芝浦工大ロボットセミナー-マシン改造
芝浦工大生涯学習センターのロボットセミナーは、最初の2日間でロボットのキットを組み立てる。その後、1週間かけてさまざまな改造を施してオリジナルのロボットとし、デザインコンテストとバトル大会を行う。
というわけで、今週は「マシン改造週間」。お勉強系のことなどは最低限にとどめてマシンの改造に励んだ。幸か不幸か、こばっかいは肋骨骨折のおかげで剣道の稽古もないし。
「マシン改造週間で改造に励む」とは言うものの……実際は遅々として進まない。
にこばっかいはじーっと自分の頭の中「だけ」で考えているタイプ。それが悪いとは言わないが、まだ小4であまり難しいことは考えられない、もの作りの基本がまだ分かっていない状態でそれをやっても話が前に進むことはない。仮にアイデアは実現可能なものだったとしても、それを形にするにはまた別の段階を踏まなければならないのに、そちらまで話が行かないのだ。
そんなこんなで、私は、まだ不慣れなにこばっかいにほぼ付きっきり。付きっきりといっても、横で(本でも読みながら)じっと待機していることが多いのだが……待機でなくこばっかいの改造に付きあっちゃったりすると、そこににこばっかいが割り込んでくることはまずなくなってしまうし、こちらも、それなりのタイミングでにこばっかいの尻を叩くことができなくなる(うっかり時間を過ごす)。
というわけで、こばっかいはほぼほっぽらかし状態。まあ、ボクサーロボのほうで、セミナー2回、全国大会3回(初回のセミナーから全国大会に出た年が開催時期変更とぶつかり、全国大会に2回、出ることができた)とそれなりの経験は積んでもいるし、もの作りの基本は教えてあるはずなので、なんとかなるかと。ならなかったら自業自得ということでいいだろうし。
結果。
バトル大会前日の今朝、ふたりのマシンは以下のような状態。
◎にこばっかいのボクサー
改造の方針が決まり、腕を動かすモーター&ギアボックスを取りつけるステーを切りだす線を1mm厚のアルミ板にひいたところ。まだ何も形になっていない状態、とも言う(--;)
このステーは金曜日の夕方に切り、夜には組みたてて……と思っていたのだが、金曜日の夕方、ステーのサイズを決め、長方形の外縁と折り曲げ線2本、全部で4本の線をけがくのに2時間以上もかかり、外が暗くなって切断は断念(金属の切断加工は戸外でやるので)。そういや、最初のころのこばっかいも、けがきにえらい時間がかかっていたような気がする。けがいた線が平行になってないとか、同じ寸法のはずの2個所が思いっきり違う寸法になっているとか、見た瞬間に分からんかと思うが……これもトレーニングなしでは分かるようにならないらしい。結局、長い時間をかけて線を引いては私にダメ出しをされ、また引き直して……で、時間ばかりがかかるっと。かといって、ここに親が手を出すと基本が身につかない。だから、どうにも間に合わないという状態にならない限り、いくら時間がかかっても自分でやらせるというのが我が家の方針である。
◎こばっかいのスパイダー
ピンポン球を入れておいてシュートする部分と取りこむ部分、それぞれが一応、形になったというところ。
今週は連日、朝、早めに起きてはいろいろとやってきたので、体力のないにこばっかいは疲れ気味。そんなわけで、今朝は、こばっかいと私だけが早くに起きた。にこばっかいがいないので、こばっかいに「どんな具合だ?」と聞くと、できているパーツを誇らしげに見せてくれる。
気になっていた点を順番に確認。
- (Buckeye)
- 重さは?
測ってみると1000gという制限を大きくオーバー。いくらなんでも重いだろうと横目で見ていたのだが、予想的中。
- (Buckeye)
- 高さは?
測ってみると300mmという制限を50mmほどオーバー。これも予想どおり。
- (Buckeye)
- 長さは?
これも制限をオーバー。これまた予想どおり。
- (Buckeye)
- シュートはうまくできるのか?
- (こばっかい)
- 大丈夫。ときどき詰まるけど。
- (Buckeye)
- ときどきってどのくらい?
