ツール・ド・八ヶ岳2014参戦
ツール・ド・八ヶ岳に参加してきた。国道で2番目に標高が高い麦草峠(2120m)まで約25km、獲得標高1300mあまりを駆け上がるヒルクライムレース。
ルートラボの数値だと、24km、1311m。
八ヶ岳の名前を冠して八ヶ岳で行われるレースなので、これに出ないという手はない。
去年は、参加申し込みが終わるあたりから自転車に乗りはじめたので、存在も知らなかったし、知っていてもとても走れるとは思えなかったコース。もちろん、今年は、走るだけなら特に問題はない。一応、目標タイムは1時間30分、かなぁ。というより、先日導入したパワーメーターで平均220Wで走ること、パワーがなるべく一定になるように走ることを心がける。
気温はこのところ低温、天気は少し前の予報だと「曇りときどき雨(雨の確率50%)」とのことで、雨がふったらDNS(Did Not Start)だなぁと思っていたが、金曜日夜には「曇り(雨の確率30%)」となんとかなりそうな感じになってきた。
前日に受付をすませ、野辺山泊。宿泊場所からスタート地点まで30分くらい。
今年の初レースだし、冬の間はローラー台ばかりだったし、冬の間に自転車を多少いじっていたりするしで、準備に手間取り、寝たのは遅めの10時ごろ。
5時起床。このところ体重は63kg台、体脂肪率9%前後で推移しているので、昨年後半に比べて体重3kg減という感じ。
朝もいろいろもたついてしまい、出発は6時50分。7時には駐車場についていたいと思ったのに……スタート地点近くの駐車場に入れず、上のスキー場に回れとかいわれたらアップする時間がなくなる。まずい。
出発直前、荷物を積もうと外に出たら……車に雪が積もってる、雪、降ってる(--;) ダメだったかぁと思いつつ、スタート地点に向かう。野辺山は雨が降りやすいので、八千穂あたりは大丈夫かもしれないし、DNSでも計測チップは返さなきゃいけないし。
国道141号まで下ると雨。朝飯代わりにクリーム玄米ブランをかじりながら141号をしばらく北上すると、路面が乾いてきた。ぎりぎりだいじょうぶなのかな?
駐車場には7時15分ごろ到着。まだ少し余裕があるくらいで、駐車場に入れないかもって心配はいらないようだ。でも、もうちょい早く着かないといかんな。準備がばたつく。
■駐車場で準備
自転車を下ろし、預ける荷物をもってスタート地点へ。服は朝一に着替えておいたので、ここにはほとんど時間がかからなかった。
服装は、下がハーフのパンツにニーウォーマー、上が長袖ヒートテックに腹巻き、薄地の長袖ジャージ。足元には靴の前半分だけを覆うトーカバー。グローブは指先まであるもの。走った結果では、足元以外はこれで正解。途中からジャージの前半開で、大汗をかくでなし、腹が冷えることもなし。足元は、靴全体を覆うものがいるなぁ(←持ってない)。靴下みたいにぴっちりしてるのを使ってる人が何人もいたけど、あんなのがよさそう。
荷物を預けたあと、アップとして駐車場に近い坂を上り下りする。アップなので、かる~いギアをくるくると回す。出力150Wもいかないくらい。それにしても、坂道でのアップはやりにくい。上って体が温まってきたなぁと思っても、下ると冷えてしまうので。一応、ローラー台も持っていったのだけれど、時間があまりなくて出したり片付けたりに時間を使いたくなかった。タイヤが新しいので、多少なりとも道を走ってなじませておきたいっていうのもあったし。
8時40分ごろスタート地点へ。いろんな人のご挨拶がすでに始まっていた。50代のGクラスはかなり後ろのほうのスタートで、ちょうど、右側に分かれ道があるあたりだった(例年はもうちょい参加者が多いらしいが)。こんな寒い朝は、そちらの道でぎりぎりまでアップをして合流が正解だったかも。競技委員長の話はなかなかにおもしろかった。楽しい人だ。
9時、チャンピオンクラスのあと、1分間隔で若いほうからスタートしていく。予定では2分間隔だったが、寒いので少しでも冷えないようにという配慮だろう。スタートが始まったあたりで、カーボショッツ1本分を飲む。ふたつ前のグループがスタートしたところでウインドブレーカーを脱ぎ、背中のポケットにいれる。
50代は160人あまりがエントリー。スタート時の位置は前から3~4列目あたり。30~40人目くらいかなぁ(50代、60代の混合スタート)。今回、スタートで飛ばす気がないので、ちょっと前すぎだったかも。スタート……で、クリートが拾えない。パワーメーター導入でクリートがSPD→Lookに変わっていて、まだ、イマイチ慣れていないのだ(--;) ここでもそれなりに抜かれたし、スタート直後にもがんがん抜かれる。全体では平均220Wが目標。スタート時もせいぜい240W前後に抑えたペースだと抜かれまくるのね。スタート直後の混乱が終わった時点で、50代、60代のなかで80番前後まで落ちたのではないかと思われる。
