五輪男子フィギュア靴ひも事件

仕事が詰まっていてブログを書いているヒマはないのだけれど……

あまりに仕事が詰まっていてバンクーバーオリンピックをほとんど観られないのが残念なのだが、それでも夕食時には録画しておいたものを少しずつ観て楽しんでいる。今日はフィギュア男子フリー。自分が選手をしていたから一番楽しみな競技だ。

小塚くんはよかったなぁ。自己初の4回転成功がオリンピックかぁ。それで舞い上がってくずれないし。派手さはあまりないけど、けっこう好きな滑りをしてくれるので今後が楽しみ。高橋くんは、よくあそこまでまとめてきたって感じ。復帰するの大変だったと思う。プルシェンコはジャンプの調子が悪いのか傾きまくり。それでも無理矢理降ろしてしまうあたりがさすがというかなんというか。ライサチェクは4回転なしで優勝。上位陣でただ一人難しいジャンプを飛ばずに優勝というと、ドロシー・ハミルを思いだす。アメリカの金はずいぶん久々って、もしかしてスコット・ハミルトン以来なのかな。

とまあ、なかなかに楽しんだのだが……開いた口がふさがらないのが織田くん。いや、まあ、今にはじまったことじゃないんだけど。

どうしてああ下のクラスでもやらんようなことを次々にしてくれるのかなぁ。アナウンサーはヒモが切れたの初めて見たって言っていたが、そんなの当たり前。切れないように準備するのものなのだから。あんなのアクシデントでも悲劇でもない（競技の実際をよく知らず、かつセンセーショナルにしたい記者がそう書くのは理解できるのだが）。自業自得。本人も「自分の責任でしかない」って言っていたらしいけど。解説の本田くんはだまっていたが、あれはちょっとコメントのしようがないだろう。

「出番前からヒモは切れていた。今、替えて感じが変わるよりはと切れたところを結んで滑ったが、途中でヒモがほどけた」みたいなことをインタビューで言っていたようだ。そりゃ、新しいヒモって伸びきるまで使い物にならないので、試合の直前に切れて新品のヒモしかなければ、替えずになんとかしたほうがいいという考え方はないじゃない。でも、でかい試合にそろそろ切れるような古いヒモで臨む時点で準備不足じゃん。新品のヒモしかない時点で負けじゃん。選手たるもの、1～2週間使って伸び切らせたヒモを用意しておくもの。でかい試合の前にはそちらに交換しておくもの。大学から始めた選手だってやっていたぞ？　我が家の物置に中途半端に使ったヒモが何組もころがっているのは、その名残なんだが。

それにあの靴、なんだよ。なんであんなにボロボロなんだよ。ウォーミングアップと本番の滑りだけであんなにはげちょろけになるわけないぞ。靴カバーをつけるコスチュームじゃないなら試合直前に黒く塗っておくのが当たり前。それさえもしてないのか？　フィギュアって見てもらってなんぼだぞ？　リンクに近いところからなら靴がぼろいの見えるんだぞ？　ジャッジはフェンスのところに座ってるんだぞ？　試合、なめてんのか？……って後輩がやったらしかりつけるような話だよなぁ。