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2008年10月15日 (水)

バスパワーUSB-DACの製作-1(基板組立)

先日来、製作にかかってるヘッドホンアンプの作者さん(nabeさん)がUSBバスパワーのDAC(デジタル信号をアナログ信号に変換する回路。今回は、要するにデジタル音源用のオーディオ回路)のキットを配布されたので、そちらも作ってみることにした。

実はこの連休は子どもたちのロボット改造におつきあい。芝浦工大が行っているロボットセミナーの全国大会が11月1日にあるので、それに向けて改造に励んでいるところなのだ(改造は夏休みに終わらせ、今ごろは操縦練習に励んでいるはずだったのだが……)。

●マシン改造にはげむにこばっかい(次男、小4)

20081015_rimg0705

といっても、私が手伝わなければできないところには手を出すが、それ以外は「自分のマシンなんだから自分でやれ」が基本方針。というわけで、すぐ横にいてやっていても、自分のことをしているのはかまわないというか、そうでもしていないと暇をもてあます。その間に作ろうというわけである。

■キット製作

キット内容は、前回のFETアンプと一緒でケースを含む必要な部品すべてである。ただし、部品点数がかなり多い。多いだけじゃなくて表面実装用のチップコンデンサなんてものまである。手はんだでチップコンデンサをつけるの?

机の上いっぱいに子どもたちのロボットが広がっているので、私はけっこうせせこましい範囲で作業。めちゃくちゃ小さいチップコンデンサがあるので、説明書にも、まずは「テーブルの上を綺麗に片づけてください」とあるのがちと心配だったのだけれど。とりあえず1個目がきちんとついて、そのとなり……と思ったら、挟んでいたピンセットが少しずれてピンっとコンデンサがどこかに飛んでいってしまった。前のほうに飛んだと思うのだが、どこを探してもない。まあ、付ける数、40個に対して44個と4個の余裕はあるのだが……2個で1個、飛ばしたのでは先行き不安である(--;)

やっぱり机を広く使えないとダメかとあきらめ、いったん片づけようとしたら作業スペースの手前側で発見。どっかにはね返ってきていたのだろう。見つかったらとたんに元気回復し、作業場所を空き缶のフタにして(少しでも回りに壁があれば飛んだときにいいかと)、作業に戻る。その後は結局、1回だけフタから飛び出させてしまったが、なんとか40個、全部、なくさずにつけることができた。

●チップコンデンサをつけているところ

20081015_rimg0061

チップコンデンサは、取説にあったピンセットでつまんでつける方法と、この写真のように離すとはさむタイプのピンセットで固定してつける方法を併用。このピンセットは、今回、ICなどを取りつけるときにも活躍。ここ20年か25年、まったくと言っていいほど使っていなかったのだが(っつーか、ここ20年か25年、はんだごてを持つことさえほとんどなかったので……^^;)

その他の部品も全部とりつける。チップコンデンサ以外は特に難しいことはない。チップコンデンサもその他の部品も、GND以外は基本的に18Wの細いはんだごて、GNDは基本的に30Wのはんだごてと2本を使い分けた。GNDは18Wで付けようとしても温度が上がらず、はんだが流れてくれないのだ。念のため、30WのはんだごてをGND部分に少しあててその辺りの温度を上げておいてから、部品を取りつけるランド部分にこてをあて、はんだを流すようにする。なお、はんだは、ダッチボーイというはんだを海神無線で見つけたのでおごってみた。「高域が伸びたシャープなサウンド」とのこと。部品の接合点はすべてはんだでつながれるので、その品質が音を左右するのは当たり前だろう。

■調整してから音出し

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部品を全部付け終わったら調整。アンプ調整と聞いてオシロとか持ってないぞと一瞬びびったが、電圧だけの簡単なもので問題なく終了。

そうそう、写真右のテスターは年代物。親父の遺品で、30年近くも前のもののはずだ。初期のデジタル式で、ホールド機能などがなく、読みにくい。私が30年以上も前から持っているアナログ式もあるのだが、老眼になってきて、そちらはそちらで細かい数字が読みにくい(--;) 子どもたちも使うようになるだろうし、そろそろ安物のデジタルテスターでも買っておこうかな。

