虫な1日
今日は昼間と夜の2回、にこばっかいと二人で原村にあるペンション、ファーブルのご主人、山本さんのお話を聞きに行く。といっても、私は虫にはあまり興味がない。あくまでにこばっかいの趣味。
会場の外でいつものと違うトンボを発見。細くて青い。会場設営をしていた人に聞いたら、「ルリイトトンボ」だそうだ。白駒池のほうで見かけたことはあるが、このあたりでは初めて見たとのこと。
写真がぶれているのはご愛敬ってことで(^^;) 三脚もなく手持ちでマクロ撮影なんぞするもんじゃないっすね。後半の夜のほう暗いこともあり、さらに悲惨。撮ってみた写真の8割は何が写っているのかよくわからん状態。フラッシュをたくと、それはそれで陰影が見えなくなるし……
昼は標本を見ながらいろいろな虫の話。親子連れ2組とおじーちゃん1人の合計6人という贅沢な状態。なんといっても詳しいのは子ども。にこばっかいが小5、もう一人の女の子は小2。子どもたちと山本さんとの間でよくわからない会話が成立していたようだ。
ゲンゴロウの話になったとき、「高校時代、ゲンゴロウにかまれた」と言うと、「成虫か幼虫か」と聞かれる。成虫ならかみ裂かれて痛いだけだけど、幼虫は入院モノで大変なことになるのだそうだ。幼虫はかみつくとタンパク質を溶かすものを相手の体内に注入。ドロドロに溶かして食べて行くのだそうで。山本さんの知り合いが指をかまれたときは、指先がほぼ完全になくなり、再形成と人工つめの取り付けで1.5カ月も入院したらしい(--;)
お話のあと、また前庭でゆっくり。虫の話をいろいろと聞いたもので、珍しく虫に目がゆく。と、ハチにそっくりのガをにこばっかいが発見。今日のお話にも出てきたが、たしかに、ぱっと見るとハチによく似ている。
夜は「光に集まる虫」ということで、白い布に光をあて、そこに集まった虫をネタにいろいろと。
最初に注意。首筋などに虫を感じたときは、たたいてつぶさず、そっと外すこと。アオカミキリモドキ(↓)だったりすると大変なことになるから、だそうだ。
どこにでもいる虫で、通称、「ヤケドムシ」。タンパク質を溶かす毒を体に大量に持っており、つぶすと皮膚がヤケドのようにただれて大変なことになるのだそうだ。
夜なのでガがたくさん。(↑)は毒のない毒ガだそうだ。毒ガという種類があって、毒をもつものが多いけど、全部ではないということらしい。毒ガが入ってきたら、りんぷんが飛び散らないように家の外に出すのが吉。ペットボトルなどをかぶせ、はがきをペットボトルと壁の間にすべらせてとらえ、家の外に出す、だそうだ。
ちなみに毒ガの特徴は(↓)。
- とまるとき、ハネが山形になる
- 真ん中の足が太く、両側に張り出す
毒のない毒ガというのも変だが、発見された順番によって変な具合になってしまうことはままあるらしい。とげがある「トゲトゲ」というムシを研究していた人が、「とげのないトゲトゲ」を発見してしまったので「トゲナシトゲトゲ」が誕生。その後、とげのあるトゲナシトゲトゲを発見してしまったので、「トゲアリトゲナシトゲトゲ」が誕生という笑い話としか思えないものもあるらしい。
ちなみに今日の観察会、会場は標高1500m。標高が高すぎて、カブトムシなどの大型昆虫はいない。かろうじて、ミヤマクワガタのオスとメス、1匹ずつがきていた。このあたりだと、カブトムシは標高600mくらいまで下がらないといないとのこと。そのくらい下に下がり、まず、昼間、ハチやチョウの動きから樹液の出ているところを確認。夜に同じクヌギ林にゆき、昼に確認した樹液のところにゆくと捕まえられるとのこと。なお、カブトやクワガタというと夏の虫だと思うが、アカアシクワガタというのは9月が多いのだそうだ。裏返したとき足のつけねが赤いのが特徴で、ヤナギの木に集まる。「このあたり、ヤナギの木って見ませんよね」と言うと、「しだれてないだけでけっこうたくさんある」だそうだ……。私のような素人が見つけるのは難しいかも。
いや、それにしても、詳しい人の話を聞くとおもしろいわ。虫なんて特に興味、ないっていうのに。
ああそうだ、山本さんは、虫のなかでも、特に蝶とツノゼミ、ハンミョウが好きなのだそうで。ガは種類が多すぎてよくわからん、カブトやクワガタは苦手と言われていた(わからん、苦手って言ってもよく知っているのだが)。
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