを倒すリーンアウト、ニュートラルでリーンウイズ、ニュートラルでリーンイン)

4コーンを正方形に置き、あちらのコーンからこちらのコーンへとクルクル回る練習。回り方は、外足荷重でバイクを倒すリーンアウト、ニュートラルでリーンウイズ、ニュートラルでリーンインといろいろ取り混ぜる。視線は先へ先へと。コーンを回る後半には次のコーンを見るように。

■4コーンをぐるぐる回る

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セミナーでは、このあと、さまざまな曲がり方を取り混ぜてカートコースを走る練習があった。

今回の説明でふーんと思った点もメモしておく。

■外足荷重は曲がらない

曲がりたいならバイクを寝かせなければならないのに、外足荷重をすればバイクは立ち上がろうとする。立ち上がろうとするバイクをハンドル操作と力でねじ伏せて曲がることになるので、バイクがゆがむ。ゆがみはロス。けっしていい曲がり方ではない。必要に応じて外足荷重もできるほうがいいが、それが基本、それしかないという考え方は誤っている。

基本は、足前後のニュートラル重心。これがバイクに変な力がかからず、一番スムーズに曲がれる。曲がるときには、タイヤを転がすイメージで。

あらら……そうなんだ。いちいち外足荷重するのがメンドーで、余裕をもって曲がれる速度だから怠慢こいて足前後のままって走りをこれまでしてきたのがいかんのだ、今年は、きちんと外足荷重する練習をするぞって思っていたのに。出鼻をくじかれたというか、このセミナーに参加してよかったというか。

ニュートラルでタイヤを転がすイメージだと、バイクがパタンと寝てしまいそうな不安を感じたりもするけど、たしかに、それって、バイクが簡単に(もっと)寝る状態で走ってるってことだよな。エンジン付きバイクだと、その状態でバイクが寝始めるとコントロールできなくなったり、バンク角の問題からリーンインやハングオンが必要になるから外足荷重が基本でいいのだろうけど、自転車は軽い分、コントロールしやすいからウエイトニュートラルのリーンウイズが基本でいいのかも。

■コーナーは余裕をもって曲がる

自転車はコーナーで勝負するものではなく、コーナーは余裕をもって曲がるべし。状況がよければ限界速度で曲がるのもいいだろうが、現実には、突発事への対応などもあるので余裕がなければならない。重心ニュートラルのリーンウイズで余裕をもって回っていれば、なにかあったとか、ちょっと左右に重心を外すなど、いろいろな対処が可能になる。

■ブレーキは早めに軽くかけていく

コーナーギリギリまでなるべく高速で走ろう、コーナーをなるべく速いスピードで曲がろうとして、コーナー入り口でがつんとブレーキをかけるのは、結局、遅いことが多い。もっと早いタイミングでブレーキをかけ始め、十分に減速してからコーナーに入ったほうが結局は速い。初心者レースの後走をしていると、コーナー入り口ですっと遅れ(初心者連中よりブレーキのタイミングが早い)、コーナーなかごろで追いつくどころか、先行しそうになったりするらしい。

■コーナーの問題は切り分けが必要

「曲がれない」「曲がるのが不得意」という場合、曲がるのが下手なケースとスピードコントロールが下手なケースがある。それぞれで対処方法、練習方法が違うわけで、きちんと切り分けなければならない。

エンジン付きの二輪に乗っていた人の場合、スピード慣れしていてがんがんに走れることが多いのだが、気づかないうちに限界ぎりぎりで走っていたりして、ちょっとなにかあっただけで落車につながったりする(あ、私だ^^;)。

■感想

ふつーに道を走っているだけならふつーに走れるわけで、コーナーが得意とも不得意とも思っていなかったのだけれど、こうして動きを分解してやってみると、左右のアンバランスとか、いろいろな問題があることがわかる。基礎練習としてしばらくやってみるのが吉だと思う。それをやったところでコーナーを曲がる速度があがるわけではないのだが(というか、私の場合、少し落としたほうがいいらしい)、ナニゴトかあったときの引き出しが増え、安全性が高くなるのはまちがいないと思う。今回、講師をしてくれた方も言われていたけど、「練習は裏切らない」から。

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