韮崎甘利山ヒルクライム参戦
週末の日曜日(11月10日)、韮崎甘利山のヒルクライムに出場した。
ヒルクライムチャレンジシリーズということなのだが、韮崎甘利山以外はずっと西のほうなので、私はこの1戦のみの参加。というか、もともとこの日は龍勢ヒルクライムに参加するつもりだったのだけれど、こちらに気づいてしまい、激坂で走ってみたいと思ったのと、朝、時間的距離が龍勢より近いことから、韮崎甘利山を選んだという次第。
4時20分起床。前日、仕事関係のセミナーとその懇親会に出た関係で寝るのが少し遅くなったので、朝、起きられるかどうか少し心配だったが、わりとすっきり目覚めた。
起床時の体重65.45kg、体脂肪率12.7%。
いろいろ用意して5時20分に出発。高速に乗ったあと、買っておいたパンで朝ご飯。双葉のサービスエリアでトイレ休憩をして韮崎で高速を降りる。そこで集合場所を確認すると、韮崎インターチェンジからはけっこう離れている。双葉で降りてもよかったんだ(^^;)
天気予報はお昼過ぎから雨。しばらく前から日曜日は「曇り時々雨」でどうなることかと思っていた。時間予報が出たら、お昼12時までは曇り、15時から雨なのでどうにかなるかと思っていたら、直前にそれが12時から雨に変化。10時半くらいには上り終わるはずなので、上りは大丈夫かなぁというくらい。
■雲の向こうに富士山がうっすら見える
駐車場についたのは7時40分ごろ。思ったより時間がかかった。
■駐車場の木々はもう紅葉している
8時半にスタート地点集合なのであまり時間がない。やはりもう少し早くに起きて早くに出るべきだったのだが、前日にセミナーがあったのでやむなしという感じだ。
急いで受付をすませ、着替えて自転車の用意をする。服装もずいぶん悩んだが、結局、下はハーフのパンツにニーウォーマー、上は半袖アンダーに長袖ジャージ、手袋は指まである長いものにした。スタートまではウインドブレーカーも着ておく。
8時15分からアップ走行を開始。駐車場やスタート地点はヒルクライム計測地点と離れており、周囲はわりと平坦。そこをしばらく走り、8時40分ごろに集合場所へ。防寒着や雨具を入れた荷物を預けたあと、年代別となっている列に並ぶ。時間ギリギリだったので、50代のほぼ最後になってしまった。ま、スタート時刻も個別に計測してくれるようなので、どこに並んでも一緒っちゃ一緒である。
みんなが並んだあと、開会のあいさつや諸注意があった。諸注意では「今年、全国で500回くらいこういうイベントがあったが、私が知る限りで死者は4人。いずれも事故ではなく病気。特に40代くらいの中間管理職が危ない。命をかけるようなレースではないので、体調がおかしいと思ったら無理をしないこと」という話があり、私がいるあたりからひときわ大きな笑い声がおこった。
9時にスタート。といっても、しばらくは道の左端を一列に走るパレード走行だ。スタート直前にウインドブレーカーを脱いだのだが、ゆっくり走っていることもあって寒い。まあ、がまんするしかないんだろうなぁと思って走っていると、計測スタート地点の直前でたくさんの人が止まる。なんだ、みんなここで脱ぐんだ。こんなことならウインドブレーカーも来てくればよかった。
と言いつつ、私も止まって、ニーウォーマーを脱ぐことにした。気温が13℃くらいあってニーウォーマーありだと暑くなりすぎそうだったからだ。コース上部は寒いかもしれないけど。
走りはじめたときは、男性の後ろに並んでいた女性陣が前にいるくらいでかなり後ろのスタートとなった。
さて、今回の甘利山、実は試走ができていない(このところ仕事が忙しくて)。なので、去年、公式サイトにアップされた「コース攻略法」というのを参考に戦略を考えておいた。「コース攻略法」では、コースを3つの区間にわけて考えている。
- スタート直後の激坂区間(11%~12%)
- ショートコースゴールまでの10%区間
- 後半のつづら折れ、なだらか区間(最後の4km。5%~8%)
まあ、これを見たとき、ちょっとイヤな予感はあったんだよね。コース全体は11.7km、標高差1146mの平均斜度9.6%。「コース攻略法」の数字だと計算が合わない。もっと傾いているはずなのだ。
走りだしてみると、予感は的中。
■甘利山ヒルクライムの記録
「スタート直後の激坂区間(11%~12%)」は、「少なくとも11%~12%で最大15%くらいまで出てくる激坂区間」だった。といっても、スタート直後でまだ元気なこともあり、特に苦労もなく上ることができた。
中盤、「ショートコースゴールまでの10%区間」は、まあ、そんな感じかな。サイクルコンピューターの表示で8.7%とかから12%くらいまでを行ったり来たりだったと思う。傾斜が10%を切るとがんばってスピードを上げ、次に傾きがきつくなった最初のほうは勢いであがるって感じで走っていた。
中盤の後半、雨がぱらつく場面があって、やべー、もう降ってきやがったと思ったが、結局、ぱらついただけですんだ。ただ、路面は濡れているところが多く、わきのほうを中心に落ち葉も多いので、スリップが怖い状態だった。幸い、滑ることもなしに走ることができたけれど。
「終盤4km、5%~8%のなだらか区間」に入っても、中盤と特に変わった感じはしない。若干、10%を切る時間が長くなった気はするけど、その程度しか変わらないのだ。このあたりが一番きつかったかなぁ。緩くなるはずと思うのに緩くならないので。4%などの数字が出て10%超がほとんどなくなるのは、結局、最後の1.5kmくらいだけだった。