調整がすんだところで、とりあえず音を出してみる。アンプは先日作ったFETヘッドホンアンプ。

音の感じはちょっとキンキン、シャラシャラしている感じ。ハイスピードというより、なんか雑味が多いためという気がする。エージングなしで聞き込んでも仕方がないので、とりあえず、2日ほどかけっぱなしでエージングしてみた。

さあ、と期待して聞いてみると、音、割れまくり……アレ???

どっかミスったかなと一瞬焦ったが、なんのことはない、ヘッドホンアンプも入れっぱなしだったのでそちらの電池切れで、電池を交換するときれいになった(^^;)

音は……かなり変わった気がする。少し落ち着いた、かな。やはりエージングの影響がかなりあるのだろう。

■ASIO4ALLの設定

エージングはまだまだだけど、がまんしきれずに(^^;)、その他のセッティングもしてみることにする。

nabeさんとこの情報によると、出力はASIO4ALLにするのがいいらしい。今までも時々使っていたWinAmpがASIO4ALLに対応しているとのことなので試してみる。途中、いろいろいと迷ってしまったので、やり方をメモっておく。

まずはASIO4ALLのインストール。ASIO4ALLのOfficial siteのトップページ下のほうにfinal releaseのバージョンがあるので、そちらをダウンロードして実行、インストールする。

次はWinAmp側の設定。

WinAmpで「設定」→「出力」で「プラグインの取得」をクリックすると、WinAmpのウェブサイトが開く。上の方にある検索窓に「ASIO」と入力して「SEARCH」をクリック。"ASIO output plugin"が出てくるので、ダウンロードして実行、インストールする。

インストールすると、WinAmpが再起動する。

さっきと同じように「設定」→「出力」を見るとさっきまでなかった"ASIO Output Plugin"というのがある。これを選択し(反転する)、「設定」をクリック。ドロップダウンメニューの"Driver"からASIO4ALLを選んでから、"Control Panel"をクリック。開いたパネルの左側にある"Burr-Brown Japan PCM2702"を選んで"Enable"とする(nabeさんのUSB DACがPCM2702Eを使っているため、その情報が出てきてるのだと思う。私はここがわからず、しばらくまごついた)。音符の色が緑色になったらOK。その他の設定は、とりあえず、デフォルトママでもいいと思う(その後聞きながら調節してバッファーサイズを256サンプルとした)。

パネル右上の「x」をクリックしてパネルを閉じ、WinAmpの設定パネルも閉じる。念のため、WinAmpを再起動。

これでASIO4ALLで聞けるようになる。

■ASIO4ALL経由で試聴

結果……いい感じ。澄んだ音になった。今まで聞いていた環境(別マシン)と設定を切り替えて聞き比べてみると、その差は歴然。DACの違いとそこまでの出力環境の違い、両方の相乗効果だと思うが、別マシン側ではASIO4ALLが使えない(ときどきあるトラブルらしいがブツブツと変な音が入る。ま、そっちはWin2kだから^^;)、こちらのマシンではなぜかWaveOutが使えない(いじってるうちに使えなくなったようだ)という状況で比較ができない。

音はハイスピードで情報量が多い。まだちょっとシャラシャラした感じがするけど、これが本来なのか、それともエージングしたらもう少し落ち着くのか。その辺りはもう少ししてみないとわからない。

これだけ音がよくなったら圧縮音源で聞くのがもったいない。というわけで、最近、よく聞くアルバムはWinAmpからロスレスWMAでリッピングしなおすことにした。

自分で作ってこれだけの音が出るというのはなかなか。オーディオ系はおもしろそうだけど設計できるだけの技術力がないのでとあきらめていたが、このところ、こっち方面をかなり楽しめてうれしい。

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■一連の記事へのリンク

「バスパワーUSB-DACの製作」

  1. 基板組立
  2. ケース加工

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