ABUロボコン放送の感想
秋の5連休、最終日は朝一で東京に戻ってきた。渋滞予想を見ると9時台には小仏トンネルを先頭に12kmの渋滞が発生するとあったので。私はいつも通り5時起き、子どもたちも6時すぎに起こし、7時前に出発。小仏トンネルは9時少し前、渋滞なしで通過(^^)v
東京に戻ってみると、ABUロボコンの放送、録画してあった。予約を忘れたというお世話係の記憶が間違っていたらしい。
さっそく家族全員で見てみた>ロボコン純情物語 in TOKYO ~汗と涙と友情の世界大会~
なんというか……ロボコン知らないタレントいらない、顔が似ているとか理系顔とかどーでもいい。無駄話で時間を使わず、参加した学生さんたちの裏話とかをもっと増やして欲しかった。全体が映った試合が少なすぎる。
とまあ、相変わらず文句ばかり言いたくなる番組だったけど、それでも、去年のインド大会よりはずいぶんとマシになりました。現地観戦のときのアンケートに「あまりにひどくて見るに堪えない」などと我が家はコメントを書いたりしていましたが、そういう声に耳をかたむける気が少しはあるのかも。試合があまり映らなかったのも、一応、全試合版が10月11日にBS2で放映になるらしいし。
英語のジョークで、「いいニュースと悪いニュースがある。悪いニュースは、状況が最悪であること。いいニュースは今後、上向くしかないこと」というのがあるけど、インド大会の番組はそう言いたくなるくらいひどかった……
各国事情が紹介されたのはよかった。ジャンク屋通いでパーツを集める国もあれば企業がバックについて潤沢な資金を持つ国もある。いろいろあるから。お金はあったほうがいいわけで、ないところとあるところで差ができてしまうのはある程度、仕方がないでしょうね。初期の高専ロボコンでは材料費の上限が設定されてました。いいアイデアだと思うけど、あれは国が一つだからできたこと。国が違えば為替の問題、物価の問題があって、上限を設定したらしたでまた条件が均一にならないから。番組では、資金潤沢な中国に日本がかなうわけがないみたいな話になっていたけど、それを言ったら、部品の入手性やその価格など、日本はかなり有利な立場にあるわけで。
日本がかなうわけがないっていう部分は同感。ただし理由はカネじゃなくて情熱。ロボコン参加がその後の人生に与える影響が大きく違うから、力の入れようがまったく違う。個人の力の入れようという意味でも、層の厚さという意味でも。
そうそう、「ABUロボコン観戦」であれは問題なんじゃないかと取りあげた「タイ vs. 韓国」。どう放送するのかと思ったら、「両チームがいっせいにやりなおそうとしたため、フィールドは大混乱。収拾がつかなくなってしまいました。審議の結果、再試合となりました」(ナレーションの言葉)だそうだ。まあ、ウソは言ってませんね。「両チームがいっせいにやりなおそうとした」のは事実。その結果、韓国が先にゴールし、審判への抗議などで「大混乱。収拾がつかなくなってしまいました」も事実。なぜか、先にゴールをトライして失敗したタイのほうが、後からトライして失敗した韓国より後でリトライに入り、その結果、韓国が僅差で先にゴールしたから大混乱になったんだけどねぇ。
ここを見ながら、子どもたちに教えたこと。「テレビに映ったことを鵜呑みにしちゃいけないってことがよくわかるだろう? ウソは言ってない。でも、映像を切り貼りして一部を取りあげないというだけで、ここまで印象が変わるんだよ」
今回の番組、我が家で一番ウケたのは、ベトナムの電池を農工大の学生さんが徹夜で作った話。農工大、まさかの書類落ちで今年は国内大会にさえ出られなかったんだよねぇ。でも、できることがあるなら全力でサポートする。マイナースポーツなんかではよくある話なんだけど、最近はなにかと勝敗にこだわるようで珍しい美談となりつつあるのかも。
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コメント
鹿の角の件ではありがとうございました。
ABUはTVで日本大会を見ただけでして、世界大会は予告だけでした。
優勝は中国で、19秒台ですか、豊橋が32秒をコンスタントに出していて、手をたたいていたのですが、レベルが違うのですね。
ベトナムのバッテリートラブルは予告で知らされていました、
ぜひ東大チームに応援をしてあげてほしかったですね。
NHK の切り貼り報道についても思うところはいろいろあります(桜井よしこさんが吼えていました)が、とりあえずご挨拶程度のコメントにさせていただきます。
投稿: cantam | 2009年9月29日 (火) 19時21分
cantamさん、
コメント、ありがとうございます。
切り貼り報道は問題ですが、それ自体はNHKにかぎったことではありませんし、テレビにかぎったことでもありません。新聞なんかも、インタビューは切り貼りで意図とまったく違うことになっていたりしますから。
まあ、報道するとき、切り貼りせざるを得ないのも確かではあります。そして、切り貼りすれば、ある程度、いろいろと変わってしまうことも確かです。ただ、だからこそ、切り貼りは慎重にしなければならないし、まして、切り貼りする自分に都合のよい形に変えてしまうのは報道機関として、本来、やってはならないことだと思います。
特にテレビだといかにも真実のように見えてしまうだけに、いっそうの注意が必要だと思うんですけどね。
投稿: Buckeye | 2009年9月29日 (火) 20時53分
この放送を見た少しあと、子どもたちと「週刊こどもニュース」を見た。新政権発足にまつわる話、新型インフルエンザに関する話……それを見ながら出てきた子どもたち(中1と小5)のコメント。
・鳩山さんの人形、似てない~。
・麻生さんの人形のほうが似てた~。
・あ、あの人、変な顔~。
・あの顔、どっかで見たような気がする~。
ロボコンのスタジオコメントと同レベルだった(--;)
投稿: Buckeye | 2009年10月 1日 (木) 21時33分
そう言えば……インド大会のとき、豊橋のタイヤがなくなり、現地で急ごしらえする様子が放映されました。コレ、ほんとのところ、日本に忘れたのか途中でなくなったのか、どうなんだろうと思っていました。で、ABUロボコンを現地観戦に行ったとき、見かけた昨年の豊橋チームのキャプテンにお世話係が突撃。
「日本に戻ってもタイヤはなかった。向こうで受けとった荷物には開けられた跡があった。なくなっていたのはタイヤだけだった」とのこと。
何が起きたのかは永久にわからないわけですが…………なんかねって感じです。
投稿: Buckeye | 2009年10月 2日 (金) 17時43分