この区間に入ったあたりからラストスパート的にペースを上げる。心拍記録を見ても、中盤タレ気味だった心拍がこのあたりからまた上がっている。最後の500mくらいはしんどくて、これ以上のペースアップは無理……と思ったところで、すぐ横に後ろから出てきて併走する人が。この人のおかげでアドレナリンが出たのか、最後までがんばることができた。最後の数十メートルは腰を上げてダンシング。ヒルクライムの最後をダンシングでゴールできたのは今回が初めてだ。
ゴール直後は息が荒くて荒くて、「計測チップ、外しますか?」と聞かれても答えられないほど。
とにかく、全体に傾斜がきついコースで、フロントはインナー固定、リアも大きいほう3~4枚しか使わなかった。こんなコースだったら、フロント1枚だけのスペシャル仕様で参加する人がいるのもうなづける(そういう人、みかけた)。
■ゴール地点
■テントには果物が少し用意されていた
ゴール近辺の気温は8℃。荷物をもらい、長袖ダウンジャケットとウインドブレーカー、カッパ上下を着込む。ダウンジャケットのおかげで寒いとまでは感じないが、この状態で1時間も待つと冷え切るかも……そう思っていたら、なんだか奥のほうへ歩いて行く人たちがたくさんいる。行ってみると、豚汁のサービスをしていた。
その奥には部屋があって椅子や机がある。空席はないだろうと思いつつ、中に入ってみると、あちこちに空きがある。それならと座って待つことにする。室内は、入り口付近にストーブがあるので、その回りに人だかりができていた。
■ストーブ周りのひとだかり
椅子に座って気づいた。携帯電話を持ってこなかったのは失敗だと。1時間、ひとりでなにもすることがないのだ。携帯電話があればKindleで本が読めたのに。しかたがないので、なかばぼんやりと周りの人たちの会話に耳を傾け、ちょっとうとうとしたりしながら時間を待つ。周りからは、しきりに「寒い」という声があがっていた。私はダウンジャケットのおかげで寒くはない状態。少しずつ降りさせてくれればいいのにと言っている人もいたが、下から上ってきている人がいるあいだに下山させるのはまずいだろう。いろんな人がいるので事故にでもなったら大変だ。
11時50分ころ、靴を履いて外に出る。途中、多少雨が降ったらしく、自転車が濡れていたが、このときもほぼやんでいる状態。
12時ごろから下山が始まる。急勾配で路面は濡れていて落ち葉もある状態。というわけで、ブレーキかけっぱなしでゆっくりと下山である。一応、追い越し禁止ということになっているので、走る順番もほとんど変わらず、20~30人ずつグループで下っていく。下山途中に休憩場所というのがマップに描かれていてなんだこれと思ったのだけれど、下ってみて、そういう場所が必要というか、途中で手を休めないといけないことがよくわかった。
下りきって、スタート地点まで少々のアップダウンを走る。気温も13℃くらいあるし、一応、ペダルを回して走っているしで体が温まってくるが、暑くなる前にスタート地点に戻ることができた。
自転車を片付け、服を着替えてから、傘をさしてスタート地点へ。結果を確認して完走証をもらうためだ。
■結果
結果は、1時間8分19秒で50代完走者47人中15位。平均勾配10%弱で平均スピード10km/時強なのだから、私としては悪くない成績だろう。年齢関係なしの総合成績では、完走314人中138位だった。
結果をもらって車に戻る途中、いくつか出ていたテントをのぞいてみた。大半が食べ物のテント。
■テント村
お腹もすいているし、なにか食べようと選んだのは「にらまん」。上の写真に小さく写っている八ヶ岳スモークもおいしいのだけれど、つい先日のカンティフェアで食べたので今回はパス。
■にらまん
■はではでのテントにつられた格好
大判焼きの型を使ったお好み焼きで、私としてはけっこう好みかも。
レース後は、清里を回ってアルトの追加とアングーテさんのケーキを調達。韮崎まで行っていればもう一歩だから……なのだけれど、その分の時間で高速は渋滞が始まってしまい、帰京に思いの外時間がかかってしまった。
■感想
このヒルクライムレースはレベルが高いように思う。東京ヒルクライムNARIKIステージのあとにシート高を上げ、かなり力が出しやすくなったのに、順位的には落ちているわけで。まあ、平均勾配10%近いと言われて出てくる人たちばかりなのだから当然と言えば当然かな。
今回のコースでびっくりしたのは、グレーチングにカバーがしてあったこと。グレーチングというのは道路を横切る排水口にかぶせてある金属製の蓋だ。この隙間にタイヤが落ち込むとこけるおそれがあるし、斜めに横切っても滑る危険性がある。それを、お店の入り口に置いてあるようなマットでカバーしてあったのだ(「Welcome」とか書かれているものもあった)。マットをずらっと並べてテープで留めてあったので、準備は大変だったと思うが、走る方にとっては安心できてとてもよかった。ほかのレースでもやってくれたらいいのにと思うほど。
路面が濡れていたのは天候からしてしかたがないし、落ち葉がけっこう落ちていたのもこの時期では仕方がないだろう。運営は総合してかなりよかったと思う。
来年もスケジュールがあったら走りたいな。
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