芝浦工大ロボットセミナー-バトル大会
そんなこんなで、こばっかいはギリッギリ、にこばっかいはそこそこ順調にバトル大会の準備を完了。
今回の多摩六都、にこばっかいが参加しているボクサーは小学生のみで予選が6リーグ。リーグ優勝のマシンのみが決勝トーナメントに進み、決勝トーナメントの1位から3位が全国大会への出場権を獲得する。こばっかいのスパイダーは小中学生混成で2リーグ(全国大会は小学生の部と中学生の部に分かれる)。各リーグの上位2マシンが決勝トーナメントに進み、同じく1位から3位が全国大会への出場権を獲得。
にこばっかいは大きなミスさえしなければ全国大会への出場権獲得くらいまでは行ける可能性が高い。昨年の全国大会で優勝したにいちゃんのマシンを参考に、別のアイデアを加えて作ってあるのだから、マシン性能的には、おそらく、今回のセミナー最強。あとは操縦だが、これもタスカーでさんざん練習したのでそれなりに上手なはず。不安要素は、ボクサーでの戦いをあまり経験していないという点くらい。
これに対しこばっかいは不安要素だらけ。というか、はっきり言ってダメだろうって感じ。決勝トーナメントに出られるなんてことになったら僥倖としか言いようがない。
全国大会に出るのが一人でも二人でも、準備から当日まで、使う時間はほとんど同じになる。時間貧乏の親としては、どうせなら二人とも出て欲しかったのだが……
●予選リーグ
にこばっかいのボクサーは予選リーグをあぶなげなく勝ち進む。予選の試合時間は2分だが、いずれも30秒前後の短時間で試合を決めていた。引き分けを狙って逃げ回ったマシンもあったが、審判から「逃げるだけはダメ。戦うように」との注意があって勝負がついた(同じ注意を2回されると反則負けとなるので戦わざるをえない)。結果、全勝で決勝トーナメントに進む。去年、タスカー地区大会の決勝トーナメントであたった子がとなりのリーグに出場しており、そちらも全勝で決勝トーナメントに進む。二人して「決勝で会おう」と約束していたらしい(^^)
さて、不安要素だらけのこばっかい。第1試合のはずだったのだが、マシンの最終調整(足など可動部分のイモネジ確認などの作業)が終わっていなかったので、後回しにしてもらったとのこと。いや、もう、ギリギリもギリギリだったってことね。
そのマシンだが、試合がはじまると意外にうまく動く。最後の工夫は試験もせずにぶっつけ本番だったが、その改造もそれなりにうまく働いていた。調整不足で最後の1個が粘着テープにくっついたままになるという問題はあるが、2分の試合時間で10個前後をゴール(100点満点中50点)と望外のできである。たまたま強いマシンが少ないほうのリーグだったこともあり、全勝でリーグ優勝を決め、決勝トーナメントに進出。あらら、こんなのアリかい。
◎ピンポン球の取り込み-こんな感じなので、テープの粘着力だけが頼り。粘着力は強すぎても弱すぎてもだめとけっこうセンシティブである。
◎ゴール直前-左側コンベアの上部に1個、ピンポン球がくっついたままなのが分かる。歩く振動で落ちることもあるのだが、ゴールエリアまで落ちないことのほうが多い。ついでに、まっすぐ固定されているコンベア部に対し、キャリア部分が左に傾いていることも分かる(--;) 軽量化の際、なんでこんなに傾くんだとのぞきこんだらアゴが落ちるような構造になっていた。
こばっかいのお友だちは別のほうのリーグ。そちらは2分で10個前後はゴールするマシンが何台もいる激戦区。もちろん、こばっかいのクラスメイトのマシンもその1台なのだが……1週間しか時間がなく操縦練習があまりできていなかったのがまずかったらしい。ピンポン球を運んでいる途中でシュート用モーターを動かしてしまい、フィールドにピンポン球を放出するという失敗を何回もしてしまった。落ち着いて操作する子で、こういう失敗は珍しいのになぁ。それでもこばっかいのほうのリーグならそれなりに勝てた可能性があるのだが、激戦区のリーグで失敗は致命的。結果、残念ながら決勝トーナメントに進出できずに終わってしまった。
こばっかいによると、シュート用モーターのコントロールを左手のスティックに割りあてていたんじゃないかとのこと。スパイダーはボクサーと同じコントローラーを使う。ボクサーは基本的に3チャンネルで、利き手の右手側に腕を割りあてる。だから、右手は十分に練習をしていて操作ミスをしにくいが、左手側はそういう練習が少ないので間違えて動かしやすいというのだ。ちなみにこばっかいは、間違えたらまずいシュート用を右手に割りあてたという。そんなこと、考えていたんかい(「その力をもっとほかでも……」という声が聞こえてきそうだ^^;)。
●決勝トーナメント
にこばっかいはじゃんけんに負け、シードが取れず。第1試合で負けると3位決定戦にさえ出られない。ある意味、今日のバトル大会、最大の山場である。そのあたり、分かっていたのか分かっていなかったのか分からないが、幸い、落ち着いて戦って勝利。その後も順調に準決勝、決勝と勝ち進む。
◎にこばっかい、決勝トーナメント(下に潜り込んで押しているところ)
