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2009年11月22日 (日)

高専ロボコン2009全国大会

高専ロボコン2009の全国大会を観戦。

今年のテーマは「Dancin' Couple」。手動と自動、2台のロボットがダンスで物語を表現する。

アイデアとしておもしろいが、いかんせん、課題が難しすぎた感じで、地方大会は最初のプレゼントだけで終わるところが続出。見せ場まで行けずにおわるマシン続出ではわざわざ見に行かなくても、みたいな話が……でもまあ、地方大会は試合時間が2分あるいは3分だったのに対し全国大会は3分あるいは4分となったのでそれなりかもと、一応、でかけることになった。

各種課題をすべてこなしたときの満点100点に対し、予選は20点~60点くらい。試合時間が3分と長くなったことから、それなりにいろいろと見せてくれた。もちろん、各マシンも地区予選よりかなり完成度があがっていたらしい。ローリングジャンプを決められるマシンも多く、時間ギリギリ、ローリングジャンプで逆転などのドラマも生まれた。

優勝は詫間の「SKY」。なんかキャンパス統合でもやったのか、詫間電波高専から香川高専詫間キャンパスと名前が変わっていたが、動きが速い完成度の高いマシン、臨機応変の戦略、練習に練習を積んだと思われる操縦と、詫間らしい戦いで危なげなく勝ち進んだ。決勝戦では、4分間で全課題クリアの100点満点も出してしまった。今年の課題、めちゃめちゃ難しかったのに。

●優勝の瞬間。ローリングジャンプを決めたマシンが左端にちょっと映っている。注目は、スターポール上にふたつのプレゼントが乗っていること。詫間は、先に置かれたプレゼントを落とすことなく、自分たちのプレゼントを乗せてしまったのだ。

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今年目立ったのは、昨日までの練習では動いたらしいのに本番でうまく動かないマシンが何台もあったこと。多様な課題をこなさなければならないため複雑になり、微妙なところで不具合が出るらしい。マシンって、ほんとはシンプルなものがいいんだよねって話をしていたら、森先生からも同じようなコメントが。まあ、みんなわかってはいてもそれができないわけで。

そういう意味でなかなかだったのが準優勝した呉高専の「7πRADIAN」。ローリングジャンプを捨ててシンプル、コンパクトにまとめたマシンで、確実に点数を稼いで勝ち進んだ。

もちろん、「最後は人」を実感させる場面も。負けているほうがローリングジャンプでステージにあがり、スターステージも決めれば逆転というところで、なぜか、別の課題をトライしようとした場面があった。準決勝だったと思う。なぜに? と思ったら、最後ギリギリで方針を変更し、ローリングジャンプ+スターステージにトライ。ところが失敗して負けてしまった。30秒前にトライしていれば、もっとじっくり位置決めして成功させられた可能性があるし、かりに失敗してもリトライできたわけで、逆転のチャンスを逃したと言える。

ところで……我が家一押しは舞鶴高専の「鶴恋慕(カクレンボ)」。微妙な手の動きにこだわったマシン。扇や刀を持って踊るのだが、手首の返しが絶妙なのだ。同じことを感じた人が多いのだろう、この2台がペアダンスを始めたとき、会場がどよめいた。「もう一度見たいマシン」という子どもたちによる人気投票でも第一位。ロボコン大賞はここだと思ったのだが、残念ながら逃してしまった。でも、2つの賞を受賞。よかった。

●鶴恋慕。扇は出たり引っ込んだり、開いたり閉じたりと自在に変化。

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優勝より価値が高いロボコン大賞は……広島商船高専、「新!!シンデレラの巻」。3人が参加できるはずなのになぜに女の子ふたりしか出てこないの? と思っていたら、そのふたりで作り、二人で戦ってきたとのこと。他校は裏方ピットクルーが山のようにいるのに。ここにロボコン大賞が与えられたのは、たった二人で全課題をクリアできるマシンを作り、きちんと動かしたことが評価されたかららしい。それなりのモノを作るにはヒト、カネ、モノを投入しなければならないが、その中でも一番大事なヒトが限られた状態でなんとかするのはホントに大変だったはず(カネとモノがあってもヒトがなければ活用できない)。

お世話係は、女の子だけで作り、戦ってきたところにロボコン大賞が与えられたことが特にうれしかったとのこと。

●新!!シンデレラの巻

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それにしても……ふたりとも、その格好、なんとかしなさい。パーティ仮装用でシンデレラっぽいドレスを着ればよかったのに。ひとりは魔法使いでもいいけど。

個人的にけっこう好きだったのが、松江高専「跳兎(とと)」。松江高専お得意のジャンプタイプ。プレゼントを取って渡すところなんて、ポールの上を飛び越える大ジャンプである。

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■大会運営について

毎年、アレはないよねと話に出てしまう女性アナウンサー、やはり今年も変更がなく、いつもの人。人が変わっていなくてもきちんと仕事をするようになっていてくれれば文句はないのだが……地方大会では試合の順番チェックさえもしておらず、第2試合で全然違うチームとマシンを呼んでしまうなど、プロとしてあるまじき姿勢は相変わらず。どうなることかと心配したが、今年の全国大会は、進行役のアナウンサー二人は進行のみ、去年までの主審を解説者にすえ、実況担当アナウンサー(こちらはよく勉強している)と解説の二人がしゃべりまくるという形式になっていてとてもよかった。

アレなら進行役のアナウンサーは不要じゃん、アシモにでもやってもらったほうがうれしいかもって思ってしまったけど。

ロボコンは現地の音響が悪く何を言っているのか聞き取れないことが多いのだが、今年はよかった。やればできるんだから、いつもきちんとやって欲しいもの。ちなみに、一番、何を言っているのか聞き取りにくかったのが、司会進行役のアナウンサー二人。何をやってるんだか。

女性アナウンサーのほうは衣装もねぇ……いくらなんでもひどいなぁと思っていたら、「何よアレ。ディレクターの指示なのか本人の好みなのか知らないけど……キャバクラ嬢じゃないんだから。地方大会もあんなだったわよ」とお世話係がボソッ。見た目が場にそぐわないっていうのも問題だけど、ピンヒールで競技フロアに入って表面にキズつけたらまずいだろう。そらまあ、今年の課題って、フロア面がシビアに影響する競技じゃないけど、そういう可能性もあるんだし。こういう配慮のなさが(以下略)。

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