2017年5月 8日 (月)

翻訳フォーラム・シンポジウム&大オフ2017――最終案内

先日も告知しましたが……2週間弱後の2017年5月21日(日)、東京はお茶の水女子大学で翻訳フォーラムのシンポジウムと大オフを行います。

シンポジウムのテーマは「直訳と意訳の間で」です。どの話もそれぞれに有益ですが、私の個人的なおすすめは高橋さきのさんの「述語から読む・訳す」。

私は、2004年から2005年のころ、このやり方に転換しました。そう意識して転換したわけではないのですが、今回、さきのさんがまとめられた「述語から読む・訳す」を見て、ああ、あのときの転換はそういうことだったのだと思いいたりました。

以来10年あまり、その方向でいろいろと工夫をしてきたわけですが、その間に私の翻訳技術が進歩したとすれば(私としては大きく進歩したと思っていますが)、進歩の7割方はこの方向転換がもたらしてくれたものだと思っています。英日翻訳では、訳文の組み立て方が根本的に変化しますし、日英翻訳では、原文の読み取り力が格段に上がります。後者に関連しては、以前、このブログで「日本語はあいまいで非論理的か」という記事を書いていますが、この記事で取りあげた「日本語は悪文ばかりだ」と言われるのは、おそらく、「述語から読む」をしていない人なのではないかと、いま、振り返ると思います。

夜の懇親会、大オフは満席となってしまいましたが、シンポジウムのほうは、まだ、若干ながら席に余裕があります。日曜日丸一日を使うことになりますし、参加費もそれなりにかかりますが、参加して損のない会だと自負しています。

イベントの詳細や申し込みについては、下の画像をクリックし、イベントのページで確認してください。

シンポジウム2017 ~直訳と意訳の間で~

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2017年4月 9日 (日)

「洋書の森」設立10周年記念イベント

このところ仕事がわやな状態になっていて、うっかり告知を忘れていましたが……今月4月15日(土)、洋書の森設立10周年の記念イベントに河野万里子さんとふたりで登壇します。

「洋書の森」設立10周年記念イベント

文芸系の出版翻訳をなりわいとする河野さんと、もともと産業翻訳専業で最近は出版もやっているとはいえノンフィクションしかやらない私とでは接点などないように思えるかもしれませんが、意外や意外、いろいろと接点が多いのです。今回は、「翻訳とは」みたいな肩肘張った話ではなく、ふだんはあまり語られないと思われるあたりを中心に展開したいと思っています。

申し込みなど詳しくは、上記画像をクリックして説明ページをご覧ください。

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翻訳フォーラム・シンポジウム&大オフ2017

今年も翻訳フォーラムでシンポジウム&大オフをやります。日にちは2017年5月21日(日)、場所はお茶の水女子大学です。シンポジウムが11時から夕方5時までで、その後、池袋に移動して大オフが6時から8時半まで。

シンポジウムのテーマは「直訳と意訳の間で」です。古くて新しいというか、古くならないのが困りものというかなテーマだと私は思います。どっぷりと翻訳に浸り、いつもと違う頭の使い方ができる1日になるでしょう。

シンポジウム2017 ~直訳と意訳の間で~

申込みは、シンポジウム、大オフとも、昨年と同じく第1次と第2次に分かれています(上の画像をクリックするとイベントのページにジャンプします)。

第1次販売 4/ 9(日) 10:00~5/18(木) 19:00

第2次販売 4/14(金) 18:00~5/18(木) 19:00

合計で定員を160名前後とけっこうな人数にしてあるのですが、このところ、発売から短期間でチケットが売り切れてしまうことが多いので、参加しようと思われた方には早めの申し込みをおすすめします。

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2017年2月24日 (金)

機械翻訳+PE vs. 人間翻訳

「人間対人工知能の翻訳対決」なるものが韓国で行われたそうです。

■人間、人工知能と「翻訳対決」で24.5対10の圧勝

「人間対人工知能の翻訳対決」世宗大学で開催

人間4人と人工知能翻訳ソフト3つが同じ課題を翻訳し、それを専門家3人が採点という形で、結果は、30点満点で人間が平均24.5点、機械翻訳が10点と人間の圧勝だったとのこと。

正確性なども含めて採点するなら、まだまだ人間が圧勝するのは当然で、予想どおりの結果だと言えるでしょう。ですから、そのあたりについては特にコメントしません。

着目したのは記事の末尾、「機械翻訳を活用する翻訳家」うんぬんのくだりです。

機械翻訳を活用した翻訳、機械翻訳を下訳に使う翻訳、機械翻訳+ポストエディットなど、言い方はいろいろとありますが、やり方自体は20年も前から話題になっていますし、実際、そういうやり方をしている人もそのころからいます。

正直、ああまたかと思う話なのですが、今回は、個人が言うのではなく、こうして報道までされるくらいに世の中がなっているわけで、それだけ注目度も高い、つまり、広がる可能性も高いのだろうなと思うわけです。

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2017年2月22日 (水)

トランスクリエーション?