あとはたんたんと。似たようなペースの人をみつけてはなるべく後ろについて走る。パワーは220W前後をキープし、緩斜面に入ってもなるべく200Wを下回らないようにする。結果、前半は平均220Wの後半200Wというところだった。ギアは軽めに保ち、ケイデンスが80台前後になるようにする。
水はボトル3/4で列に並び、1/4を飲んでスタート、30分くらいで1/4を飲み、1時間くらいで残りを飲みきるという感じにしてみた。カーボショッツは2本分を小さなボトルに用意し、スタート前に半分、50分くらいで残りを飲む。これはけっこう効いた気がする。飲んだ5分、10分後には少し元気になったのを感じた。
■通行止めの道を通る
国道299号は麦草峠の前後が冬季通行止めになる。その通行止め解除の直前にあるのがツール・ド・八ヶ岳というわけ。前日受付時は迂回路で八千穂高原スキー場へ行ったが、レース当日は、この通行止め区間を通してくれる。
それにしても……道が微妙に荒れていて走りにくい。細かなでこぼこがけっこう効くのだ。富士ヒルクライムなどは有料道路を走るので道がスムーズなはずだが、こちらは国道とはいえ、冬が厳しいところで細かなひび割れがたくさんある。車やエンジン付きバイクだと気にならないんだけどね。
ショートコースのゴールになる八千穂のスキー場で給水があった。紙コップに水をいれて渡してくれるのだが、これはもらわないことにした。ちょっとかっこいいのでやってみたいのだが(^^;)、この寒い中、水をこぼして手袋が濡れたりするとイヤなので。
道中は基本的に抜いていく立場。50代、60代のGグループも後方からのスタートになっているし、前の若いグループから落ちてくる遅い人たちを順次抜いていく。速い人はどんどん先に行ってるわけだが、なにせ、前には1000人近くもいるのだ。抜く相手には困らない。いや、別に抜く人がいないと困るわけではないが、抜いていくのは気分もいいし元気もわいてくる(←意外に単純)。我々より後ろのスタートだった女性とMTB、数台ずつには抜かれたけど(^^;)
パワーは、10kmをすぎたあたりから少しずつ下がり気味。210W前後で200Wを切ることが増えた感じ。その後、さらに落ちて、18kmからあとは200W前後くらいまで低下。心拍が160前後なのでもうちょいがんばれそうな気はするのだけれど、先週水曜日の奥多摩側みたいになったらイヤだなと思うと、もう一息をがんばるのが怖い。特に後半は標高があがって空気が薄くなってくるので、そのせいかもしれないし……
22.5kmのあたりで勾配がいったん14%くらいまでいったあと、下りが登場。一瞬だが、-11%くらいまである下りで、ここで本日の最高速度43.9km/hrを記録。ところが、その直後に17%くらいの激坂。なんだこの鬼のようなレイアウト。下りに入ったとき、ちょっと前の人がぶっ飛ばしたのでその後ろで楽をさせてもらったのだけれど、こんなレイアウトだとは思っていなかったので後ろから外れるタイミングをミスり、がっくりスピードダウン(記録を見るとパワーが0に落ちてる。前にぶつかりそうになって足がとまったせい)。坂を勢いであがることができず、えっちらおっちら上るはめに。来年は、ここ、下りの勢いを生かしてできるだけ上ろう。
激坂がおわると、すぐに白駒池の駐車場。先にゴールした人たちがたくさんいた。そちらから「もうちょいだぞ!」の声がかかる。いや、もうちょいなのはわかってるけど、もうちょいって、あと数百メートルだっけ? 1kmくらいあるんだっけ? 麦草峠は何回も来てるけど、よく覚えていない。結局、白駒池の駐車場をすぎ、右にまがって少し直進、左に曲がったらゴールは目の前だった。
ゴールが見えた瞬間、やべぇ、もうゴールかと思ってダッシュ。記録を見ると320Wくらい出ている。スパート、もっと前からでも十分にいけたなぁ。
ゴールしてサイコンを止める。1時間28分。平均パワー214W。平均ケイデンス84rpm。
■ツール・ド・八ヶ岳の記録
チップを外して返却し、白駒池の駐車場まで下る。預けた荷物をもらって服を着たり補給を食べたりていると……「下山の準備ができた人は駐車場の下側へ~」との声が。なんだ、降りられるのか。昨日、受付時に確かめたら、全員がゴールするまで白駒池にいるようなことを言われたので、デイパックぱんぱんになるまで防寒着を詰めてきたのに。結局、上は薄手のダウン、厚地のフリース、ウインドブレーカー、カッパを重ね着し、下はカッパを着て下る。頭は、耳当てのついた頭を覆うものをした上にヘルメット、その上にカッパのフードという格好。手は防寒のもこもこタイプ。さすがに操作がやりにくい。でも、これだけ着ていると寒くない。
■白駒池の駐車場
10kmを下って八千穂高原スキー場へ。途中、まだ上っている人とすれ違うのだけれど、このあたりを走っている人はとても苦労している。止まりそうなスピードでケイデンスもごく低く、蛇行している人。降りて歩いている人。
八千穂高原スキー場には、いろいろと屋台が出ていた。
