第1回信州聖高原グランフォンド本番
今日は信州聖高原グランフォンド。前泊しているので、ホテルで5時半起床、6時朝食、7時半出発で8時前にスタート&ゴール地点となる聖湖に到着。
■聖湖畔の本部テント
雨である。天気予報はスタート時刻(8時半)前の6時から12時まで弱雨で、実際、朝6時すぎからけっこうまともに降っていた。8時の時点でもそれなりに降っている。不安だ。そのせいか、DNS(Did Not Start)の申請をする人がけっこういる。
雨対策ということで、いつもバックポケットに入れる財布もトップチューブバッグに入れる携帯電話も防水性が高いシートバッグに入れてしまう。カメラは耐水性の袋に入れてバックポケットへ。
そうそう、今回、ゼッケンは貼り付けるタイプで、ヘルメットの左右と前、それと自転車につけることになっていた。
■ゼッケン
自転車につけるほうは、シートポストを巻くように二つ折りにするかシートバッグに貼り付けるかとのことだったので、シートバッグにつけてみた。これは失敗でお昼にははがれて落ちていた。シートポストを巻くように二つ折りにするのがいいようだ。
■スタート
一応、上半身のみのカッパを着てスタートの列に並んだ。雨は小やみになりつつある感じ。そのまま終わるならさっさとカッパを脱いだほうがいいが(最初にが~って下ったあと、すぐ上りになるので)、まだまだ雨が続くならカッパを着たままのほうがいい。雨は意外なほど冷えるので。周りを見ると、10人か20人にひとりくらいはカッパなしだ。迷ってしまい、カッパを脱いだり着たり(^^;) 結局、着てスタート。
30人ずつくらい、2分間隔でスタートするファジーなウェーブスタート。ぎりぎり最初のウェーブに入ったので、グループのブービー位置で走る。最初の下りは体も冷えているし路面も濡れているしで、主催者からも「最初だけはゆっくり下ってくれ」と話があった。そんなこんなで、みんな、ゆっくりと下ってゆく。
5kmほど下ると今度は上り。上り始めると、とたんにばらけていく。雨は小やみのまま。汗かきなので、暑く感じ始めたところでさっさとカッパを脱ぎ、バックポケットに突っ込む。結局、雨はそのままやんでしまった。
そうそう、雨がぱらついていたときとか、そのあと、路面が濡れていて水を巻き上げつつ走っているときとか、Garminの勾配表示と獲得標高表示がおかしくなっていた。取り外して振り回すとしばらく回復するので、センサー部に水がつくとダメなのかもしれない。
■9時ごろの風景
この写真を見ればわかるが、天候は回復基調だ。このあたり、細かなアップダウンが続く。9時11分、アルペンホルンを吹いてくれてる人がいた。
■アルペンホルン
アルペンホルンの演奏って初めて聞いたのだが、けっこうちゃんと曲になっている(当たり前か^^;)。いや、これって管の長さを調節する機構がないので吹き方のみで出せる音しか出せないわけで。
9時半、第1エイドステーション着。
■エイドステーション
トマトがおいしくてたくさんもらう。パンとスイカは少しずつ。あとキウイのスムージーなるものが出ていた。
■キウイのスムージー
キウイってあんまり好きじゃないんだけど、これは甘酸っぱくてとてもおいしかった。
トイレに行ったあと(涼しいので、それなりにトイレに行く必要がある)、エイドステーションに次々入ってくる人たちとすれ違いながらコースに戻る。このあとは、がぁ~と下ったあとがぁ~っと上って出発点に戻る形になる。
10時半ごろ、下界の風景が開けたので写真を撮る。
■下界の風景
ちょうど一緒になった人が教えてくれたのだが、このあたりは特急がスイッチバックするという珍しいところで、鉄っちゃんには有名なところらしい。そんな話をしながらけっこう急な坂を上っていく。
坂を上りきると出発点でお昼。お昼はお弁当である。
■お昼のお弁当
地面に座って食べようとしたら、湖畔のベンチに座る人を見かけたのでそちらに移動する。座るほうが楽だし。それにしても……隣でお弁当を食べた人の速かったこと。私が半分も食べないうちに食べ終わり、すぐに出発していた。私はと言えば、ゆっくり食べたあと、本部席脇に作られたエイドステーションでトマトやスイカをいただいてからゆっくりスタート。