- (こばっかい)
- 10回やってみて、2~3回
- (Buckeye)
- それはしょっちゅうって言うの(--;)
やっぱりねぇ……
- (Buckeye)
- ピンポン球は何個入る?
- (こばっかい)
- 20個全部、楽勝で入るよ(手でぼんぼん入れて行く)
- (Buckeye)
- ピンポン球の取りこみ機構はそんな具合に取りこむのか?
- (こばっかい)
- 違う……
- (Buckeye)
- どっからどんな具合に入ってくるんだ?
- (こばっかい)
- こんな感じで……あっ……
つ・ま・り、重量もサイズも制限をオーバーしていながら、ピンポン球は15個くらいしか積めないし、1/3程度の頻度で詰まってシュートできないっと……
- (Buckeye)
- 全部、考え直し、作り直し、だな。
- (こばっかい)
- …………
「全部予想どおり。少なくともサイズくらいはもっと早い段階で気づかなきゃ」という話をしたら、「もっと早くに教えてくれればよかったのに」と言われた。たしかに今までは作る前にアイデアを確認し、あぶない部分は実験を交えて指摘するなどしてきた。でも今回は、こばっかいのマシンには手を出さないのが基本方針(こばっかいにも伝えてあった)。にこばっかいに手がかかるという問題もあるが、そろそろ自分でできるようにならないといけないとも思うので。上記の問題についても自分で気づいて欲しかったので、できれば全部組んで試験走行をするまで放っておくつもりだった。これ以上、気づくのが遅れるとバトル大会に実質参加できないで終わりそうなタイミングになってきて、モノを仕上げて行く経験ができなくなりそうだったので待つのをあきらめて教えたわけだ。
午後には、テスト走行や練習ができるように多摩六都にフィールドが用意されるので、お昼すぎには出発したいと考えていたが、そんなのとても無理。ボクサーはフィールドが自宅にあるので、にこばっかいは行かなくてもいいが、こばっかいは行ってテストするべきである。とは言っても、マシンができていなければどうにもならない。必死に作り直しをして、なんとなく形になったのが夕方4時過ぎ。多摩六都は5時まで(--;) とにかく行ってみんべーと、同じくスパイダーに参加しているクラスの友だちも連れて嫁さんが多摩六都に向かう(にこばっかいの改造が終わっていないので私は残って改造の手伝い)。
そうそう、クラスの友だちもはんだ付けが取れたとのことで、お昼前に家に来ていた。でまあ、こばっかいの作り直しを待っている間、ピンポン球の取り込みやシュートの実験をしてみるといろいろと不具合が出たので、その手直しをしたりしていた。ちなみにクラスメイトには、嫁さんがついて実験の手伝いなどをしていた。
結局……もうフィールドが片づけられてしまっていてテストできず(--;)
マシンはまだまだ不具合が多い状態。友だちも含め、夜9時半すぎまで作業を続け、10時すぎに就寝。この時点で子どもたちのマシンの状態は以下のとおり。
◎にこばっかいのボクサー
前面関係の改造が終了。重量調整も終了。ここまでできていればかなり戦える。防御を担当する両サイドの加工は左側だけ完成。右側は穴あけ位置が狂ってステーが取りつけられない状態。
◎こばっかいのスパイダー
一応、全体が組み上がった状態。ただし、取り込みもシュートもテストさえもできていない。
にこばっかいはギリギリ間に合うはずだし、マシン自体は兄ちゃんのを参考にしているからかなり強い。操縦もタスカーで練習したのが効くはず。そんなこんなを総合すると、多摩六都の地区大会でそれなりの成績を収めて全国大会に出られる可能性はかなり高い。
対してこばっかいは……まともにバトル大会に出られるかどうかも不安。明日の朝+セミナーの最終調整時間(通常2時間くらい)が勝負か……
ボクサーよりもスパイダーのほうが難度が高いことになっているが、難度の違いはキットの組立によるものだけではない。もちろん、キットの組立もスパイダーのほうが難しいのだが、スパイダーはいろいろ改造というかピンポン球を取りこんだりシュートしたりする機構を作らないとバトル大会に出ることさえできないというのが大きい。これに対し、ボクサーなら、キットを組み立てただけでもバトル大会に参加はできる。
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