■ハムの串焼き300円(だったかな)
そのあたりに自転車をおきに行く途中、こいつの串を持ってかぶりついてる人を見た瞬間に思った。あれ、食おうと。で、まずこいつに並んで1串買い、かぶりついた……自分の頬肉にも一緒にかぶりついてしまった(--;) 顔が冷え切っていて口が思ったように動かないし、感覚もないため、まともにかめないことが判明。まずは汁物で口の周りを暖めてからこちらにするべきだった。ともかく、そのあと、そばに甘酒と食べて落ちつく。
そうこうしているあいだに結果が発表になった。
■ツール・ド・八ヶ岳男子Gの結果
1時間29分02秒の29位/完走148人(とあるところで1時間28分46秒と書いたけど、1行見間違えていたらしい^^;)。去年、ブログにコメントをいただいた波多野さんは1秒差の2位。最後はスプリント勝負だったのかな。それにしても……1時間12分って、速いなぁ。
戻りの高速が混むといやなので、表彰式、じゃんけん大会はパスして下山。途中、清里アングーテさんに立ち寄り、予約しておいた「幻のパン」2個その他を受けとって高速へ。中央高速は、上野原や小仏トンネルなどところどころ短い渋滞があったが、そのくらいですんだ。高速に乗る前には渋滞がないことになっていたから、渋滞のごく初期に抜けたってことだろう。5時前に帰宅。
■幻のパン
アングーテはケーキ屋さんなのだが、パンもおいしい。で、今日は年に1度のパンフェアで、このときしか作らないパンがこの「幻のパン」。さすがにこのためだけに清里まで行くのはどうかと思うので、我が家では、過去、1度か2度しか食べられていないのだが、今年はちょうどツール・ド・八ヶ岳とぶつかっていたので買うことができた。ラッキ~。
月曜日には最終結果が発表されていた(現時点では「左側メニュー[2014年リザルト[NEW]]よりご覧いただけます」の[2014年リザルト[NEW]]ボタンがないが、[前回リザルト]ページを開き、URLの「2013」を「2014」にすると今年の結果が見られる)。
■ツール・ド・八ヶ岳の感想
なんか楽だった。いや、そりゃもちろん楽っていうほど楽じゃなかったけど、でも、あんまりきつくなかった。最後もまだまだ走れた感じ。少し余裕を残すくらいのほうが速いとはよく言われるけど、それにしても余裕ありすぎだった気がする。後半まで含めて、「220W前後でなるべく200Wを下回らない」ってくらいでは十分に走れるんじゃないかなぁ。まあ、走り方の基準を変えてみたわけで、まだよくわかっていないからしかたないんだけど。
寒いことはあんまり気にならなかった。足先だけ少し冷たくなりすぎたけど、それは、靴全体を覆うカバーをひとつ買えばすむ話。
今年はもう少し走れた気がするし、来年は1時間23分くらいを目標にしたいな。
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コメント
リザルトがみたい
投稿: 松坂侑亮 | 2014年4月21日 (月) 10時25分
リザルトと言われますと?
私に関係のあるところは、「■ツール・ド・八ヶ岳の感想」直上の箇条書きになっているリンクをクリックすれば公式結果のPDFが開きます。
投稿: Buckeye | 2014年4月21日 (月) 10時58分
波多野です。
ご推察の通り、ゴールスプリントで敗れました(笑)。
齢に負けず、高みを目指しがんばりましょう!
投稿: 波多野隆紹 | 2014年4月22日 (火) 22時39分
波多野さん、
コメント、ありがとうこざいます。
1位になられた方のほうが大柄で絶対的なパワーは大きそうですから、スプリント勝負になってしまうと厳しそうですね。いずれにせよ、私からすると異次元の速さで想像もつかないのですが。
初心者は初心者なりに、この冬場、仕事の合間をぬってローラー台でそれなりの練習はできたと思います。この1年でどのくらい力がついたのか、これからしばらく、それを確かめるのが楽しみです。
投稿: Buckeye | 2014年4月25日 (金) 08時57分
麦草峠に向けたカーブには番号がついているのだけれど、最後は64番(第64カーブ)らしい。
投稿: Buckeye | 2014年6月18日 (水) 18時49分
今年の、大会は、参加者がだいぶふえました。頑張ってください。皆さんの健闘を応援します。
投稿: ぷちは~ぶ・おーなー | 2015年4月13日 (月) 10時37分
コメント、ありがとうございます。
今年は、同じ日のレースが火山活動で中止になったりしていますからね。こちらに集中して増えるのだろうなと思っていましたが、やはりそうですか。まあでも、私のレベルだと競争相手は去年の自分ですから、去年を上回るタイムをめざして今年もがんばります。幸い、お天気はいいようで、気持ちよく走れそうですね。
投稿: Buckeye | 2015年4月18日 (土) 05時50分