■本部席脇のエイドステーション
先週の望郷ラインでも思ったけれど、私はエイドステーションでゆっくりするほうらしい(っていうか、ごく短時間で飛び出していく人がけっこういるのが驚き)。いや、まあ、私の食い意地がはってるだけかもしれないけど。
本部からは「下り、気をつけてくださ~い。下りで崖に落ちた人がいます」とアナウンスがされていた。ええ! 崖からって……そういえば、第1エイドステーションを出るとき、救急車らしいサイレンが聞こえていたけれど、それだったのかもしれない。アナウンスを聞いたとある参加者がつぶやいていたのだが、今回、あちこちに長い下りが出てくるので、下りで下ハンが持てない人は途中で握力が不足し、ブレーキが十分にかけられなくなったりするかもしれない。
ところで今回のコース、田舎の道で車も少なければ信号も少ないしで快適。ただ、今回は工事の信号がけっこうあって3回くらい止められたし、踏切が2カ所あって両方とも止められてしまった。
■工事信号
■踏切(通ったのは2両編成のローカル列車だった)
後半はがぁ~っと下ってがぁ~っと上るの繰り返し。前半よりもずっときつい。お昼を食べたスタート&ゴールまでの前半が約50km、後半が60kmと距離も後半のほうが長ければ、獲得標高も後半のほうが多い。
天気もよくなってきてちょっと暑い(といっても25℃くらいなものなのだけれど)。このくらいまで気温があがるのならアンダーシャツなしにすればよかったと思う。
後半にはエイドステーションもない。ただし、水は湧き水「修那羅の泉」で補給できる。
■湧き水「修那羅の泉」
冷たい湧き水でおいしい。3~4人が一緒になったのだが、みんな、「生き返る~」と飲んだり頭からかぶったりしていた。
そういえば、この修那羅の泉にむけた下りの前の上りがなかなかにきつかった。10%超がけっこう続き、瞬間的には14%まで勾配の数字が出たくらいで。何人かがわりと団子になって上っていたのだが、みんなかなり苦労していた。
修那羅の泉からもう少し下り、少し上って下ると、かなり大きな上りになる。この途中にアタックゾーンがある。予定では5kmということだったが、道路工事があって3kmくらいに短縮されたという。アタックする人は出発前に申告しておき、ゴール後、タイムを自己申告する。上位15人には賞品として地元産のお米が出るらしい。せっかく設定されているのだからと私はアタック申請をしておいた。
アタックでめいっぱい上ってハンガーノックになるとまずいので(そのあと、また大きく下って大きく上る)、修那羅の泉のあとくらいから、エナジージェルを補給。また、工事が終わるあたりまで、あまり無理せず軽めのギアでゆっくりめに上る(心拍130前後)。
工事区間が終わって少ししたあたりにアタックスタートのコーンと白線があった。Garminのラップスイッチを押して心拍160台まで踏み込む。3kmだけなのでがんがん行く。5~6%の勾配で時速15km、8~9%で時速10km強とかなりいいペースだ。3kmの地点には写真班がいた。写真班はいたが、ゴールのマークらしきものがない。「写真班の車があったので、その陰? いや、そんなはずはない」などと考えていたら、心拍が160くらいまで落ちていた。ともかく、もう少し走って考えようと上りつづけたら、前のほうにコーンが見える。あそこがゴールかとそこからまた力走。結局、13分20秒だった。距離は3.4kmくらいだった。
■アタックゾーンのゴール
ゴール後、トンネル手前でしばし休憩。私の前にアタックした人も座り込んで休んでいた。3.5kmとはいえ、90kmほども走ったところでのアタックはきつい。
しばし休憩後、トンネルへ。トンネル内はひんやりしていて、アタックでほてった体に気持ちがいい。緩い上りでトンネルを抜けると、あとはがぁ~っと下る。
下りきったら最後の上りだ。5kmあまりで300mちょい上る。この数字だけを見ればそれほどのことはないのだけれど、100kmを走っている上、アタックでめいっぱい走ったのが効いていてなかなかにつらい。あまり無理せず、軽めのギアで上っていく。
