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2013年5月 5日 (日)

生物部を連れて鹿角探しツアー

今年の鹿角探しは、こばっかいが入っている高校生物部を連れて実施。こばっかいが提案し、顧問の先生から賛同が得られたので。参加したのは生徒9人(こばっかい含む)と顧問の先生おふたり。

私とお世話係、にこばっかいは前日から八ヶ岳入り。生物部は朝、立川に集合し、こばっかいがアテンドして清里駅へ。駅前からは我が家の車とタクシーで歩き始めるポイントへと移動した。

■入山前、ふもとにある角付き頭骨に安全と大猟を祈願

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■角も折れるなどかなり古びてきた鹿の頭骨

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歩き始めてわりとすぐ、こばっかいが1本目をみつける。さすがというかなんというか、である。「こんな感じで落ちている」とみんなに見せてから拾う。

■こばっかいがみつけた1本目

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先生が手に持っているのは鹿の骨。さすが生物部で、みなさん、骨なんかも「コレ、持って帰ろう」とかいいつつ拾っている。

とにかく、鹿角というのは落ちているところには落ちているが、落ちていないところには落ちていないし、1日歩いてみつけられないなんていうのはごく当たり前の世界。というわけで、とにかく歩く、歩く。ずいぶんと歩いたところでお昼のお弁当休憩にする。

■みんなでお昼

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みんながしているカラフルなバンダナは、迷子防止用である。道もない山の中、鹿角を探して各自が好き勝手な方向に歩き回るわけで、そんなところに顔と名前が一致しない人を10人も連れて入るのは大変だ。下山してみたらひとり足りない……なんてことだってあり得るわけで。そのため、全体を3班に分け、こばっかい、お世話係、私の3人がリーダーとして人数確認をしつつ歩くことにした。で、班ごとに色違いのバンダナを頭につけてもらい、人数確認が簡単にできるようにしたわけだ。

お昼の時点でまだ拾えていない生徒は3人。お世話係と私もぼうずだったが、我々は今回以外にも拾っているので拾えなければ拾えなくて構わない。でも、今回しか拾う機会がないかもしれない先生・生徒さんには少なくとも1本は拾って欲しいのだが……さてどうなることか。過去、我が家と一緒に1日歩いて拾えなかった人はいないという輝かしい実績が我が家にはあるのだが(!?)、今回は人数が多い上、ここ2~3年は不作続きなのであぶないかも。

おいなりころりんというハプニングがあったりと楽しくお昼を食べたあと、歩き始めてわりとすぐ、にこばっかいが頭骨付きを発見。

■頭骨付き

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比較的新しく、骨もほぼ全身が残っているし、皮も一部は残っている。幸か不幸か、脳みそなどはきれいになくなっており、臭いも「あまり」しない。

さすがに生物部で、みんな、「これはすごい」と集まって写真を撮ったり骨に触ったり(^^;)

■鹿の全身骨格にむらがる生物部メンバー

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頭骨付きを持ち帰るのはお世話係がいやがるのだが、今回、「臭いがあまりしないからいいじゃん」とにこばっかいが押しきって持ち帰ることに。というわけで、私が持参したナタの活躍となる。頭のすぐ下をナタでたたき切り、背骨と頭骨を切り離すのだ。

■回収した頭骨付き

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皮の部分、我が家は土に埋めて腐らせるのだが、生物部顧問の先生によると、大鍋で煮るのがいいとのこと。と言われても、料理用の鍋っていうわけにもいかないし……という話をしていたら、「学校にソレ用の鍋があるから貸しますよ」とも言われた。いやいやいや、それまたそれで、どこで煮るのかってのが問題になりますって。

そんなこんなの話をしていたら、顧問の片方が「この肋骨、持って帰りたいなぁ……」とつぶやきつつ手を伸ばす。それに対し、もうひとりの先生が「××先生、ダメです! 帰りは電車なんですから。先生ひとりで1箱借り切るわけじゃないので、周りの迷惑になります。絶対にダメです!」と必死に押しとどめる。その必死さからすると、この先生、こういうのをホントに持ち帰っちゃうタイプらしい。結局、「じゃあ、背骨だけにしましょう」ということに落ちつき、私のナタで肋骨が始まる部分をたたき切る。背骨だけなら細いので、ビニールでぐるぐる巻きにすれば臭うことも「そんなに」ないだろうというわけだ。

■回収した背骨

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■これも持って帰る?

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頭骨付きを拾って少ししたあたりから下り始める。いつも下りのほうが進行方向をコントロールしにくいのだが、今回も、私の思惑より南(右)へとずれていく。ときどき方向を修正するが、しばらくするとまた南(右)へとずれていくのだ。人数が多いためだと思うがいつも以上にずれが大きくなった結果、いままで探したことのないエリアを歩くことになった。これがよかったのか、下りで生徒さんも全員が1本は角を拾うことができたのだけれど。

うーん、これ以上ずれると崖になっちゃうはずなんだけど……と思いはじめ、全体をかなり思いきって左側へ引っぱる。その直後、前のほうから「この先、崖なんですけど……?」との声があがる。あ、やっぱり?

予定よりもかなり南寄りになってしまっているはずなので、北寄りに引っぱりつつしばらく下ると、見覚えのあるところに出た。出てくるあたりとして予定していた範囲の南端あたりだ。やっぱりかなり南に足を伸ばしていたことになる。

さて、もう出口と思ったあたりで、またも鹿の骨を発見。今度のものはまだ臭いがきついくらいに新しい。我が家だけなら、「おー、まだ新しいね」といって通り過ぎるところだが、生物部はひっくり返したり写真を撮ったり、臭いをかいだり(--;)

■いじったり写真を撮ったり

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ともかく、全員が無事に下山。先生・生徒さんは全員が角を拾えた。こばっかいは17本だかと自己記録までもう少しの大猟。結局、ぼうずはお世話係と私のふたりだった。いくら班員の人数確認と全体コースの指示をしながらとはいえ、ぼうずになるとは思わなかったなぁ。ここ何年間、人を連れての入山も何回もあるが、ぼうずは初めてだ。

■登山道の休憩所で記念撮影

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机の上にある頭骨付き鹿角は、とってもたくさん拾った女の子がみつけた3本角の頭骨付きだ。

それにしても、生物部恐るべし。普通なら見るのもイヤっていわれそうなものに触ったり、持って帰るって言いだしたり。「鹿角をみつけるコツは、鹿の気持ちになって行きたいと思うところを探すこと」というこばっかいのアドバイスからいろんなことを考えて探して歩いたり。運もよかったのだとは思うけれど、今日、これほど大猟だったのは、やはり、生物部メンバーだから、なのだろう。

その中でもこばっかいの17本というのはダントツに多い。で、「なんか、意外なところで能力発揮するよね」とか言われていた。成績は下から数えた方がはるかに早いのだが、昨年秋の文化祭で大きな仕掛けを回したとか、しばらく前の校内百人一首大会で大活躍したとか、今回の鹿角拾いで圧倒的な力を見せたりとか……ま、ふつーじゃないってことっすね。

最後は、登山口の頭骨付きに下山の報告をする。

このあとは清泉寮まで移動してソフトクリーム。女の子と先生は車、男の子は歩きである。ソフトクリーム後、東京に戻る先生と生徒を清里駅まで送って解散した。

お疲れさまでした~。

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