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2008年11月18日 (火)

携帯用ヘッドホンアンプ(ダイアモンドバッファ付き)の製作-6(基板の製作)

基板が完成。

●完成した基板

20081118_rimg0199

■部品配置図の書き直し

製作にかかって気づいた。先日来、書いていた部品配置図に大間違いがあったことに(^^;)

LME49721の足と足の間隔を2.54mmピッチとDIPとの関係にしていたのだ。配線がクロスしているところもあった。というわけで、まずは部品配置図の書き直し。

●最終的な部品配置図

20081118_rimg0201

■製作

製作は背の低い部品からが原則。LME49721を取りつけたあと、山のようなジャンパー線を処理。

●まずはジャンパー線

20081118_rimg0196

赤が+V(横に走っているもの)と右の出力(縦に走っているもの)、黒が-V、白がGND。このほか、定電流ダイオードの下に緑色のジャンパー線が通っている。

真ん中に取りつける通常の抵抗、両側のトランジスタ、0.1μのコンデンサ、チップ抵抗(裏面)と進めて行く。なお、通常の抵抗は立てて配線するが、抵抗本体をどちらにするのかをよく考えないとトランジスタが入らなくなる(特に100Ω)。また、入力分割用の220Ω×2は空中でひとつにまとめてGNDに落とす(だから配置図で穴を1つしか使っていない)。最後にOS-CONを両サイドに取りつける。

●完成した基板と入れる予定の単四3本用電池ケース

20081118_rimg0199

●基板のサイドビュー

20081118_rimg0200

前段の2SC1815/2SA1015の下に見えているリード線は定電流ダイオードのもの。定電流ダイオードの反対側は後段の2SC2320/2SA999の下にも入っている。これが入ってしまうため、背が高い2SD667/2SB647はあきらめたわけだ。なお、定電流ダイオードの下にはジャンパー線があるので、結局、3階建てになった。ジャンパー線などはトランジスターの足の間を通したが、絶縁被覆の両側はトランジスターの足に触れている(基板が1.27mmピッチなので)。

●基板裏面

20081118_rimg0205

出力抵抗の1Ωと発振防止用(?)の10Ωはチップ抵抗(千石で10個50円だったかな)として裏面に取りつけた。

今回は、基板完成後、リード線を軽くはんだ付けして動作確認を行った。こういう処理をしてはんだが付きすぎても、今回ははんだの吸い取り線を用意したから安心なのだ。

■サイズチェック

完成した基板だが、高さは11.4mmでケース有効内寸の11.6mmにぎりぎり収まった。問題は幅。

●基板から部品が横にはみ出している

20081118_rimg0204

写真左側、トランジスタが少し基板からはみ出しているのは想定内。問題は反対側のコンデンサ。こちらはコンデンサがまっすぐに立つつもりでいたのに(それでも少しはみ出す)、少し外側に倒れている。そのため、幅は一番広いところで13.2mmとなった。これに対し、単四3本用電池ケースの真ん中の仕切り板両側までが12.5mm。0.7mmオーバーである。

両側の電池を入れる部分にも少しは余裕があるはずなので、ケースに単四2本を入れ、電池間を計ってみると13mmくらいはあるようだ。入るか入らないか、微妙だなぁ。うーん、よくばって後段を2SC2320/2SA999にしたのが失敗だったかも。前段と同じ2SC1815/2SA1015でがまんするか、少なくとも2SC1845/2SA992にしておけば確実に入ったんだが。

入らなかったらどーしよう。単三3本ケースに入れてしまうというのが一案。でも、単三3本ケースほど余裕があるなら、また、電池を単三にするなら、アイドル電流を流す220Ωもつけたいところだぞ。(←欲張って失敗したかもしれないのにこりないヤツ)

■今回の製作で活用したもの

今回は、前回の反省をふまえ、はんだの吸い取り線と容量の大きなはんだごてを用意した。はんだごては通常15Wでボタン(クイックスイッチ)を押している間だけ90WになるというTQ-95。普通に配線しているときはそのまま使い、はんだがつきすぎてブリッジができたときなどは吸い取り線を当ててボタンを押すと簡単にはんだを吸い取ることができる。

ルーペも新調。レンズの色収差を補正するアクロマートレンズを使用した20倍の高倍率ルーペ。単純なレンズだと色収差で細かい部分が見えにくいが、これはきれいに見える。おかけで確認作業が格段にやりやすくなった。手元の照明は前回と同じルミルーペ。ちょっと拡大したいときにはルミルーペのレンズを使う。

あとは前回も活用した小型の万力。基板が小さいので、そのまま配線しようとすると動いてしまいやりにくい。万力に挟んだりはずしたりをこまめにやるほうが、結局は速く進む。急がば回れというヤツだ。

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■一連の記事へのリンク

「携帯用ヘッドホンアンプ(ダイアモンドバッファ付き)の製作」

  1. ケースの検討
  2. 部品配置の再検討
  3. 部品配置の再々検討
  4. 入力抵抗の影響
  5. 仕様の詰め
  6. 基板の製作
  7. ケース組込

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コメント

私は、PCのヘッドホン端子から、A、100~1000Hzのサイン波を出して果実を振るわせる、B,1000~10000Hzのサイン波を出して樹木を振るわせる、ことにより、これらの内部情報を得る研究をしています。普通のPCでは出力が0.5Wほどで、そのままではなかなか強い振動が得られません。小さくて、PCからの信号を増幅する雑音の少ない”小さな”アンプを探しています。何かご存知でしたら教えてください。あるいは、若しそちらで作っていただくなら、価格は1台いくらくらいになるでしょうか?

投稿: 櫻井直樹 | 2009年8月12日 (水) 18時16分

そういうお話だと私の手に余ると思います。私自身、きちんと回路設計をできるほどの知識はなく、誰かの回路をちょこちょこ改造するくらいまでが限界なものですから。

ちなみに今回のアンプは高効率のヘッドホン用で、出力はごくごく小さなものです。というか、出力という意味では元信号を大きくすることのないタイプなので、お申し越しのような話には使えません。(回路は、リンク集にある「nabeの雑記帳」からいただきました)

右側にあるリンク集から「KANさんの自作ヘッドホンアンプ」に飛んでいただくと、比較的、ご希望に近いものがあるかもしれません。このところ忙しくてまともに読んでいないのですが、KANさんは最近、低能率ヘッドホン用に増幅をかけたアンプを作っておられたようですから。

投稿: Buckeye | 2009年8月13日 (木) 07時23分

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