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2008年10月16日 (木)

携帯用ヘッドホンアンプの製作-2(基板製作)

携帯用ヘッドホンアンプの材料がそろったので、本番の製作にかかる。

●材料大集合

20081016_rimg0067

入力ATTの抵抗は10kΩと430Ωとした。1/2Wの金属皮膜で、カーボンの1/4Wくらいの大きさ。これだと1.27mmピッチのユニバーサル基板で中ひとつ、あければ立てて取り付けられる。

スイッチとイヤホンジャックは、とにかく小さいものをということで探してきた。スイッチは基板用。イヤホンジャックはパネル用と基板用がある。使わなかったものは、据え置き用で使えばいいということで。

■LME49721の取付

まずはLME49721を1.27mmピッチのユニバーサル基板(両面、スルーホール。LME49721が表面実装用なので両面スルーホールでないとダメ)に取り付ける。表面実装用のLME49721は、そのままでは基板の穴に足が合わないので、ラジオペンチで少しだけ内側に曲げてやる。

●LME49721と基板

20081016_rimg0068lme49721

●LME49721を基板にはんだ付け

20081016_rimg0070


■パーツを基板に取り付けて行く

配線図をもとに書いておいた基板の配線図を見ながらパーツを取り付けてゆく。ユニバーサル基板は一般に部品をホールにはんだ付けしてからスズメッキ線で配線するらしいが、私はほとんど、部品のリード線でそのまま配線してしまう。基板裏でカクカクと曲げてからはんだ付けをするのだ。この場合、複数の部品を同時にはんだ付けすることになるので(ひとつのホールに集まる部品を全部取りつけて一度にはんだ付けする)、手順に注意が必要。一緒にはんだ付けすべき部品を忘れてはんだ付けをしてしまうと、ホールが埋まってやっかいなことになる。

●基板の配線図

20081016_rimg0103_2

一応、入力は入力、出力は出力で近くにまとめてみた。全体が14mm×10mmしかないので(1.27mmピッチで穴が10×7)、近いも遠いもない気はするが。

なお、上の図は、ユニバーサル基板でものを作るときに私が書くもの。普通の回路図とは異なり、○はパーツの足が刺さる穴を示している。上端の0.1μは中3つの穴をまたいでとりつけ、右側の足が穴、3つを戻って(0.1μの下をなぞり)内側に曲がり込むということ。また、Out-GND近くから斜めに伸びている線はジャンパー線である。それからL-inは配線用の穴がない。L-inをOS-CONの+に近いほうに持って行けば穴ありにできたのだが、それではR-inと遠くなる。これだけのために穴を1列、増やしたくもない。結局、ここだけは基板横にリードをだしてそこから配線することにした(下の写真で左側に出ている2本のリードのうち、手前側がL-inを配線するためのもの)。

回路図とパーツを並べ、部品間の干渉を考慮しつつ、スムーズにつなげられる配置を考えて行く。一通り書き上げた図だけで上図が3枚目になる。もちろん、1枚書くのに紙にえんぴつで書いては消し、書いては消しをくり返すので、いったいどれだけ書いたことか。

●完成した基板

20081016_rimg0074

とりあえず、基板は完成。この両側にOS-CONが付く。OS-CONは熱をかけたくないので最後に取り付ける。その前に配線だが、配線関係はケース加工と同時進行なのでこちらもまだ付けていない。

とにかく小さいのでここまででも大変。1.27mmピッチだから大変だろうとは思っていたが、思っていた以上に大変だった。虫眼鏡で拡大してとなりとブリッジしていないかを確認するのだが、これがもう、見えなくて見えなくて。

ここまで間違いなくできているとは思うが、やはり心配。ホントはこの辺りで動作確認をしたいところだが、今回はあきらめ。配線などが付いていないため、部品も一部、はんだ付けされていない。クリップでどうこうもあまりに小さくでどうにもならない。とりあえずの配線をしてしまうと本番の配線ができなくなる。

うーん、ということは本番の配線は一発勝負か。このサイズで……(このサイズだから、なので当然っちゃ当然なのだが^^;)。

いや、もう、なんか、無謀なことをしている気がとってもしてきた。ちゃんと動くところまで持って行けるんだろうか。まあ、失敗したらしたで、ま、いっか。1000円か2000円で何時間も楽しく遊んだってことで(^^;)

■基板のサイズ確認

完成した基板を単四3本用ケースに入れてみる。幅は基板を切った時点で確かめているが、部品が少しはみ出し気味になるのでサイドのクリアランスも注意が必要。あとは入力ATTの1/2W抵抗の高さが心配。

●基板と単四ケース

20081016_rimg0076

高さもギリギリでクリアしたようだ。

ただし、予定が狂った点もある。OS-CONを基板上面で直角に曲げて倒す形で入れるつもりだったが、それでは高さが足りない。OS-CON(単四とほぼ同じ太さ)の中心ちょい下(リード線の太さ分下)が基板上面になるわけで、それでは下にすきまがあいてしまって抵抗の頭がフタにぶつかる。

仕方がないので、基板下面がOS-CON下端のちょい上になるようにOS-CONのリードを湾曲させることにした。

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■一連の記事へのリンク

「携帯用ヘッドホンアンプの製作」

  1. 電池2本駆動のヘッドホンアンプ
  2. 構想の詰め
  3. 基板製作
  4. 完成

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コメント

ああそうだ。0.1μ、一見、セラミックのようですがフィルムコンデンサーです。見つけた範囲では一番小さなものです。

投稿: Buckeye | 2008年10月16日 (木) 14時01分

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