数年前から「トランスクリエーション」なる単語を耳にするようになりました。つい先日発売された通訳翻訳ジャーナル2017春号にも「広告・マーケティング翻訳の新しい形 トランスクリエーションとはどんな仕事か」という記事が載っています。

上記記事によると、トランスクリエーションとは「ソース言語のコピーが喚起する感情や印象を把握し、それと同じものを喚起させるようなコピーをターゲット言語で書くこと」だそうです。

私の正直な感想は「なにそれ。それって単なる『翻訳』じゃん」です。

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2017年2月16日 (木)

和暦を西暦に変換する秀丸マクロ

ブログ「翻訳のサロン」に「計算して置換 和暦西暦の換算」という記事を書いたとSNSの翻訳者コミュニティに書かれたのを読み、そういえば似たようなものを大昔に作ったような……と思って使わなくなったマクロの置き場をあさったら、やはり、ありました。

年月日、年月、月日、年のみに対応、年は昭和・平成の両対応とそれなりに高機能なのですが、もともとの形式がh3/8/1のような形式でなければなりません。また、カーソルが入力した日付の最後にある状態で走らせる必要があります。20年も前に作ったもので、日付も手入力することが前提となっているからです。原稿がまだ紙でしか提供されない時代でしたし、日本語のOCRは使い物にならず日英はすべて手で入力が前提でしたので。

「年月日」の漢字対応にすれば、検索して一気にということも可能ですね。このマクロのようなスラッシュだと日付以外にもいろいろありえるため、検索して自動的にすべてを処理してしまうのは誤訳につながりそうで怖いと思いますけど。

スクリプトをアップロードしておきますので、適宜切り出して利用するなり、全体を改造して使うなり、ご自由にどうぞ。私はもう長いこと使っていないマクロなのですが、まだ需要があるのであれば。

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2017年2月 3日 (金)

「翻訳に活かすSimplyTerms」(翻訳フォーラム・レッスンシリーズ#5)

2月19日の日曜日午後、東京池袋にて、私が講師の「翻訳に活かすSimplyTerms」(翻訳フォーラム・レッスンシリーズ#5)があります。

「翻訳に活かすSimplyTerms」(翻訳フォーラム・レッスンシリーズ#5)

私は、ひとつ前の記事「翻訳者が持つ最大のツールは『自分の頭』」に書いたような方針で20年ほども工夫を続けてきています。といっても、その工夫が一番優れていると言うつもりもありませんし、その工夫があらゆる翻訳者にとってベストであると言うつもりもありません。外的要因も含めて仕事環境は人それぞれであり、どのような工夫も、人によって、あるいは案件によって、合う部分と合わない部分があるものです。ですが、工夫の努力とそこにかけた手間暇については、人後に落ちない自負があります。秀丸マクロに始まり、Perl、初代SimplyTerms(開発環境はVisualBasic)、現行のSimplyTerms(開発環境はDelphi)と移植・発展してきたのですが、現行のSimplyTermsだけでプログラムは2万行近くに達しているわけで、開発にはけっこうな手間暇がかかっています。少なくとも人後に落ちないだけの手間暇がかかっているのはまちがいないと思います(^^;)

冗談はさておき。

「翻訳者が持つ最大のツールは『自分の頭』」に書いた方針で工夫を重ね、「機械にできることは機械にやらせよう」の部分をなるべく使いやすくパッケージとしたのがSimplyTermsであり、SimplyTermsに同梱して公開している秀丸マクロです。

自分が欲しいものが世の中にないからと、膨大な手間暇をかけて自作してしまったものであり、せっかく作ったのだから、一部でも便利だと思う人がいるなら使ってもらえれば、ということで、公開しているわけです。

昔、「このほかに、肝となる部分があるんですよね」と言われたことがありますが、そんなことはありません。このソフトウェアをインストールし、そのほか、フリーウェアやシェアウエアをいくつかインストールすれば、環境としては私の手元とまったく同じものが得られます。作ったけれども公開していないものは、どれかの案件に特化したワンオフのマクロくらいですから。あまりに特殊で、その案件以外に使い道はないと思うもの(実際、自分も作ったとき以外には使わずにいます)以外は公開しているわけです。

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2017年2月 2日 (木)