写真班の横を通ったら湖畔だった。
■本日のライド-総走行距離104.2km、獲得標高2625m?(前半Garmin不調で実測はわからない)、所要時間6時間2分(休憩込み)、消費カロリー2577kcal
ゴール後、アタックのタイムを申告。13分20秒に「え、速い!」とのこと。いやいや、ヒルクライムレースだと真ん中へんの成績しか出ないのだからそんなに言われるほど速いわけがないんだけど……と思っていたら、このタイムなら確実だからと米の袋を渡された(参加賞以外をもらったのは初めての経験)。なんとダントツで暫定1位らしい。
ゴール時は例によって汗びっしょり。本部の女性から「局地的に雨でも降ってたの?」と言われたほどだ。お昼に配布されたのと同じ水を1本もらい、一気に飲み干す。それでも足らなくて、ポカリスエットを1本買ってこれまた短時間で飲んでしまった。また、スイカやトマトが置いてあったので、トマトをたくさんもらう。甘くておいしいのだ。お弁当もどうぞと言われたが(DNSの分が余ったのだろう)、ゴール直後にご飯なんぞ食べたら吐きそうなので遠慮した。
そんなこんなをしている間にアタック申告がいくつかあったけれど、結局、私が帰る時点まで暫定1位のままだった。暫定2位が13分23秒だかで。あらら……。
■完走証と完走賞のボトル、アタック上位賞品のお米
アタックした人たちが一様に言っていたのが……「あれだけ走ったあとのアタックはきつかったし、あそこでアタックしたのが響いて最後の上りがきつかった」……だよねぇ。
そうそう、ゴール直後、同室だったY氏から挨拶されてびっくり。なんと、途中リタイヤし、回収車で戻ってこられたのだそうだ。あらら、それは残念。輪行なのですぐに駅に向かうと言われ、グランフォンド八ヶ岳での再会を約してお別れした。
まだまだ次々にゴールしてくる時間帯だが、車でホテルに戻ることにする。サイクルジャージのまま風呂に行き、体を洗ってから着替え。部屋でビール(秋味。わりと好きなのだ)を飲みつつブログ記事をまとめたあと、もう一度温泉に行ってから夕食へ行く。2度目の風呂で会った人は、これから兵庫まで車で帰るそうだ。順調に走れて6時間……。友だちとふたりとのことなので、居眠りはしにくいかもしれないが大変だろう。
アタック暫定2位だった方が実は前半、スイッチバックの話をしてくれた人であり、そのあとも前になったり後ろになったりしながら走っていたのだが、今日は疲れたので後泊するとのことで夕食の会場に来られていた。せっかくなので同じテーブルで話をしながらゆっくり夕食を食べる。いろんなイベントの話とか、あっちこっちの峠の話とか、いろいろと聞かせていただいた。私は明日、戻る途中で乗鞍に寄ろうかと思うと言ったら、この方、明日は東京の自宅まで自走で帰られるという。「上田、軽井沢と抜けていけばせいぜい200kmだし、あまり上らないから」と言われるが、なかなかにきつそうな気がする。私もいいかげんバカだと思うが、バカはけっこうたくさんいるってことなのだろう。
■感想
聖高原はいいところだと思う。今回は前半は雨模様だったりでいまいちだったが、後半は気持ちよく走れた。眺望が効くところが少なめという気はするけれど。
距離や獲得標高については満足。最後からひとつ前の上りでアタックというのはきつかったけれど、じゃあ、前半の元気なときにアタックゾーンを設けたらいいかというと、それはそれでいろいろとやばそうな気がする(元気なだけにがんがん走ってしまい、後半に体力が残らないなんてことになりかねない)。
最近はエイドステーションが充実しているイベントが多いらしく、今回の信州聖高原グランフォンドはそのあたりが……という声をネットでみかけた。それはまあ、充実していないよりは充実しているほうがいいわけだが、今回くらいでも悪くないと個人的には思う。それに、エイドステーションの設置数はたしかに少なかったが、そこで対応してくれた人はとっても温かく迎えてくれた。
私はまた走ってもいいなぁ。
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