タスカーからのお友だちはシードだったが、残念ながらそこで負けてしまい3位決定戦へ。
結局、にこばっかいは全勝で優勝。決勝トーナメントは1試合3分だが、決勝も含めて30秒前後と圧倒的だった。タスカーからのお友だちも3位決定戦に勝ったので、二人とも全国大会の出場権を獲得。
スパイダーは2リーグなので、決勝トーナメントは、Aリーグの1位とBリーグの2位、Bリーグの1位とAリーグの2位という組み合わせで行われた。こばっかいの相手は、「決勝で会おう」とにこばっかいが約束していた子のお兄さん(兄弟参加がけっこう多い)。こばっかいはリーグ1位、相手はリーグ2位だが、向こうのリーグは激戦区、しかもそこで優勝決定戦をやっての2位という実力者である。どうなることかと思ったが僅差でやぶって決勝進出を決める。
というわけで、スパイダーの決勝戦である。(よくぞここまで来たものだ……)
決勝トーナメントは試合時間が3分と長くなることもあり、こばっかいも相手も、15個前後はシュートできる見込み。ゴールまで運ぶ時間やシュートする時間に余裕を見て取り込みを早めにあきらめる安全運転型の戦い方をすると負ける可能性がある。かといってギリギリまで取り込みをしてシュートが間に合わなければ最悪、0点で終わる。あせって操縦をミスれば、ピンポン球をフィールドにぶちまけてこれまたお終い。
両者、親がタイムキーパーとなり、経過時間を教えていた。残り時間と相手の動き(何個、取りこんだか)を見つつの戦いである。相手が取りこんでいる間は取りこまなくちゃと、どちらもギリギリまで取りこむ。こちらも冷や汗ものだが、先方もお父さんが「時間、大丈夫か」などと声をかけるほどの状況だったらしい。
こばっかいは、フィールドに散らしてしまった球も拾いつつ、シュートエリアへ。1個が例によって粘着テープに付いたままであるほか、別のピンポン球1個が取りこみ用コンベアと足のすき間に入ってしまったので、きちんと取り込んだのは18個。
このすき間に球が入るのも現場で分かった問題の一つ。ここにピンポン球が入ると取れないことが多いのだ。歩けなくならないのが不幸中の幸いと言うべきだろうが。
相手は17個を取りこんでゴールへと向かう。
こばっかいが有利なように見えるが、実態は逆。相手のほうがシュート精度が上なのだ。相手は取りこんだすべてをシュートすることが多いが、こばっかいのマシンはシュート時、だいたい2~3個がこぼれる。それが分かっているから、相手は取り込みが1個少ない状態でシュートに行ったのだろう。
◎予選リーグにおけるこばっかい、シュートの様子-こばっかいはだいだい色のピンポン球。シュート時、横に漏れてしまった球があるのが分かる。上のほうには、フィールドに散らしてしまった球もある。なお、こばっかいのコンベア上にくっついているのは対戦相手のピンポン球。これを自分のゴールに入れると、相手の得点になってしまう。コンベアと足の間に、だいだい色のピンポン球が1個、入ってしまっているのも分かる。
場内で流れていた解説によると、相手の子はピンポン球を用意して、毎日、じっくりと操縦練習をしてバトル大会に臨んだとのこと。マシンはシンプルだがよくできている。その上でじっくり練習しているのだ、シュート精度が高いのも当然だろう。それに対しこばっかいのマシンはつぎはぎだらけであちこちゆがんでいる。練習なんてしていないに等しい。その証拠に、1戦ごとに操縦が上手になってゆくのがはっきり分かった(その学習能力をほめるべきか、練習できていない準備不足を責めるべきか^^;)。
それぞれ、自分のゴールに到着し、シュート。案の定、相手は17個全部をシュート。こばっかいは2個がこぼれる。つまり16個。時間の残りは少なく、相手は17個で確定(残りのピンポン球を取ってくるだけの時間はない)。こばっかいが追加ゴールできるかどうかで勝敗が決まる。
こばっかいは、コンベアの回転方向を変えてみたりして、貼り付いたままのピンポン球をなんとか落とそうとする。相手の取り込みエリアに落ちたピンポン球を拾うという手もあるのだが、下手すると相手のピンポン球も取りこんでしまうのでやめたとのこと。くっついたままのピンポン球を落としてシュートできれば同点で再試合となるので、それを狙ったらしい。
もう1日、早く形になっていれば、細かい調整で最後の1個も落とせるようにできていた可能性がある。これで負ければ準備不足の自業自得だ。
ゴール前で取りこみ用コンベアを回し続けるが、やはり、くっついたピンポン球はなかなか外れない。と、そうこうしているうちに取りこみ用コンベアと足とのすき間にはまっていたピンポン球がコンベアにとらえられて表に出てきた。これで1個は確実にシュートできる(このピンポン球に押されて前の球がコンベアから外れる)。大ラッキーである。結局、最後の1個もぽろりと落ちてくれて18個目をシュート。大・大ラッキーである。
とまあ、そんなわけで、最終的には兄弟で優勝。にこばっかいはある意味、順当と言えるが、こばっかいはできすぎもいいところである。
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