翻訳者が持つ最大のツールは「自分の頭」

JTF翻訳祭の前日、その前夜祭という形で十人十色が行った勉強会に参加しました。翻訳をする際、ツールについてどう考え、なにをどう使うべきか、どういうツールにはどういうメリットとどういうデメリットがあるのか、などの話です。講師は、しんハムさん

このブログではよくぶつぶつ言っているのですが、ツールはメリットが(誰にとってのものか混同した形で)喧伝されるばかりでデメリットが紹介されることはあまりありません。ですが、しんハムさんの話は、両方がバランスよく取りあげられていたと思います。

さて、プレゼン最後のほうで出てきたのが以下のスライド。

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「うん、そうなんだよ。そのとおりだよ。うまいこと言うじゃないか」と思ったら、なんと、1年か1年半くらい前、しんハムさんが募集されたアンケートに私が書いた言葉だそうです(^^;) 本人、すっかり忘れてました。特に2番目。

忘れていたことは横に置いておいて。

「翻訳者にとっては自分の頭が最大のツールである」というのは、ツールというものを考える際にとても大事なポイントだと思います。つまり、いわゆるツールを選ぶとき、最大のツール(=自分の頭)の働きを妨げないことを最低基準として考える必要があるわけです。いくら便利そうに思えても、自分の頭という一番大事なツールが多少でも損なわれてしまうのでは本末転倒です。

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2017年1月25日 (水)

トリプルモニター

モニター環境はなにかでちらっと触れると必ず詳しく聞きたいと言われるので、まとめておきます。

■基本的な考え方

モニターはなるべく大型、高解像度のものを選びます。物理的に同じサイズの文字を比べると、高解像度のほうがなめらかで読みやすく、目への負担が小さくなるからです。濁点・半濁点の読み間違いなども減ります。「濁点で入力したのに日本語IMEが半濁点にしてしまった」などの場合も、気づきやすくなります。

モニターが大型、高解像度になると縦方向の表示範囲が広がるのもメリットです。原文・訳文については、私の使い方だと(フォントサイズ14pt)、縦方向が1080ドットではちょっと狭い、1200ドットでぎりぎり、1440ドットくらいあれば十分だと感じています。目がよくてもっと小さなフォントが使える人なら縦1080ドットでも大丈夫かもしれません。辞書については、縦のドット数が多ければ多いほど、さぁ~っと確認していくとき便利です(スピードが上がります)。

まあ、大型、高解像度になると値段がはね上がるので、懐事情が許すかぎりということになるわけですが。

大型、高解像度のモニターとした上で、もっと広い作業スペースが欲しければ、デュアル化なりトリプル化なりすることになります。


■現在の構成

5年以上も前から、私の作業環境はトリプルモニターになっています(↓)。

 
(30インチ)
  (2560×1600)  
(横置き)
 
 
(21インチ)
(1200×1600)
(縦置き)
 
 
(30インチ)
  (2560×1600)  
(横置き)
 

PC側から見ると全体がひとつのモニターであるかのようになっています。つまり、6320×1600という横に細長いサイズです。

■仕事画面のスクリーンショット

Photo_2

3枚とも縦が1600ドットと同じ解像度なので、画面全体がきれいな長方形になっています。画面の縦サイズが違うと、段差になった部分にマウスが引っかかったりしますが、そうならないようにしてあるわけです。ちなみに、物理的な高さもほぼ同じなので(真ん中が1~2センチほど大きいだけ)、モニター間でフォントの表示サイズが違うといった違和感はありません。

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2017年1月13日 (金)

「訳出のバリエーションづくり~訳例カード・ワークショップ」(翻訳フォーラム・レッスンシリーズ#4)

こちらで紹介するのを忘れていましたがm(._.)m、しばらく前、「翻訳フォーラム・レッスンシリーズ」なるものを始めました。翻訳力の向上に役立つセミナーやワークショップを提供しようというものです。

その第4回、「訳出のバリエーションづくり~訳例カード・ワークショップ」が2017年1月29日(日)の午後に東京・護国寺で行われます。

「訳出のバリエーションづくり~訳例カード・ワークショップ」(翻訳フォーラム・レッスンシリーズ#4)

今回は、"most"を題材に訳出のバリエーションを増やそうというワークショップです。講師は高橋さきのさん。

このワークショップ、baldhatterさんのブログ「禿頭帽子屋の独語妄言 side A」でも紹介されています(「# 「訳出のバリエーションづくり」 - レッスンシリーズ第4弾」)。内容も説明されているので、細かいことはbaldhatterさんのブログを見ていただくことにして、私は、ちょっと違う側面からの紹介を。

実は、このワークショップ、私も一度体験しています。

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